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シードストーリーズ22_23 大阪 高槻阪急 /オリジナル版画とは何か?

 大阪と京都の中間地点、高槻の3階アートコーナーにて、シードストーリーズを開催致します。新作特価(税込9900円)でオリジナル版画がご購入いただけます。

シードストーリーズ22_23は作家発の企画で、全国14カ所で開催していますが、百貨店はここだけです。これを機に、やや専門的な版画の話をメモ。

 名画の複製画や高精細で印刷したものを「エスタンプ」と呼びます。百貨店で見かけることも多く、沢山市場に出回っていますが、それはシードストーリーズで扱う「オリジナル版画」とは区別されます。
 「オリジナル版画」とは、版画を制作する作家が、自らのオリジナルな表現として制作した作品です。他に原画(発表済みの作品)がありそれをなるべく同じようにコピーしたエスタンプとは主旨が異なり、それ自体が他にない作品なのです。


 ここで、何故版画をオリジナルな表現として取り組むのか?と疑問に思う方もいる事でしょう。
 おそらく多くの作者は、版画の持つ間接性(直接描いたりしたものとは異なる風合い)に魅力を感じ制作することが多いと思われます。これは自分でやってみるとよりその繊細な違いに対し、敏感に反応出来るようになります。例えば銅版画とペン画が比較されることは多いですが、どちらも制作してみると、全く異なる素材だと感じます。
 また、その制作工程は独特なものがあり、行為自体も作品の表現するテーマに直結している作家もいます。その場合、版画技法がより表現自体と切り離せないものとして、アートとしての側面を強く感じます。一方で、版画としての特性である複数性(限定部数)も失われません。このように、オリジナル表現でありながら、反復性も自身に内包しているという特徴が、表現としての意味や価値と、多くの人の手に渡るカジュアルさの両面を持つ版画の魅力に繋がっています。

 この高槻阪急の会場ではシートだけではなく、ミニフレーム&イーゼルのカジュアルなセットもご用意しました。初めてポスターではない本物の絵を買って飾りたい方へ、オリジナル版画はいかがでしょう。

主催Artlib公式オンラインページ

隣のブースでは、私の個展「玄兎あそび」も同時開催!
私の普段の銅版画はこちらから。

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