他力本願って、本当に悪?『ポジティブ他力本願』のすすめ
「他力本願」の本来の意味をご存知だろうか。
普段、「他力本願」は、「他人の力を当てにする、他人任せ」という意味で使
っているだろう。
あまり良い単語ではないはず。
ふいに、「他力本願」って、本当に悪いことなんだろうかと思うことがあった。
それは、あまりに、「個人頑張れ」の中で生きているような感覚に陥ることが増えたからである。
歳を重ねるごとに、そしてキャリアや子育てなど、ライフチェンジを繰り返す中で、
「あれ、なんか、しんどくない?」
「みんな、普通の顔して、こんなに頑張ってるの?」
と。
あなたも、こんなふうに思ったことはないだろうか。
けれど、忙しい毎日で、こんなふとした思いも、吹き飛んでしまう。考えたって、しょうがないから、どうにか毎日を乗り越えてしまう。
だから、今日はちょっと立ち止まって、「他力本願」って、本当に悪いこと?かを考えてみたい。
「他力本願」って悪い意味じゃなかった!
Googleで、「他力本願」と入れてみてほしい。このワードを検索したことがあるひとは、少ないのではないだろうか。
おそらく、驚くはず。
というのも、一気に、お寺のウェブサイトでこの言葉を紹介するページが溢れているから。そして、最初に目に入るのが、
誤解して使っていませんか?
である。
ちょっと分かりにくいので、要約+補足してみますね。
・「他力本願」は、もっぱら他人の力をあてにする、他人まかせという意味で、いろんな場面で使われてるが、誤解である。
・もともとは、鎌倉時代の親鸞が開いた浄土真宗の用語
・他力とは、他人の力ではなく、仏の力、阿弥陀仏の慈悲のはたらき。
・仏さまは、救わずにはいられない!という強い願い(本願)、つまり、仏さまの強い願い=「他力本願」。
他力本願って、悪い意味じゃなかった・・・。
というより、「他力本願」って、いい意味だ。
38年間、誤解してた・・・。
困ったことを自分で抱え込むリスク
話は変わるが、10年間、国家公務員として働いた経験で、良かったことの1つに、日本の社会構造をよく理解できた、ということがある。
法律制定、規制が作られること、ステークホルダー間の意思調整からの、決定。色々と経験させてもらった。
悲しいかな、その問題が、「問題か、問題でないか」はいわゆる声が大きい人が発言することに左右される。
つまり、人々が感じている問題が、社会問題として表在化するのか、はたまた、個人の問題で終わる(終わらせられる)のか、は、影響力がある人が、「社会の問題だ」と思うか否かが重要なのだ。
言い換えると、「わきまえちゃう人」は、個人で頑張らざるを得ない社会構造になってしまっている。
だから、言いたい。
声をあげることが大事。
「個人の問題は、社会の問題」という言葉がある(誰の言葉か調べても分からなかった。)
個人がつらい、大変と思っているその問題は、他の人も、同じように抱えている。これこそが、社会の問題なのだ。
「社会問題」というと、大きすぎると思うかもしれない。
繰り返すが、「個人の問題は、社会の問題」なのだ。
だから、個人で抱えている問題は、外に出すことが重要だ。そうすると、同じ問題を抱えた仲間が集まって、「社会の問題」として、外に出てくる。
すると、政治家や、行政、影響力があるひとたちが、気づいてくれる。そして、「社会問題だ!」となってくる。
そうなると、政治的解決なのか、行政か、はたまた、民間サービスが、解決策を提案してくれるかもしれない。
もちろん、政治や行政に期待していない人もいるだろう。でも、まずは、気づいてもらう。社会が変わるのは、そう、まず、気づいてもらうことが大切。
と、話が大きくなって、前置きが長くなってしまった。
伝えたいのは、
1)個人の過度な頑張りは、何も生まない。
個人の問題、個人の責任と判断されて、誰も動いてくれない。しかも、「個人でどうにかなっている」問題だと認識されてしまう。これは、政治家にとっても、行政にとっても、都合がいいのだ。
2)社会の問題となれば、何かが生まれる。
重要だから、何度も繰り返させてほしい。
「個人の問題は、社会の問題。」
社会の問題として認識されたら、何かが生まれる。法律なのか、行政サービスの向上なのか、はたまた、それができないとき、民間の新たなサービスが生まれるかもしれない。
他力を求めることは、悪?
おっと、突然、社会問題の話をしだしたぞ。どうした。仏に神頼みするんかい、いや、そんなはずないか、とここまで読んでくれた方は、お思いかもしれない(思っていないだろうが)。
「他力本願」は、本来、仏さまの力、願いである。これは理解しつつも、あえて言いたい。
他人、頼っても良くね?
他人、頼っちゃえば、良くね?
ねぇ。もう、一人で色々がんばるの、ムリだよねぇ。
『ポジティブ他力本願』のススメ
一人で頑張るのムリだわー、と思ったときがカギである。
そろそろ、他人に頼るドアをこじ開けてみてはどうか。
ポジティブに「他力本願」しても良いのではないか。
勘違いしないでほしい、もちろん、「全部、誰かやってよ!よろしく!」とぶん投げるような、私たちおなじみの「他力本願」はオススメしていない。
ここで提唱する『ポジティブ他力本願』とは、
・ポジティブな思いで、自分の困りごとや苦手なことを、他人・他力を使って解決しよう
・困りごとをどんどん外に出して、社会問題化していこう
・そうすれば、同じように困っている他人も救うことになる
である。
あれ、他人頼るの悪いと思ってたけど、社会のためなら、良いかも!
と、考えてみてはどうか。
他人・他力をフル活用して、もっと楽に生きてみませんか。
他人・他力をフル活用して、もっと、自分の人生を楽しみませんか。
「分かってるけどさ、なかなか頼れないんだよね〜。」
そんな声が聞こえてきそうです。
分かります。他人に頼るには心理的ハードルが高いですよね。
私も、他人に頼れなくて、「自分でやったほうが早い!」なんて考えて、苦しんでを繰り返して来ました。
今は、日々、他力フル活用して、やりたいことをできています。
これから、
・心理的ハードルの手放し方
・他力フル活用で、自分のやりたいことをやろう!
というテーマのnoteを追加していきます。
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また、「ムリ・ムダカットで人生を変えるnote」では、「個人のもうムリ!」「ムダやんこれ!」を徹底的にカットし、楽しく毎日を送るヒントをお伝えしています。日々にお疲れの方は、箸休めにどうぞ。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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