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パワポを20年使ってきた私が、スライド生成AIを使ってみた

資料作成といえば、パワーポイント。それ以外の選択肢が出てくるなんて。

大学生のころから、パワーポイントを使い始めて、20年が経とうとしている。大学のプレゼンでも、パワポ。公務員でも、もちろん、パワポ。

パワポ作成なら、他の人より早いぜ!と自負していたわたしが、時代の流れに押されて、スライド生成AIを使ってみた記録です。

ちなみに、スライド生成AIを使うのは初めて、という超初心者が、パッと利用登録して、最初に作ってみたという感触を書いたnoteです。

・生成AIのプロっぽい方々が紹介している記事は数多くありますが、詳細すぎて、よく分からん、と思っている方
・気になってるけど、実際どうなのかな〜。

と思っている方の参考になれば幸いである。

かつ、初心者がつまずくポイントもおそらくリアルであろうから、「実際はこんな機能、実はあるんだよ〜」なんてことがあるかもしれない。そのことをご理解いただきたい。


さて、わたしが「AIが自動でスライドを作ってくれるらしい!」という夢のような現実を知ったのは、2ヶ月前である。

日経WOMANという雑誌のなかで、「Gamma」というスライド生成AIの存在を知ったことだった。

なにげなく、図書館で借りた(購入していないあたりが私らしい。)日経WOMANをめくっていたときの話である。ある1ページの端っこほうで、ひっそりと紹介されていた方が、仕事術の紹介で、「Gamma」を使っている、と書いていたことだった。

ちなみに、2023年に販売された日経WOMANを、1年後の2024年冬に読んでいたのだ。

Gamma?実際になにそれ!?と、販売から1年、地方在住者のわたしの目に止まったのである。どうも、調べてみると、自動でスライドを作ってくれるらしい。

「え、パワーポイント以外にスライドって作れるんだ・・・。」

そりゃそうである。いろんなサービスが世の中にあるのに、ずっとパワポとお友達だった私は、その「パワポ以外の選択肢」すら考えていなかったことに反省した。

この1年間、スライド作成に費やした時間は何分だっただろう。去年の段階で、日経WOMANを買っていれば・・・!!!!711円で買えた時間が、どれくらいあったのだろうか、と。

やっぱり、情報はリアルタイムで得たほうが良いよねと反省しつつ、Gammaを調べてみたのである。

ちなみに、雑誌や本を読んで、知らないサービスが紹介されているときは、すぐに検索するのがオススメである。何気なく、雑誌は読み飛ばしてしまうけど、「情報を得るのだ」と意識すると、有益な情報が得られることが多いのだ。

さて、ここからは、スライド生成AIを試してみて感じたことを書いていこうと思う。


さて、最初に、スライド生成AIを使う目的を整理したい。

今回、作りたいと思った資料は、
・プレゼンするための資料
・資料として作りたいイメージ、説明の順番、記載したい内容があらかた決まっている
・一つのキーワードや、少ない情報からスライドを作る必要はない
・おしゃれ度はそれほど必要ない
・網羅したい情報はきちんと網羅され、信頼してもらえる資料を作りたい

である。ここ、後で反省点でも出てくるので、覚えていてほしい。

1)Gamma

https://gamma.app/ja

おそらく、スライド生成AIといえば、これ!というもの。日本語対応。

スライド作成、1回につき、40クレジット(Gamma内での通貨?)が必要。無料登録時に、400クレジット付与されるから、スライド作成は、10回可能。そのほか、AIが画像作成したものを変更したりすると、その都度、かかるよう。

AIで作成: 作成するgammaごとに40クレジット。
AIでカードを追加: 5 作成したカード1枚につき、1クレジットです。
AIとチャット: AIの提案ごとに10クレジット(例:画像検索、コンテンツの書き換え)。エラーや説明に対して料金はかかりません。
AI画像: 画像プロンプトごとに10クレジット
AIで続行: /continueまたは+++を使用するたびに2クレジット。

Gammaウェブサイトより引用

ちょっと、最後の方、意味分からないと思うけど、要するに、資料作成後に、手直ししたいときは、ちょこちょここのクレジットがかかるよ、って意味みたい。

実際の画面はこんな感じ

Gamma

テキスト貼り付け、ちょっとした言葉をいれたり、ファイルからスライドを生成してくれる。

ここでは、「テキストを貼り付ける」を選んだ。作りたい内容はあらかた決まっているからだ。

ここで、少ない情報から、AIが独自に膨らませてスライドを作ってほしい、という場合は、「生成」を選ぶようだ。

次の画面

ここからが注意ポイント!!!!!

今回、スライドに入れ込みたい内容は、決まっていたことに注目。
AIに自由に内容を作ってもらいたいわけではなかったのだが、当初、使い方が分からず、「生成」を選んだところ、痛い目にあった。

内容が決まっていて、スライド化したい場合は、この画面で「保存」を選ぶ必要があった。

これに気づくまで、何時間格闘したんだか

同じメモから、「生成」で作った場合、
・メモ内容が膨らんで記載される
・勝手に、強調ポイントを強調しだす(そこじゃない感)
・記載してほしい内容が全然網羅されない

Gammaが作ったスライド。メモにない内容がたくさんで、よくわからない内容。


「保存」で作った場合、
・メモ内容がすべて網羅されない(よく見ると、削除されていたり、増えていたり)
・言い回しが変わっている
・プレゼンっぽくなっている
・勝手に、強調ポイントを強調しだす(そこじゃない感)

でも、おしゃれでそれっぽいよね。

という違いがあった。

メモに書いていた内容は、すべてスライドに入れたかった私。
AIに作ってもらったあと、修正は可能なため、Gammaサイトで修正を試みた。

が、つ・・・使いにくい・・・。

画像もあって、それなりにできてるけど、修正しにくい・・・!!!!!

パワーポイント歴、20年の私。マイクロソフトのパワーポイントの使い方とは、根本的に違うので、慣れない。

結果、めっちゃ時間がかかる。

かつ、スライド全体の印象としては、おしゃれだ。ただ、なんだか嘘っぽい。

そう、大げさなんだ。

キラキラ系のプレゼンに使いたいなら良いのだけど、一般的なビジネスやセミナーではちょっと、時と場合に左右されると思う。

なんというか・・・分かる人には伝わるかもしれないが、なんだか、ネットワークビジネスっぽい資料が出来上がる。

ちなみに、下のリンクから友人紹介を利用すると、私もあなたも、クレジットがもらえるらしい。が、私は今後は使用頻度はほぼないだろう。

https://gamma.app/signup?r=p7z6t79symk32dh

メリット
・とにかく、おしゃれでカッコいい資料ができる
・情報が少ないとき、盛りたいときはサクッとできていい
・キラキラ系のプレゼンをしたいときに使える
・画像も勝手に生成してくれるので、便利

デメリット
・信頼性あるスライドには程遠い
・日本語が若干おかしい
・修正したいとき、修正するには慣れが必要
・AIが作ったよ!という資料になる
・網羅してほしい内容は、網羅されない場合がある

2)イルシル

次に試したのは、イルシル。

こちらは、日本の会社なので、日本語で安心して使える。

ページのトップに、ポイントとして、「日本人向けサービスのため直感的に使いやすい」とある

まさにそのとおり。

Gammaで作成された資料と比較すると、面白いほど、日本的である。
生成されるスライドが、日本人っぽい資料なのだ。

なので、ビジネスで重要とされる、信頼性を重要視するようなスライドをつくりたいなら、イルシルはオススメ。あくまで、日本人が顧客の場合に限るけれども。

実際のスライドの1部はこちら。

ほら、なんだか、既視感あって、安心できる感じでしょう?

もちろん、テンプレは変えられる

まず、会員登録後、3回は、スライドを作成することができる。わたしの場合、作成中にやり直しをしたためか、「下書きの作成に失敗しました」というエラーが何度も出てしまい(ログアウトとログインを繰り返したが、だめだった)、完成までこぎつけられたのは、1回だけだった。それ以降は、残念ながら、「2週間のトライアル(無料)」への誘導画面になってしまった。

正直、2週間のトライアルを試してみようかと思ったが、何度か見たけれども、わたしが希望する、メモどおりにスライドのベースを作ってくれるだけでいい、ということができるのか、分からなかった。イルシルのコラムや、他の方の紹介記事も見てみたが、「メモを生成AIで、拡大して資料を作る」という点は良いのかもしれない。

感覚を掴む分には、3回まで生成できる無料版で十分だけど、スライドショー表示時には、「イルシル」のロゴが入ってしまうらしい。有料版だと、消えるそう。

メリットは、なんと、スライドをPPTX形式で出力できるらしい(たぶん、有料版になればの話)。つまり、慣れているパワーポイントの画面で修正できるのだ。

これは良い部分。Gammaは、それができなかったからね。

ちなみに、イルシルで作った資料を公開してくれるキャンペーンありだから、周知したい人にとっては、利用してみても良いかも。

メリット
・日本人向けの落ち着いた資料ができる(ビジネス向け)
・画像も勝手に生成してくれるので、便利
・日本語でサイトの使い勝手が良い
・あやしい日本語は出てこない

デメリット
・Gammaに比べて、写真や図がすくない(もちろん、追加等は可能)
・修正したいとき、修正するには慣れが必要
・メモをベースに、付け加えずにスライド作成可能か分からない
・特に、これでなければという特徴が薄い


さて、すでにうっすらお気づきの方がいると思う。

冒頭、資料を作る目的として、
・資料として作りたいイメージ、説明の順番、記載したい内容があらかた決まっている
・一つのキーワードや、少ない情報からスライドを作る必要はない
・おしゃれ度はそれほど必要ない
・網羅したい情報はきちんと網羅され、信頼してもらえる資料を作りたい

とした。

そう、この時点で、生成AIのちからに頼る必要があったのか、ということだ。

私は、スライド生成AIについて、「自分のメモがそのままスライド化して、プレゼン資料になる!」を求めていた。

ただ、スライド生成AIは、もっとAIとしての機能が高く、メモ+αの、この「+α」がめっちゃ強いのだ。

だから、私の希望に反して、ゴリゴリ、AIが「俺、この資料はこう作ったほうが良いと思うぜ〜!」とめちゃくちゃ主張してくるのだ。

と思いきや、間違えた情報も含んでいる。

なんというか、やる気だけはある、高田純次的な感じだ。

そう、私はそんなの求めてないのである。

求めているのは、私の考える内容を書いたメモを、忠実にスライド化してくれる、いわば、執事的なスライド生成AIを求めていた、ということに気づいた。


重要な点に、気付いた私は、テンプレートに当てはめるタイプのサービスを使うことにした。

3)Canva

言わずとしれた、おしゃれCanva。
スライド作成、実はCanvaも利用できる。Canvaのプレゼンテーションという部分を押して、スタートすれば良い。

https://www.canva.com/


Canva、AIスライドとか検索すると出てくるが、普通のCanvaとの違いを調べたが、よく分からなかった。

テンプレ、おしゃれなのもたくさん。


左側にテンプレートがたくさん出てくるので、好きなものを選んでいく。ちなみに、カーソルを合わせると、テンプレートの表紙だけでなく、全体が、自動で見れるようになる。

ちなみに、有料プランだと、テンプレートもたくさんから選べる。2週間の無料プランもあり、わたしも以前登録したが、選択肢が多すぎる、おしゃれさをそこまで求めていない(それより、簡潔なテンプレが好き)ため、わたしには有料プランは必要なかった。

Canvaは、メモからスライド生成はできないので、スライドごとに、メモからのコピペが必要。

テンプレがあるので、あてはめればおしゃれスライドがすぐできる!!!!

というメリットもあるが、テンプレがすでに決まっているので、作りたい内容が、きちっと決まっている場合は、融通がきかない。

ある程度、テンプレどおりに作れる資料(会社説明会用など)や、写真を多く入れ込む資料(カフェの雰囲気を伝えるとか)であれば、使いやすいと思う。

4)ChatGPT×Powerpoint


結果、これである。

20年来の友人、Powerpointだ。

やっぱり、内容が決まっている以上、いちいち、コピペして作ったほうが納得する資料ができるようだ。

ただ、いちいち、メモとPowerpointを順番に開いて、コピペする手間は、省ける。

ChatGPTによると、

効率化したい場合
PowerPointでは、「アウトラインをインポート」する機能を使うと、メモ内容を自動的にスライド化できます(テキストを.txtファイルとして保存し、PowerPointに取り込む方法)。

だって。

でもね、ChatGPTがあれば、「メモを直接スライド化してデータ化してくれる」。

単に、メモの内容をスライドに落とし込んでくれるだけだけど、これでも十分、15分くらいは短縮できると思う。

ただ、きれいにはコピペしてくれないから、そこは自分で整える必要がある。


ということで、あまりメリットが伝わらなかったかもしれないが、結局は、自分で作りたい資料の案がガチガチにあるなら、自分で手を動かしたほうが早い、という結論だった。

ただ、Gammaもイルシル、Canvaも、それぞれメリットがあるので、使い分けであると感じた。

調べてみると、マイクロソフトのPowerpoint Copilotというスライド生成機能があるらしい・・・!!!!

私はマックブック使用なので、無料では使えないようだったが、次はこれにチャレンジしてみたいと思う。

やっぱり、使い慣れたPowerpointが、自動で生成してくれたら、もうそれが一番だよなあ、と思ったのであった。

といっても、新しい技術はどんどん活用していきたい!競争があるから、より、いいサービスができるはず!

もう数年したら、より、スライド生成がぐっと楽になるようになるのではないか。そんな期待を込めつつ、今日からはまた、Powerpointにお世話になることに決めたのだった。

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