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森林ってなんだろ?(法的に)
タイトルの質問。
改めて聞かれるとうまく答えられなかったので、調べたり、まとめたりしてみます。
森林に関する法律は、森林法というものがあります。「森林の保続培養と森林生産力の増進とを図り、もって国土の保全と国民経済の発展とに資すること」を目的としています。
「保続培養」って、聞き慣れないことばですよね。
調べると森林独特のことばのようです。
以下のようなイメージでどうでしょうか?
保続=sustainabe(持続可能に)
培養=culture(手をかけて草木を育てること)
今の森林法は、森林の基本計画と長期の見通しに即した森林計画の樹立、保安林・保安施設地区の指定、施業・測量のための他人の土地使用、森林審議会などについて規定しています。(Wikipediaより)
明治30年当初の旧・森林法は、荒廃する森林に対して環境保全的な側面から指示・監督するものだったとのことです。昭和14年改正では、戦争遂行のための資源確保の色彩が強まりますが、第二次世界大戦後、旧・森林法を全面改廃する形で、今の森林法が昭和26年に成立したとのことです。
さて、森林法では、森林をどのように定義しているのでしょう。
森林法に基づく森林
・2条森林
森林法第2条にもとづく森林
集団的に生育している樹木や竹と、それらが生育している土地を森林法では「森林」と定義しています。
ただし、耕作による果実畑(リンゴ畑、ミカン畑、ブドウ畑など)や住宅地、公園、公共施設等の敷地等のものは、森林法では「森林」に含めません。(森林・林業学習館より)
・5条森林
森林法第5条にもとづく森林
森林法第5条により、全国森林計画に即して、都道府県知事が民有林について5年ごとに10年を1期とした「地域森林計画」がたてられています。
その地域森林計画の対象となっている森林が5条森林です。
森林という枠を超えて、土地の利用を全体的に見渡してみると、国土利用計画法にもとづき、土地利用基本計画では、都道府県の区域について、①都市地域、②農業地域、③森林地域、④自然公園地域、⑤自然保全地域の五地域に区分し、担当部局が一元的に管理・運営することで、 総合的かつ計画的な都道府県土の利用が図られることとなります。
森林地域は、森林法に基づく国有林及び地域森林計画対象民有林で、保安林も含まれます。保安林とは、水源の保持・土砂災害の防止等、森林が持つ機能を維持するために、伐採や植栽方法等を制限した森林です。
森林地域を含めた五地域の地図は、ダウンロードして見るとこができるようです。(データをGISソフトで見るようです)
ところで、法務局で閲覧できる土地登記簿には地目として、「山林」、「保安林」がありますが、それらが必ず森林地域になっている訳ではないのが現状です。また、地目「雑種地」、「原野」になっている森林地域があったりもします。
ご自分の山(森林)がどこにあるか分からない。境界もよく分からない。という問題がありますが、今はいろいろ便利になりました。
MAPPLE法務局地図ビューア
「MAPPLE法務局地図ビューア」では、地籍調査が入っている場所であれば、ご自分の山の地番から地図を見ることができます。
また、都道府県によっては、5条森林をネット上で見ることができます。
宮城県 宮城県森林情報提供システム
栃木県 とちもりマップ
福岡県 ふくおか森林オープンデータ
林野庁も森林情報のデジタル化/オープンデータ化をしています。
今回は、この辺で〜
次回、もっと掘り下げるかも。