【研究/ 実践メモ】 その変化に向けての準備はできていますか?~ボヤツィス他(2024)『成長を支援すること』第9章 「コーチングに適した瞬間を感じとる」からの学び
ボヤツィス 他 (2024)『成長を支援すること』 第9章 「コーチングに適した瞬間を感じとる」と題して、コーチングを受けるクライアントの準備状況についての感度を高める必要性について論じられています。
コーチングにおいて、クライアントが持つフィードバックへの受容性や改善への意欲、学習志向性などを”Coachability”と言ったりもします。
本書の第1章で紹介されていたコーチングの定義が、
「変化や学習、また、個人や組織のパフォーマンスの新たな水準を達成することを目的とした協力関係、支援関係を築くこと」
と紹介されていましたが、コーチングが協力関係・支援関係を築くことが土台になっている以上、コーチ側のコーチング能力だけでなく、クライアント側がコーチングを活かせるスキルを持っているか、活かせる状態にあるかということも非常に重要になってきます。
クライアントが、内省力やフィードバック等を活かす力が高かったとしても、コーチングのテーマに対して、セッションを行う必要性を認識できていなければ(=コーチングに向けての準備ができていなければ)、決していい成果にはつながりません。
本章では、コーチングに適した瞬間を見極めるコツとして、2つの観点が紹介されています。
また、クライアントの変化に向けたレディネス(準備)段階に対する感度を高めておく必要性についても強調されていました。
個人的には、”変化の準備段階”についての認識自体を、セッションのテーマとして扱っても面白いなと思います。変化の必要性について、ぶっちゃけどれくらい感じている?みたいな(笑)。
組織的な1on1の取り組みのなかで、上司・部下間で認識に違いがある場合などは、組織診断や360度サーベイのフィードバックのような、自分の見えている世界の外からの刺激も、変化に向けては有効なのかなと思います(NEA:Negative Emotional Atractor が発動し過ぎないように注意しながら!もしくは、NEAからPEA:Positive Emotional Atractorへの切り替えを意識しながら!)
※本ブログは、読書会での鹿島さんの発表、レジュメを参考にさせていただきました。わかりやすい整理、ありがとうございました!
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