【研究メモ】OD×AI時代をどの様に進んでいくか?~Park et al.(2024) 組織開発領域におけるAIの可能性を探る [ まとめ後編 ]
昨日の[まとめ前編]に続き、Park et al.(2024) 組織開発領域におけるAIの可能性を探るについてご紹介します。
[まとめ前編]の方で、論文の概要(取り扱っている先行研究68本の抽出プロセスや整理する組織開発[OD:Orgazanization Developmentの]フレームワーク)についてご紹介しているので、そちらもご覧ください!
今日は、発見事項と理論的・実践的示唆や、今後の研究課題について下記、ご紹介していきます。
本研究の中では、68本の先行研究について、引用元がしっかりと明記されているので、依拠している理論や、AIの実践的活用の場面など、気になる論文があったら見てみると面白いと思います。
レビュー論文にもいろいろなタイプがありますが、
・扱っている論文を追える
・先行研究が依拠している理論についての整理がある
と、後続の研究がとてもやりやすくなるなと感じました。
とってもありがたいです。
個人的には、コーチングにおけるAIの活用(Terblanche( 2020),Terblanche et al.(2022a))や、組織学習において、シングルループ学習を促す上で効果的(Wilkens(2020))という論文を読んでみたいなと思いました。
現場の業務だけでなく、外部支援者として組織に関わる中でも、テクノロジーの進化を最大限活用するために、支援者も学び続ける必要性を感じます。HRパーソン向けのAI×OD/ HRDトレーニングなんかも大事になってきますね。
後は、AIを活用していくために、経営層からのしっかりとしたメッセージを伝え、導入の目的やメリットを伝え、現場の懸念を払しょくすることの重要性が語られていました。”OD領域においてAIを活用するプロセス”自体を、OD的に進めていく、という感じでしょうか(笑)
当然、AIはバラ色のツールではなく、いろいろなリスクも抱えていると思います。本研究でも取り上げられていますが、AIを導入する中での倫理的な懸念もしっかりと把握しておく必要があるなと感じました。『オッペンハイマー』ではないですが、”技術の進歩は倫理観の醸成に、常に先行する”ので、移行期においていかに短い時間で、現場の活用に耐えうる、技術活用スキルの熟達と、倫理観・リテラシーの発達に取り組んでいく必要があるのだと思います。
▽▽▽
今回、一つひとつの論文は細かく見られていないがですが、先行研究でカバーされている範囲を見て、思ったより広い領域で”AIが活用されている”(関連する研究がなされている)なと感じました。アンテナの感度を高めて、AI×OD/ HRDの領域を学ぶ・実践する機会を創っていきたいなと感じました!
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