第2回_西都の場づくりに必要なこと_レポート
こんにちは!
8月24日(木)19:00~21:00に開催した、第2回 まちづくり会議の内容を綴ったnoteです。
導入
1. 前回のおさらい
前回のまちづくり会議を担当して頂いた、こゆ財団の高橋氏ご自身がテーマとされている「まちを再編集する」という考え方。
*第2回目から参加の方、初めてnoteをご覧の方は、「さいと未来のまちづくり会議2023スタート」と「第1回 アントレプレナーシップ_レポート」をご一読下さい。
2. まちづくり会議で目指す目標
さいと未来のまちづくり会議は、昨年度2022年からスタートし、今年で2年目。
昨年度のまちづくり会議で学んだ、西都市の現状や課題、まちづくりに必要なロジカルシンキングやデザイン思考の知識を活かしたまちづくりを実践するに当たり、県内外の持続的なまちづくり先進事例を学ぶことで、見地を広げ、アクションに活かすことを目的として、7月20日からスタート。
第2回目は、西都市にもほど近い都農町の株式会社イツノマ(以下、イツノマ) 代表取締役CEO 中川敬文氏を講師に招き、「場づくり」について学びました。
3. まちづくり会議のグランドルール
まだまだ始まったばかりのまちづくり会議ですが、それぞれ様々な先進事例を築いた方々が講師として招いています。しかし、西都市とそれぞれの地域は親和性が高くても文化や歴史的背景が違う別の地域。講師が今までの実践を通して築いた事例や考え方は学びつつ、「まちづくり会議にこれが正解はない」ことを頭に置いて、まちづくり会議の2時間は、様々な肩書を持っている方も肩書を外してフラットな立場で、正解はないからこそ、自由に会話・議論ができる場を参加者みんなで作っていきましょう。
講師紹介
株式会社イツノマ 代表取締役CEO 中川敬文氏
東京都文京区出身
1989年 株式会社ポーラ入社
1991年 コンサルティング会社に転職
1993年 家族で新潟県上越市へ移住
国内最大の商業集積上越ウイングマーケットセンター開発、運営
1999年 UDS入社
2006年 キッザニア東京開業
2020年 宮崎県都農町に単身移住
株式会社イツノマ起業
講演内容
1. 一気通貫の場づくり事例
これまで中川氏は、様々な場を作るなかで、企画・設計・運営と一気通貫したスタイルを貫いてきました(例)INBOUND LEAGUEや神保町ブックセンター
「企画」×「設計」×「運営」は、それぞれに目指す方向があるため、衝突は避けられないのですが、それぞれを重ね合わせたところに価値が生まれ、一気通貫することで新たな価値を生み出すことができるとのこと。
都農町に移住し起業される前にも、一貫した場づくりを行ってきた中川氏ですが、都農町ではそうごう保健福祉センターの企画を皮切りに、まちのグランドデザインを手がけています。
2. ビジョンとアクション どちらも描く
イツノマは、「場づくり」「デジタル推進」「まちづくり教育」の3つの軸から都農町でまちづくりをしていますが、理想の未来を描いたジビョン(大きいまちづくり)を描き、現実の課題を解決するプロジェクトやアクション(小さいまちづくり)をイツノマ自ら企画・実行しています。
大きいまちづくりでは、都農町のグランドデザインとして「つの未来マップ」を市民とのワークショップを経て作成し、「アクション100」として、グランドデザインからより具体的なアイデアに落とし込みをしました。このグランドデザインを作って終わりのものにしないために、つの未来マップの町内掲示や「つの未来ブック」として全世帯配布を行うことで、町民も共に都農の未来の姿が共有されています。
3. 場のコンセプトメイク
つの未来マップやアクション100に基づいて、都農町内の物件をリノベーションし、拠点整備を進めるイツノマですが、アイデアを具体化させる際に、3C「人や地域の困りごと」「競合・代替」「イツノマの強み」+「その場が持てる新しい意味=Concept」の4つ目のCがリノベーションのコンセプトになっており、まちづくり会議では、それぞれのリノベーションした物件のコンセプトを明確化するまでの道筋を垣間見ることができました。
4. 重ね合わせることで価値が生まれる
企画のコツとして、まちづくり+教育+観光を重ね合わせることでスタディーツアーが企画できると、スタディーツアーの学生団体客の来町により、自社が運営する宿泊施設の稼働率が上がるなど、重ね合わせることで相乗効果を生むことができます。また、都農で学びを得る学生、来町者が増える都農町、安定収入に繋がるイツノマと関係三者が三方よしの関係を築くことができます。
5. 未来の当事者をまちづくりの真ん中に
イツノマが重視しているまちづくりに、「こども参画のまちづくり」があります。これは、ゼロカーボンや環境問題など、将来の当事者になる世代が現在の子どもたちであることから、未来の当事者になる世代をまちづくりの真ん中に据えることで、真に未来のために今すべきことをアクションに盛り込む動きができると考えられます。
学びのレポート
第2回のまちづくり会議では、これからの場づくりに必要なこととして、講演では4つのキーワードをイツノマの事例を交えながら学びました。
ハード・ソフト共に企画×設計×運営を一気通貫して作っている中川氏のお話しはとても刺激的で、コンセプトの重要性は理解していたつもりでしたが、「コンセプト=それが持てる新しい意味」と考えると、もっとコンセプトが考えやすくなりそうだな、と思いました。
中川さんからは、「おもろそうなことは、やってみること」面白いことを思いついたらとにかくアクションに移してみよう、という話もありました。
素敵なアイデアから明確なコンセプトが出来上がったら、「やってみよう!」の気持ちでアクションに移していきたいと思いました。何かを始める時には不安や心配は出てくるのですが、高橋さんの第1回で学んだ幸福度の話を思い返しながらチャレンジしていきたいですね!
西都でまちづくりのアクションを起こしているまちづくりサークル「SAITOBASE」では、メンバーの”やりたい””好き”から始まるまちづくりをテーマに、まちづくりの着想やコンセプトメイキング、企画・運営まで(一社)まちづくり西都KOKOKARAが伴走しながら、西都でコトを起こしています。
メンバーは随時募集中なので、西都でまちづくりを始めてみよう、と思った方はぜひご参加下さい!
次回
次回は、宮崎県日南市の油津商店街活性化に取り組む株式会社油津応援団の代表取締役島中星輝氏を招いて、西都の商店街活性化に必要なことを考えます。
お申し込みは、さいと未来のまちづくり会議申込みフォームよりお待ちしています。
(文責:さいと未来のまちづくり会議2023運営事務局 田上沙慧美)
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