日本に埋もれている「埋蔵主婦」を発掘したい
saita編集部、田中です。
前回noteにつづき、saitaのweb連載小説『漂うわたし』の作成秘話をお届けします。『漂うわたし』はsaitaで連載しているオリジナル連載小説。アラフォーの女性3人と、彼女たちをとりまく社会、家族、同僚たちの迷い、揺れる心を描こうと始まりました。
「埋蔵主婦」発掘リレー
『漂うわたし』を書いてくれてるのは、テレビドラマや映画で活躍する脚本家、今井雅子さん。
今井さんは連続テレビ小説「てっぱん」、「昔話法廷」、「おじゃる丸」、映画『嘘八百』シリーズなどの脚本を手がけた売れっ子脚本家。ストーリーはもちろん面白く、そして共感を呼ぶセリフ使いが絶品です。
なにより、「神は細部に宿る」という言葉がありますが、それを感じさせてくれる人。何気なく出てくる主人公の旧姓や、昔のあだ名、出身地、持ち物などすべて意味を持たせ、ずっと読まないとわからないこじゃれた仕掛けを作っているんです。曰く「物語の伏線は、ずっと読んでくれている人へのご褒美」だそうで、連続して読んだらわかる「あれ?もしかして」があるんですよ。
そしてこの小説の誕生の裏には実は小説と同じくらいワクワクする秘話があります。その名も「埋蔵主婦」発掘リレー。
「埋蔵主婦」とは、結婚や出産や子育てがきっかけで家庭に入り、キャリア、スキル、アイデア、気力が社会に活かされずに封印したまま静かに埋もれてしまった主婦のことを表現した、今井雅子さんの造語です。
埋蔵主婦と聞いて、「あれ、あの人もしかして」「私のことじゃない」と思う人がいるのではないでしょうか。
そしてこの「埋蔵主婦」発掘リレー、記念すべき第一号は小早川愛さん。saitaではハーブ料理の連載を執筆してくれている方なのです。
ペルソナを主人公にした小説をつくりたいな、と考えたちょうどその日に出たnoteの記事で、小早川さんがいかにして「ハーブ料理コンシェルジュ」になって『マツコの知らない世界』に出演したかの顛末を読み、胸が震えました。その記事はこちら。
大手映画配給会社で営業部長をしていて、日経ウーマンに取材された経験も持つ小早川さんが、子育てのために仕事を辞めて「埋もれて」しまっていたところから、ハローワークに通い、経理のパート勤務から始めて、「ハーブ料理コンシェルジュ」として「マツコの知らない世界」出演の野望を叶えるまでの過程です。ぜひ読んでみてください。
しかし、これは小早川さんに人並み外れた能力とパッションがあるからできた離れワザともいえるので、多くの人がマネできるかというと、難しい気もします。
自分が「埋もれている」ことにすら気付かず、なんならパートナーや世の中の圧力で「どんどん埋もれさせられている」ことにすら気づかない人がたくさんいます。気づかないと、そこから動くことすらできません。『漂うわたし』の主人公たちとともに、今は埋もれているかもしれない埋蔵主婦の皆さんが「私のことだ!」と思って自分の人生を自分で生きることを思い出してくれるキッカケになったら嬉しいです。
「埋蔵主婦」の話はまだ続きがあります。発掘2人目は『漂うわたし』の挿絵を描いてくれているジョンジー敦子さん。
ジョンジー敦子さんは美大出身で、映画業界で働いていて、やっぱり日経ウーマンにもインタビューされるような、キラキラキャリアの持ち主。イラストやデザインはお手の物。しかし、結婚を機に仕事を辞めてからは、その才能はなんと子どもたちの幼稚園の父母会や、小中学校のPTAの冊子にイラストを寄せるくらいしか表に出ていなかったなんて、これぞ宝の持ち腐れだとおもいませんか?(個人的にはそういったママ・主婦はたくさんいると感じています)
たまたま『漂うわたし』の原稿を依頼した脚本家の今井雅子さんが「挿絵を付けようと思います」と言った私の言葉に反応し、「ママ友にこんな素敵なイラストを描く人がいるの」とスマホに入っているイラストを見せてくれたのがきっかけで、掘り起こされたお宝人材なんです。『漂うわたし』でのイラストレーターデビューに合わせて「ジョンジー敦子」という名前もつけました。
※『漂うわたし』内、ジョンジー敦子さんイラストの一部。
『漂うわたし』で始まった「埋蔵主婦」発掘リレーを、saitaというメディア全体でやりたい、これが『漂うわたし』のスタートとともに始まった、saitaの裏ミッションです。
『漂うわたし』をまだ読まれていない方は、ぜひ1話だけでも読んでみてください。3人の主人公、あなた自身と重なる部分が多いのではないかと、思います。
「埋蔵主婦」を発掘したい
もし、あなたご自身やまわりに、結婚や出産がきっかけで家庭に入り、キャリア、スキルなどを活かせず封印したまま埋もれてしまっている「埋蔵主婦」がいらっしゃいましたら、ぜひsaitaへご紹介いただけるとうれしいです。
※推薦者の方と、「埋蔵主婦」ご本人様にインタビュー(匿名可)やコミュニティ等へのご案内を検討しております。
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