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ローグライト風ギャルゲーを作り始めました|『即決!2択生徒会』開発記録#1

2024年のGWから『即決!2択生徒会』というゲームを作り始めました。
半年も経った11月の時点で……完成してません!!
そこで開発記録を付け、ここを完成までのスタートラインとします。

以下は日々の開発記録です。
日々の記録はDiscordでしているので、noteは月々の記録とします。

個人制作ですが、サークル作品なのでメンバーへの活動報告を兼ねてます。
日々の活動があることで、お互いのやる気になるのでオススメです。

この開発記録は未来のファンに向けての活動報告とします。
おもしろそうだと思ったら、ぜひいいね&拡散いただけると嬉しいです!


出発点は雀魂ブルアカコラボ企画イベント

『雀魂』のブルアカコラボ企画「学園祭大騒ぎ」めっちゃ面白かったです。
以下はこれのゲーム実況です。

2択をテンポ良く選ぶだけでこんなに面白いんだって再発見しました。
そこで2択というポイントに焦点を絞ったゲームを作ろうと思いました。

ブルアカコラボの良かったところは以下です。

  • テンポが良い

  • 選択肢が2択だけ

  • 成功率が決まっている

  • 一回のプレイ時間が短い(依頼がすぐなくなるから)

  • 重点的に育成する遊び方になるようなゴール設定がある

  • 個性ゆたかな依頼主たち

  • 基本的に失敗しない軽い選択が連続する

  • たまに挟まる雀魂キャラの依頼が重い選択で良いアクセント

  • unwelcome school(Let's Go!ミームのやつ)

次にもっとこういうの欲しかったなという点です。

  • ブルアカキャラのエピソード

  • ランクアップ達成のご褒美がブルアカコラボのゲーム内に反映される

  • メンバー育成の重要さを分かりやすくしてほしい

  • メンバーの育成が終わると、完全攻略まで作業ゲー感がある

  • アルの申請追加のやつはもっと見やすい位置にあっても良かった

  • ホシノ先輩の能力がチートすぎるから、もう少し弱くても良い

『雀魂』という麻雀ゲームのコラボ用ミニゲームにもかかわらず、こんなに良いところも、こうしてほしいという要望も出てくるんですよ。

学園祭大騒ぎ、間違いなく名作。

ゲームのシステムを構築する

プレイヤー目線でゲームの導線を考えました。
テンポ良く2択を選ぶ動機をプレイヤーに持ってもらうためです。

それをロードマップにしたものが以下です。
お見苦しいですが、手書きで失礼します。

ゲーム性の理解フェーズ

基本的にゲームの進行は「ストーリーを見たい」が先立つように思います。
キャラクターがメインなら尚のことです。

本作を遊ぶきっかけを生み出すのはキャラクター(美少女)です。
「どんなゲームか知らんけど美少女が出るなら詳しく見てみるか……」と思わせるようなキャラクターがいる作品は成功すると思います。

攻略の効率化・ねらいフェーズ

遊び始めたプレイヤーは「このゲームはどんなゲームなんだ?」と試しながらプレイするので、遊んですぐにそれが分かる形にしたいです。

ゲーム性の理解のために、短いオープニングストーリーを読んでもらい、続きの手前で「ストーリー未開放」を提示し、クエストを出す形式です。
だいたいのソシャゲのチュートリアルはこんな流れだと思います。踏襲!

コンプリートを目指すフェーズ

しばらく遊んだプレイヤーは効率化を狙って、完全攻略を目指します。
完全攻略の先で最後のストーリーを解放して終わりです。
大まかな流れはこうですが、実際の分単位でのテンポ感は分かりません。

以下が全体図です。※下から上に向かって進みます

ゲーム画面のラフ画をつくる

とりあえず遊ぶ画面を想像できないと進めません。
画面構成を元に画面遷移の設定など作っていきます。

以下はゲーム画面のラフ画です。
これまた手書きでお見苦しいところを申し訳ありません。

これは強化ポイントが横並びしている点などブルアカコラボにそっくりですが、実は『パワプロ』も『ウマ娘』もこんな感じなので、育成ゲームにおけるスタンダードなデザインなのでしょう。

できるだけ奇抜にならない画面設計をしています。
ただ、まんますぎるところがあるので、そこは直したいです。

シナリオとキャラクターを作る

主人公分+ヒロイン4人分のプロットを作りました。
ゲーム性とシンクロしたストーリーが必要です。

テーマは「人生を変える二者択一」とします。
つまり、どのヒロインも2択から1択を選べないで悩む話です。

ここまで決まったら2択で悩むキャラクターを探しました。
性別や役割を問わずに参考になるものを見つけたので、あとはそのキャラクターのエピソードを元に、シナリオに仕上げました。

キャラクターのネーミングは東西南北・青白赤黒と4つ1セットで。
性格は要素が被らないように作っています。

先に宣言しておきますが、隠しキャラはいません。
エンカウント必須なヒロインもいません。
本作は攻略したいキャラに決め打ちするオーソドックスなギャルゲーです。

ヒロインごとの背景とストーリーをざっくり説明します。

東見 青藍(あずまみ せいらん)

アイドルで副生徒会長。「みんなに優しい東見さん」だから、熱心なファンも多いが、粘着ファンも抱えている。そんな粘着ファンから逃げていたところを主人公に助けられ、普段は隠している苛立つ裏の顔を見せてしまう。

西部 白(せいぶ しろ)

才色兼備のお嬢様で風紀委員長。「自身に相応しい殿方」でない相手とは口を利かない、というエリート思想持ちだが、主人公にだけはベタ甘。生徒会長だから立派な家柄だと思っているが、実は彼がド貧乏とはまだ知らない。

南 赤音(みなみ あかね)

陸上部のエースで部活動連合代表。2年生の時、クラス対抗リレーで競い合い、主人公とライバル関係になったのだが、まさかの3年生で同じクラスに。喧嘩ばかりしていたら、仲直りするまで部活禁止を食らってしまう。

北斗 黒羽(ほくと くろは)

全科目満点の才女で後輩役員。仕事を完璧にこなすが、自分以外3年生の生徒会に馴染めない。気を遣わせて申し訳ないと思っていたが、主人公を筆頭に役員達から頼りにされ、徐々に生徒会が大切な居場所になっていく。

立ち絵とUIを作る

立ち絵

設定をもとにAI生成イラストで作ります。
で、出来上がったのがコチラ。

AI生成イラストは細かいところが雑になります。
なので、細かいところの修正は手作業しないとなりません。

以下はどちらもレタッチのタイムラプスです。

こんな感じでゴミ取り、修正かけ、書き足しをしました。
AI生成イラストは指がグチャるので、自分で描いた方が早いです。
目は瞳孔がいびつになるので、そこも修正すると良い感じになります。

静的UI

UIは動的・静的で分けて作ります。
動的な部分はプログラムで実装しますが、そもそもこの時点で制作ソフトすら決まってないので、まずは静的なところだけ作りました。

「学園祭大騒ぎ」のUI
「即決!2択生徒会」のUI 案その1

そのまんますぎないように細かいところを変えています。
一番の違いは選択肢の左側に成功率を表示していることでしょうか。

それでも駄目って言うならバージョンも作りました。

「即決!2択生徒会」のUI 案その2

今のところは、案その1で作っています。

目標を設定する

一人で黙々と作り続けるのはしんどいものです。
そこで目標を決めて、そこで遊んでもらうことにします。
たとえばコミケ出展みたいな明確な〆切があると良いですね。

ということで、ノベルゲームフェスに参加するのを目標としました。
参加するためにティラノスクリプトを使わなきゃいけないので、スクリプトを勉強するところからスタートです。

ゲームクリエイターのサーバーに参加したり、クリエイターのライブ配信でコメントをしたり、とにかく界隈に入っていくことにしました。

おかげで様々なクリエイターとつながることができました。
分からないことがあった時、色々と助けていただいています。
サーバー設立や枠立てしてくれた先輩方に脱帽です。

ゲームを動かしてみる

さあ、いよいよスクリプトに初挑戦です!

スクリプトの勉強をしたら、だいたい1日で乱数マクロが出来ました。
成功/失敗で分岐するのも簡単に実装できました。

以下は実装版を録画したものです。

動的UIがほぼないので味気ないですが、演出が加わればグッドです。
依頼の解決や成功率の変動も見えやすくなった方が良いと思います。

こうして動かせるようにすると見えてくるものもあります。
たとえば、いちいち依頼選択画面に戻って来る点です。
テンポ良く2択を選ぶゲームなので、依頼は連続した方が良さそうです。

こんな風に動かして問題を見つけ、システム構築にフィードバックします。
一人で制作しているからこその試行錯誤感!
ザ・創作活動。これがたまらんのですな。

バランス崩壊と向き合う

大きな課題も見つかりました。
それは成功率が100%を越えたり、マイナスに行ったりする点です。
バランスが完全に崩壊しています。

ゲームの進行によって成功率はどれだけ変化していくのか。
このあたりは実際にスクリプトを打って、動かしてみないと想像しにくい部分でした。

成功率に大きな変動を加えるのは得策とは言えません。
パワプロでいう体力ゲージに相当する「資金」と「調子」が問題です。

なぜか?
わからない時は図にしてみましょう。

資金を得るのにも、調子を得るのにもクエスト成功が必要です。
資金と調子を失うとクエストが失敗する悪循環に陥ることが判明しました。

ではどこで資金と調子を消費するのでしょうか。
図にしました。

クエストで消費してしまいます。
パワプロの体力ゲージはどうやって回復していましたか?
パワドリンク(アイテム)やイベント、精神トレーニングです。

これに類する回復システムを組み込まなければなりません。
まだこのあたりは考えついていないのでこれからです。

半年間も制作がストップしていた理由

目標にしていたティラノゲームフェス2024に参加できなくなったからです。
2024から新たに応募規約が追加されました。

それはAI生成イラストの使用禁止(背景、小物を除く)

AI生成イラストを使うのは自己責任です。
それにAI生成イラストを追い出すことで、自分で絵を描いている人が評価される企画になりますから、運営の判断は間違っていないと思います。

そのあと学マスに救われたので大丈夫です。
この記事のタイトルにもしている「ローグライト風ギャルゲー」はここから始まったと言えます。

今回はここまで

こんな感じで毎月1回くらい制作記録を残していきます。
それとは別にお知らせもnoteで行います。

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