#35 【お悩み相談】左手の伴奏形がロボットアームのようになってしまう…良い練習、考え方はないですか?
こんにちは、さいりえです。
#35 のオンラインレッスンサロンnoteは、サロン会員の方からのお悩み相談です。
ショパンのマズルカOp.33−4 の一部分で、左手が硬くなりロボットアームのようで、スムーズに弾けません。どのように練習すれば良いでしょうか?
実際に演奏している動画も送っていただきました。
今回は、3つのポイントに分けてお話と実演動画をシェアしていきたいと思います。
〜このnoteでシェアしている動画〜
① ポイント解説(2分半)
② 音の役割を確認する(5分)
③ 音の方向性や形、響きを考える(4分)
④ 音の方向性や形、響きを考える【その2】(1分半)
⑤ 体と腕、手の一体性、動きを確認する(4分)
左手がガチガチになる、音楽的に弾けない…というときに気をつけたい3つのポイント
まずポイントを整理していきます。
1. 曲がどうなっているのか。その左手はどのように作られていて、どんな役割があるのかをもう一度見つめる
2. 【1】で見つけたことを実際に音にするには、どんな音が必要なのか。音の方向性や、鳴り始めから離し方までをよく考えてイメージする。それぞれの音の個性を出すこと、そして響きのある音で弾くことは大事。
3. 実際に音を出すときに、体の状態や打鍵を注意深く観察する。とくに、「体〜腕〜手の先〜鍵盤」までが、さえぎられずに一つの流れで動くこと。別の言い方をすれば、イメージした音がスッと出てくるようにしたい。
以上のことを動画でお話しています。
これらの3つのポイントを順番に、動画と共に説明していきます。
1 音の役割をよく見つめる
まずは、楽譜の面からのアプローチです。
・体がうまくいかない
・技術的に難がある、弾きづらい
など、一見物理的な問題に思えることも、もう一度楽譜に立ち返ることで、また新たな発見や道筋が見えたりします。
今回も、お送りいただいた映像では「それぞれの音がもっている役割」や「音の意志」がまだ明確に描ききれていない印象を受けましたので、もう一度楽譜を見つめるところからやってみたいと思います。
とくに伴奏形では
・和声分析
・リズムの特徴
・形がどうなっているのか(バスと内声リズム、など)
に注目することが重要です。
こちらの動画では、それらのポイントに着目してお話しています(5分半)。
伴奏形を立体的に弾くためのポイントは、こちらもご参照ください。
今回のような曲にも応用できる面が大いにあります。
2. 分析した内容をふまえて、どのような音を出したいか具体的に考え、探っていく
曲のつくりや内容が把握できたら、次は「ではどのように弾くのか」ということを掘り下げます。
・具体的な音のイメージ
・タッチの種類(重さをどのようにかけるか、時間の使い方は?腕の向きは?手のどの部分をどう使うか?)について
・音の切り方は?
それぞれの音でひとつひとつ違います。
「感情をこめているつもりでも、実は出している音や出し方が変わっていない」というのはよくやってしまいがちなことですが、この段階でしっかりと自分の音を聴き、また試行錯誤しながら音づくりをしていきます。
このとき、
・それぞれの音の個性を出すこと
と
・どんな音であっても、よく響きを聴く(響かせる)こと
はとても重要です。
とくに、響きを聴くことは不可欠です。強い音でも、短い音でも、まずはちゃんと鍵盤の中で音を出して感じて、響かせる。それが前提です。
響きの良い音はほかの音と調和しますし、生命を帯びた音色になります。
2つの部分に分けて、2本の動画で進めています(4分 / 1分半)。
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