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#73 【譜読みの重要ポイント】どの曲も同じ音で譜読みしていませんか?

こんにちは、さいりえです。

第73回のオンラインレッスンサロン note は、ピアノを弾いている方にとって重大な関心事のひとつ、「譜読み」について。

あなたはどのように譜読みされてますか?

・確実に音をつかんで?
・片手ずつ、ゆっくりから?
・正直、ちょっと苦手?
・それとも…?

いろんな方がおられると思いますが、今日は譜読みでとくに大切なことを一つお伝えします。

それは

譜読みの始めから、できるだけ曲に合った音で」ということです。

譜読みが得意な人も苦手な人も、ぜひ今日から意識していただきたいことです。

くわしくは当 note のテキストと動画でお伝えしていきますので、ぜひお読みいただき、あなたの練習のお供にぜひ一度ご覧ください。


【このnoteのポイント】
・譜読みするときは、曲のイメージやキャラクターをある程度探って、その曲に合った音で譜読みしていこう!

【こんなお悩みに】
・譜読みがつまらない
・譜読みに時間がかかる
・譜読みした後、なかなか曲が深まらない
・どの曲を弾いても同じ感じになる

【このnoteの構成】
・テキスト
・動画解説(16分の動画)
  ※動画は vimeo のプライベートリンクを共有しています。

【例に取り上げている曲】
・ブラームス / 8つのピアノ小品 Op.76 より 第1曲 カプリッチオ
・スクリャービン / ピアノソナタ 第4番 Op.29
・モシュコフスキー / 20の小練習曲集より 第19番
 ※一例ですので、他のさまざまな曲に応用いただけます。

譜読みについてはブログでも書いています▼

オンラインレッスンサロンのこれまでの レッスンnote はこちらをクリック


「音」はとても重要!

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音楽は「音」でできていますので、音の質はものすごく大切です。

どんな音、音質、音色で弾くかということは、音楽全体の印象を大きく左右しますね(それだけが全てではないですが)。

美しい音、響く音で弾けると

・前後の音や、縦のハーモニーなど、周りの音と調和しやすい
・フレーズ感や表情がクリアに浮かびやすい
・曲の世界が伝わりやすい
・楽器がよく響き、空間に響く
・そもそも、きれいで響く音自体が、聴いていて美しい

などの良いことがたくさんあります。

ピアノの音には無限の可能性がありますが、基本の弾き方、根っこの部分の大事なことは共通しています。

音の出し方については、一言でまとめられない壮大なテーマ・課題なのですが、こちらの note でも大切なポイントについてお話していますのでぜひご参照ください。


こんな譜読み、していませんか?

ではその「音」って、曲の中でいつどうやって作っていくんでしょうか?

それは…

初見・譜読みで初めて弾く段階から意識してみてください。

と言いたいのですが、以下のようなことはありませんか?

【こんなふうに譜読みしていませんか?
・譜読みのときはとにかく、音楽を考えないでキッチリ弾く
・全部の音をガッツリ打ち込んで確実に譜読みする
・何の曲でも同じようなタッチで、とりあえず譜読みを終わらせる

という方がおられますが、それだといくつか問題点が出てきます。

・曲づくりに時間がかかる
・途中でまったく違う出し方、アプローチをしなければいけないこともある
・曲のイメージをつかみにくい
・テンポが上がらない、流れない
・音色や響きに対して、耳や感覚が鈍感になる

などの問題です。

繊細な雰囲気の絵を描きたいのに、マジックで下書きしてしまったら大変ですよね。

また、大胆な大きな絵を描きたいのに、細くて薄〜い色鉛筆で描き始めてしまったら…

下手したら、「一からやり直し」になってしまうこともあるかもしれません。


初見・譜読みの段階から音のイメージを考えて出していく

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では、音楽の本来の姿に近づくためには?

はじめから音楽を感じて弾いていくためには?

曲を初めて弾く段階から、ある程度方向を見定めることが大切です。

「とりあえず、いつもの音で機械的に譜読みしよう〜」とすぐに弾くのではなく、いちど音を出す前に考えてみてください。


「この曲、大まかにはこんな感じの雰囲気かなぁ?」

「この作曲家はこういう特性があるから、こんな音で弾きたいな」

「ハッキリとはわからないけど、少なくとも〜〜な感じではない、絶対に違うだろうな」


など、大まかで良いんです。

初めの段階でその曲について完璧にわかるのは無理だと思うのですが、考えてみるだけ、何か試してみるだけでも、違います。


「こんな音でこの曲を譜読みしてみよう」と探してから譜読みすると?

譜読みの段階から、曲にあった音やタッチ、弾き方を意識していくと、こんな間違いを防ぐことができます。

・最初に道を間違えることが少なくなる
・最初に、ゴールと180度逆に歩みだすようなことをしなくなる

100点満点ではなくても、ある程度近い道を歩き出すことができる、ということです。

はじめの方向性が間違っていない、というのはものすごく大切です。

方向性が近ければ、少しずつ深めて修正したり、精度やイメージを高めていくことができます。

「まったく曲と関係のない音でずっと譜読みしていた」というのとは大きく違いますよね。

〈ひとこと〉
確実なタッチでガッチリ練習しておかないと、音が抜けて大きなホールで響かないのでは…という心配もあると思います。いろいろな音色を探しながらも、基本である「体から音を出す」「ピアノという楽器を理解して、響く音で弾く」という点は同じです。
▼こちらのnoteもご参照ください。
#64 【p,pp】弱音を美しく出すために知っておきたいポイント【基本編】


具体的な事例を動画で紹介します(約16分)

さて、この後に紹介する動画では、実際にわたしがほぼ弾いたことのない曲の冒頭を譜読みしています。

・ブラームス / 8つのピアノ小品 Op.76 より 第1曲 カプリッチオ
・スクリャービン / ピアノソナタ 第4番 Op.29
・モシュコフスキー / 20の小練習曲集より 第19番

大まかに言うと、こんな感じです。

ブラームスは深く厚みのある音で、てのひらをキープして和声やアルペジオを弾く。背景にある和声の響きを重視。また、曲の中でかけ離れた音色を出すのではなく、統一感のある響きの中で楽譜に基づく緻密な変化を。

スクリャービンは浮遊感、神秘的なイメージで音どうしの距離感や空気感が出るように。ブラームスとは和音のつかみ方や指の使い方を変える。

モシュコフスキーは色彩豊かで華やかに、またエチュードとしてもクリアに魅せられるよう、ややノンレガートぎみで指のクリアさや打鍵スピードを重視。また後々テンポを上げることを考えて、音のグループに沿ってなめらかな動きを意識。

これらも、曲の最終目標というよりは、「まずは大きな方向性を見てみる」という程度のことですね。

実際の動画の中でも、お話しながら音のイメージ、タッチ、弾き方を変えていますので、ご参考にしていただければと思います。

また、動画の最後には3つの注意点についてもお話しています。

①作曲家や音楽史など、ある程度の幅広い知識が必要
②基本の音が良い音である必要がある
③曲の練習を進めていく中で、深め、変えていく

動画はオンラインレッスンサロン会員さま限定です。

月に3〜4本、当 note のようなレッスン note を更新しています。

ピアノをもっと深く演奏したい、さいりえの演奏やレッスンに興味があるという方はぜひご購読ください。月980円となっております。

またこれまでの約70記事のnoteも、うち半数ほどのバックナンバーを無料でご覧いただけます。

それではどうぞ!

▼動画はこちらから(16分)

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