【お知らせ】信州木曽谷で21年間埋もれていた、亡き父の詩集を電子書籍出版しました。 16 彩美 saimi 2022年6月10日 20:52 たった十四行の畝を持つ一枚の畑の上で わたしはしばしば立ち往生するしかし仕掛けられたあなたの美しいわなにはたえず言葉のかげろうが揺らめき 仄見える幻の色彩や薫煙の筋が血走っている 神へ捧げる七十七のソネット 十七 言葉ミュトスの雨現在生きていたら、九十一歳となる昭和の文学青年だった父が、亡くなる少し前まで書き溜めていた詩を、娘である私が掘り起こして77の詩と7つのエッセイにまとめました。ソネットとは、14行詩の事で、父の晩年のライフワークでした。父にとって詩とは、この世界を想像した神への賞賛、絶望、空虚、悲哀を綴った手紙のようなものです。厳しい自然環境の木曽谷にインスパイアされた父の言葉をぜひとも感じていただけたらと思います。6月10日kindleにて初!電子書籍出版しました!! 神へ捧げる七十七のソネット: Sonnet dédié à Dieu. La pluie de Mythos 【Collection of Poems】77 Sonnets Dedicated to God www.amazon.co.jp 770円 (2022年07月09日 23:35時点 詳しくはこちら) Amazon.co.jpで購入する 神よ 同時に二つの場所でぼくらの存在は成立しない 無数の空席はあるけれど 同じ時間の中でだれもがひとりぼっちだ 神へ捧げる七十七のソネット 十八 言葉ミュトスの雨ぼくらの新種発見は あくまであなたの書物のなかで輝く 巻きとられる書物は そのままひもとかれぼくらはたえず あなたの書物の途上にある神へ捧げる七十七のソネット 二十六 言葉ミュトスの雨果肉をひき裂けば時間が破れしぶきとまごう黄金の霧がたちまち芳香の宇宙うずに巻きこむ 神へ捧げる七十七のソネット 二十八 言葉ミュトスの雨生きている限り 詩はぼくらを手放しはしないだろう詩はだれかに読まれるためのものであるよりもむしろ あなたへの献花である方へより比重がかかっているからだ 神へ捧げる七十七のソネット 三十言葉ミュトスの雨四六時中 言葉の渦を巻こうとして 詩人はいつも懸命であるあなたがすでに成就している手本の 矛盾した意味に苦しみながら神へ捧げる七十七のソネット 三十七 言葉ミュトスの雨ぼくらはときとして 過去を目指している 過去から呼ばれている 神よ あなたの声に呼ばれている 神へ捧げる七十七のソネット 六十三言葉ミュトスの雨言葉はおそらく書きつけられると同時に仮死状態となるインクがつづる時間の道が 可能性の空間で 枯死してしまっている 神へ捧げる七十七のソネット 七十二言葉ミュトスの雨 ダウンロード copy いいなと思ったら応援しよう! 亡父の詩集を改めて本にしてあげたいと思って色々やっています。楽しみながら、でも、私の活動が誰かの役に立つものでありたいと願って日々、奮闘しています。 チップで応援する #平和 #書籍 #詩集 #父の日 #電子書籍出版 #佐佐木政治 16