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老驥伏櫪 志在千里
NVIDIAのジェンスン・ファンCEOを後継者にしようとしたが10分で断られたエピソードがニュースになった、TSMC創業者モリス・チャン(93歳)の自伝。
彼の自伝の2009年~2014年の時代を回想した章の表題になったのが、「老驥伏櫪 志在千里(老いた駿馬はたとえ飼い葉桶の前に伏しても、千里を疾走する志を秘めている)」
この漢詩は『三国志』で日本でも人気がある曹操が50代の時に詠んだ詩の一節です。
袁尚を倒して中国の北部を統一したが、すでに曹操は50代。この時代においては老年の域になり、その時に詠まれたとされています。
この詩を読んだ後、映画『レッドクリフ』でも有名になった「赤壁の戦い」に挑んでいき、66歳で亡くなるまで中華統一を夢見ていきます。
前述した2009年~2013年のモリス・チャンの年齢は78歳~83歳。この時代にCEOに復帰して、TSMCを更なる飛躍に導いていきます。
先日、録りためていたNHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』で名探偵コナンの青山剛昌先生の回を観た時にこの詩を思い出しました。
漫画家として60代に突入しても鬼気迫る青山先生のプロフェッショナルの姿に感銘を受けると同時に、自分自身がまだまだ物足りないなあと感じた次第です。
曹操の詩はさらに続きます。
「烈士暮年 壮心不已(志のある人は老年になっても、壮年の心を抑えられない)」
40代半ばになろうとしてますが、自分自身も年を重ねても自己ベストを更新できるように気概を持って歩んでいきたいと思います。