10.スペイン⑤
この投稿は私達がYou Tubeチャンネル👉セーリング風神を立ち上げるまでの旅の記録である。
ジブラルタル出発⛵
ジブラルタルを出発する前、TAXフリーなタバコやビールを買いだめした私達。
後に次の目的地であるモロッコで「もっと沢山、お酒を買いだめすれば良かったね」と後悔する事に。
決して「酒くれー酒ー」とまではいかないプチアル中な2人でした。
ジブラルタル海峡
いよいよジブラルタル海峡を渡る時が!
ここを出るには満潮時や潮のウネリ等を計算しながら、良いタイミングに出ないと「あれれれ?何か前に進んでなくない👀⁉️」という魔のループに陥ります。
私達の時も、一瞬「あれ?あれれれ?前に進んでない😨」という状況に。強い潮のウネリを脱出する為に「全速〜前進〜」と心の中で叫びながらエンジンの回転数を上げ脱出。海峡を出るまでは風も40ノット前後で荒波に揉まれながら右へ左へ上へ下へと激しい揺れを乗り越え無事に通過。
太陽が水面へと沈み行く時間や星空の輝き、それ等を私達が独り占めしているかのようでした。久しぶりに一日掛けてのセーリングは本当に最高の時間です。
ここでふと、今まで出逢って来た方々の中で、ある家族のお話を思い出しました。
とんでもなキャプテン
その家族は、フランス人ファミリーで、アラニス・モリセット似の奥さんと、プチポチャな優しそうな旦那さん、そして小学低学年らしき息子君の3人家族。
彼等も同じように同じ時期に、フランスから家を売り車も売って、中古ヨットを手に入れ出発しました。
ヨットの世界では、圧倒的に男性のキャプテンが多い中、そのファミリーはアラニスがキャプテン。
「カッチョいい〜」と思っていましたが、ジブラルタル海峡を渡る際のお話や、ヨットについて等の話しを聞いて驚愕しました。
実はアラニス、風の天気図を逆の方向で考えていたのです。
セーラーの方ならお解りだと思うのですが、セーリングをする際は必ずこの天気図を事前にチェックします。
↑の写真で例えると、風向きは右からで、長い線→10ノット、短い線→5ノットです。
大体、1週間の予報を時間と共に知る事が出来ます。
それをアラニス、風向きを反対からと認識していていたり、ジブラルタル海峡を渡る際は、怖すぎてお酒をガブ飲みし「酔払わないとやってられない」状況で渡って、ほぼワッチなし(ワッチとは必ず1人、周りの状況を確認する事を言う)だったとの事。
「いや、逆にそのやり方怖すぎるから」
周りの男性陣は言葉を失います。もはや苦笑いしか出来なかった。
「よく無事にここまで来れたね」
本当にそう思いました。
アラニスは、ヨットで世界周りをするのが夢だったけど、ヨットの経験は今まで無く、フランスを出発する前に、ヨットに詳しい友達に、簡単な講習を受けただけ。
という、何だかとてつもなく無謀で危険で、でも夢を実現させる為に、何の根拠もない自信というか、ど根性で、ただただ、事故もなくラッキーだけで辿り着いたアラニス。
ある意味、凄い人との出会いでした。
世界には、日本では考えられないような「とんでも」な人がいるんだなぁーと実感した日でもあり、だから出逢いって貴重な体験やお話を聞けるから止められません(笑)
後日、アラニスにはフェフェや周りのキャプテンから説明を聞き「今まで私達はラッキーだけで来れたんだね」と理解したとさ。チャンチャン。
⚠危険なのでご注意下さい⚠
次回は、いよいよモロッコ編です⛵
お楽しみに。
最後までお読み頂き有難うございます。
楽しんで貰えたら❤、コメント等もお待ちしております。
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