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コーチング行動指針#17
「バレーボーラーの一貫育成メソッド」 制作の第17回です。
前章では、本メソッドにおける育成理念(ミッション・ビジョン・バリュー)について解説をしてきました。
本記事ではコーチング行動指針について考えていきたいと思います。
行動指針とは
コーチング活動を行っていく上での行動指針について、ここでは考えていきたいと思います。行動指針とはバリューをより具体的に明文化したものとなります。本育成メソッドにおけるバリューは以下のように定義されています。
すべてのコーチは
・プレーヤーがバレーボールを心から楽しめる環境をデザインします
・プレーヤーがチャレンジできる環境を提供し、そのチャレンジを応援します
・プレーヤーの10年先を常に想像しながら、目の前にいるプレーヤーと関わります
上記3つの文章はある程度の方向性を示す指針とも言えそうではありますが、行動指針とするには少し抽象度が高すぎて具体性に欠けると言えます。そこで、ここではさらに深掘りをしていきコーチング行動指針を定めていきたいと思います。
DNA COACHING FUNDAMENTALS
コーチング活動をしていく中で行き詰まってしまったときにいつでも立ち返る場所があることはとても重要なことと思います。そして、その立ち返る場所がコーチング行動指針になるのだと思っています。
しかし、ゼロからそうした行動指針を創り上げるというのは並大抵なことではありません。そこで、他競技においてコーチング行動指針を定義して実際に運用している例はないかと探したところ、とても素晴らしいものに出会うことができました。こちらの内容をベースにしてアレンジを加えることによって本メソッドの行動指針として運用することができると考えました。
そして、その私が心から素晴らしいと感じたコーチング行動指針が、DNA COACHING FUNDAMENTALSです。イングランドのサッカーを統括する国内競技連盟であるザ・フットボール・アソシエーション(The Football Association)が提唱しているものです。こちらの行動指針の詳細については下記記事よりご覧ください。
コーチング行動指針
DNA COACHING FUNDAMENTALSから着想を得て、アレンジを加えた本メソッドの行動指針が下記のものとなります。12項目から構成されています。まずはご覧ください。
<コーチ行動指針>
1. ポジティブで熱意を持った姿勢でプレーヤーに関わる
2. プレーヤーに合わせた多様なコーチングアプローチを採用する
3.練習のデザインとレビューには等しく時間をかける
4.各練習が相互作用し、最終的に統合されるプログラムをデザインする
5.すべての練習でボールを扱う時間を70%以上に設定する
6.練習内容よりも目的・目標をプレーヤーに理解してもらう
7.ラリー要素を含んだ練習を採用する
8.ゲームに関連づけられた練習を採用する
9.プレー時間の最大化を志向した練習を採用する
10.できる限りすべての練習にゲーム形式を採用する
11.ゲームシチュエーションを再現している練習を採用する
12.認知・判断・実行を伴うプレーが求められる練習を採用する
コーチがやるべき仕事は多岐にわたりますが、最も多くの時間を費やすべき仕事は何かというと日々の練習(トレーニング)というところに行き着くのではないでしょうか。
そのため、ここで示す行動指針の80%以上に「練習」というキーワードが含まれています。また、実際にプレーヤーとともに最も多くの時間を過ごすであろう練習時における行動指針よりも、練習前後の行動における指針が大半を占めているということに気がつきます。このことからも、コーチの仕事の質は練習前後の行動に多く依存すると言えるでしょう。
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