大学院入試の形式と捉え方-内部受験編-

※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。

みなさんこんにちは!!今回は、文系大学院に進学を考えている方々にとって、切っても切れないお話を致します。

将来文系の研究者を目指す方にも、必要な情報だと思います。進路に悩んでいる学部生、そしてもう一度学び直したいという向学心あふれる社会人の方にも、どなたでも有益な情報になっていると思います。

 確かに、民間企業で長年勤務し、実績がおありの方や著名人の方は、学部卒でも大学教員になることは可能です。そして、そのような方は数多く存在します(有名な方だと、ジャーナリストの池上彰先生は、現在名城大学の教授をされていらっしゃるので、典型的な例といえるでしょう)。

 でも、基本的には、大学院進学が現実的です。今回は、進路をどのようにすればいいか悩んでいる学部生、すなわち若者を対象にお話させて頂きますが、社会人の方でも容易に応用できる内容になっております。

 世の中、大学入試(学部入試)についての対策や勉強法は山のようにありますが、大学院入試に関する情報はほとんど皆無です。文科省の肝いりで、大学院重点計画が発表されて久しいですが、その情報量は、私サイカソウが大学院入試を受験した時と変わっていません。アマゾンで試しに検索をかけてみたのですが、「研究計画書の書き方」の類は稀少ながらヒットする程度。市場のニーズに対して、全然追いついていないといえます。
 私の時(大体10年前)には、「大学院入試体験記」なるものが発売されていましたが、既に廃刊になり、絶版状態でした(これは、情報としてたいへん役立ったので、手に入れることができないのは非常に残念に思います)。だからこそ、こちらのnoteでお伝えできることはお伝えしようと思っています!!

 まず大学院進学には大きく分けて、「内部受験」と「外部受験」からなります(社会人の方は、ご卒業された大学の大学院でも、違う大学の大学院でも、社会人入試を受けるという形式上「外部受験」が一般的になるでしょう)。

 内部受験は、文字通り、内部者を対象とする試験。そこの大学に通う学部生を対象に、学部時代の成績をもとに行われる推薦入試です。その方式の多くが学部時代の成績をもとにしたうえでの面接試験、すなわち成績優良者を対象とした学生が対象といえます。そして、このような学生は、早い話が面接試験「のみ」で、そのまま同じ大学の大学院の試験に望む仕組みで、余程のことが無い限り試験で落ちることはないでしょう(もちろん、合格後、辞退するのは受験者の自由ですが。希望していた就職先が決まる等の理由から、毎年一定数いるのも事実です)。

 「学部時代遊びすぎた!!成績は可ばかり!でも大学院にそのまま進学したい!どうしよう!!」という学生の場合は、外部受験に回ります。

 一般的に大学院では指導教授を選びますが、内部受験の場合のほとんどが学部時代のゼミの指導教授に、そのまま大学院でも指導教授としてお願いするのが一般的です。ただし、学部時代のゼミの指導教授が、大学院の指導をしていない場合も、多々あります(その教員が大学院の指導資格が無い、大学院にはその先生の科目が設置されていない等の理由)。そうした場合は、近接領域の別の先生にお願いすることになります。こうした場合、受験前にお願いをすることになりますが、基本的に断られることはありません(当該大学の事情として、その先生も認識をしているため)。ややこしいのは、学部時代の指導教授が大学院で科目を持っていたり、ゼミを持っているのに、受験生の都合から変更する場合です。これは、学部時代の指導教授の顔に「泥を塗る」と捉えられます。ただし、学部時代の学びを経て、興味関心が仮に同じ学問領域でも、変更することは仕方がない部分もあります。だからこそ、受験生自身で、事前の根回しや気配りは非常に重要になります(このあたりの話はまたいずれします)。

 以上、大学院入試のうち、今回は、試験には内部受験と外部受験があることの説明と、内部受験の話をメインにさせて頂きました。近日中に、外部受験の話をさせて頂きます。外部受験を考えている方のほとんどが、ぶっちゃけ、学歴ロンダリングを考えているのも事実でしょう(何を隠そう、サイカソウ自身そうでした)。社会人の方で大学院にリカレントで学ばぼうかなと思っていらっしゃる方も多いはずなので、外部受験については、じっくり丁寧に、時期をみてお話させて頂きます。


サイカソウ研究者より

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