執筆実績:エグゼクティブ採用に進める人材はこんな人 諦めるのはまだ早い!(50代の転職に関する記事)
エグゼクティブ採用という言葉を最近よく耳にします。
しかし、具体的にどのような採用なのかは、あまり知られていません。
エグゼクティブ採用とは、中途で入社をして経営者や経営幹部となる方の採用になります。
例としては、
・長年の実績が買われて外資系企業日本法人への転職
・大企業から中小企業へ 副社長、専務候補などのヘッドハンティング
などが挙げられます。
30~40代の方の転職と比べて、定年までの時間が少ない50代での転職ではエグゼクティブ採用の比率も高くなります。
では、エグゼクティブ採用では、どのような人が求められるのでしょうか?
企業が喉から手が出るほど欲しい人材の採用条件について解説します。
雇用延長で50代はまだシニアの若手! 引退までの期間は長い
まずは、通常の50代の中途採用との違いについて考えてみます。
エグゼクティブ採用で中途採用される50代と、他の50代に違いはあるのでしょうか?
通常の正社員も法改正により、60歳の定年以降も本人が希望すれば嘱託による雇用延長が最大で65歳まで会社が雇用しなければならなくなりました。
50歳を迎える方は、あと15年も会社員生活が続くことになります。
退職までの時間が増えるとともに、通常の会社員でも、会社にもっと貢献しなければならなくなりました。
50代の正社員が会社から求められる仕事内容としては以下のようなものが挙げられます。
・過去の人脈を生かして、仕事を円滑に進める
・各部署の調整、折衝を行い、対外的なまとまりを作る
・高い専門性を活かして、若手社員では解決できない困難な課題に取り組む
以上のような、若手や中堅社員にはできないような仕事内容が要求されます。
通常の50代の正社員でも、これだけの要求を今までよりも長い期間求められる時代となりました。
通常の会社員でもこれだけの仕事を要求されるのですから、エグゼクティブ採用はより高いレベルの仕事が要求されることは想像に難くありません。
仕事を進めるスキルよりも管理能力や人間性が求められる
エグゼクティブ採用の50代にはどのようなことが求められるのでしょうか?
自分よりも先に入社をして、やっと部課長になった50代社員を差し置いて、取締役などの役員になるのですから、まず何よりも優秀である必要があります。
以下の結果は、40代、50代の転職者を対象に「転職時に評価された点」について聞いたアンケート結果です。
(http://next.rikunabi.com/tokushu/gintama/main_2.html)
上記アンケート結果は、エグゼクティブ採用に限ったアンケート結果ではありませんが、業務処理といった実務の他に、責任感や人柄の良さと言った人間性を重視されていることが分かります。
次にエグゼクティブ採用の場合について考えてみたいと思います。
エグゼクティブ採用に必要な能力・姿勢は、具体的には以下のようになります。
経営者の目線は、どのようにすれば利益が上がり、会社に貢献することができるのか常に考え、提案している姿勢が要求されます。
また、目線だけが経営者と言うことではなく、部下の管理や効率よく業務を運営するマネジメント能力も同時に要求されます。
2番目の過去の実績は、○○さんがいたからこの仕事が完成したというような自分が発信して仕事を行ったか、他が簡単に真似することができない仕事を行ったかという実績です。
これは1番目の行動を行った実績と言ってもよいでしょう。
3番目の高い人間性は、簡単に身に着くものではありません。
1,2番目の条件を満たした人が振り返ってみると、実は非常に自己中心的で独りよがりな仕事の仕方をして結果を残しただけということもあります。
高い実績を残したその裏で、利益を上げるために値下げを飲まされた下請け業者がいたかもしれません。
また、自分の実績だと主張して協力した同僚の手柄を横取りした可能性もあります。
こうした「ずる」を行って実績を残すと、社内の雰囲気も悪くなります。
そんな人物が数年後に自分の上司になるなどと考えると部課長で働いている50代は転職を検討し始めるでしょう。
エグゼクティブ採用においてこの「高い人間性」はかなり重要なファクターとなります。
「高い人間性」 その基準は曖昧なので難しい
ではこの高い人間性とは一体どのようなものなのでしょうか?
以下の表に「高い人間性」を一般に言われていることについてまとめました。
上記表より、一般に優秀だと言われる人の特徴を全て網羅したようなものになります。
このようなものを兼ね備えた人であれば、経営者の目線を持って仕事を行い、会社にも貢献し、他に類のない実績を残すことができると考えられます。
しかし、この「高い人間性」とは見る人によって基準が変わり、玉虫色ともいえるような非常に曖昧な基準です。
元々採用基準は企業によってもバラバラでありますが、ことエグゼクティブ採用に至ってはさらに実績や人間性の評価が加わり、さらに混沌としたものになっています。
若い人の転職や、新卒採用と違い、50代のエグゼクティブ採用は難しいと言われる理由でもあります。
でもちょっと待ってください。
難しいからと言って諦めるのはまだ早いです!!
企業側も、社内に経営を任せることができる人物がいないからエグゼクティブ採用を募集するという側面もあります。
高い人間性は一朝一夕では養うことができないのは言うまでもありません。
まして50代ではそれを身に着ける時間など皆無です。
高い人間性は、内面からにじみ出るように話し方ややり取りから出てくるものだとも言われています。
企業に長年勤めていて、周りからも信頼されているのであれば、こうしたエグゼクティブ採用に挑戦してみる価値はあるのではないでしょうか?
エグゼクティブ採用の求人はどこで探すの?
普通に働いている人の中にもこうした経営者の卵となりうる人が多いことが分かりました。
では、エグゼクティブ採用の求人はどのようにして探したらよいのでしょうか。
主な求人サイトは以下のようなものになります。
転職サイトを運営している企業が、エグゼクティブ採用に特化した転職支援サービスを行っております。
ビズリーチ(当時)
DODAエグゼクティブ(当時)
リクルートエージェント(当時)
どのサイトも年収700万円以上、役員や専門職(弁護士、会計士等)の募集案件ばかりが並んでいます。
こうしたサイトがなかった頃は、ヘッドハンティングでの採用が一般的でした。
しかし、今はこうしたサイトで広く良質な人材を探す企業が多くなっています。
どんな職種、転職先にするか決めていない方も、こうしたサイトに登録することをおすすめします。
専門のキャリアコンサルタントがあなたの実績、希望を見ながら親身になって相談に乗ってくれます。
今まで経営とは縁がなかった人でも、自分を経営者として迎え入れてくれる企業があるのかを容易に確認することができます。
まとめ 「50代は経営者としてはまだまだ若手」
募集をする企業も、決して「完璧な経営幹部」を求めて募集するわけではありません。
50代の経営者はまだまだ若手です。
上場企業や世界的企業には70代、80代の経営者や役員の方も多くいらっしゃいます。
その多くは、若い世代よりも元気に世界を飛び回っている、尊敬すべき人生の先輩方です。
そうした人たちに一歩近づくのがエグゼクティブ採用と言えます。
それは経営者への登竜門とも言い換えることができるでしょう。
転職時の面接で、人生を変えるような経営者との出会いがあるかもしれません。
経営者は、そんな志の高い、人間的な魅力溢れる人材を常に探しているものです。
我こそはと思う50代の若き経営者の卵たち、エグゼクティブ採用に挑戦してみてはいかがでしょうか?