澤円さんの新書「個人力」を読んで

澤円さんが書かれた新たな聖書「個人力」が出版されたので読みました。
本書の中で気になった個所について思ったことを書きました。

この本の概要

タイトルの通り「個人力」をテーマとして個人力の考え方と重要性について、澤円さんの実体験をベースに書かれています。「個人力」と聞くと「自分の力だけで社会を生き抜く力」「自由にやりたい放題やる力」と解釈される方もいそうですが、澤円さんが考える「個人力」は本書の中で以下のように述べられています。

「個人力」とは、多様な人たちと助け合いながら、楽しく生きていくための力」。そして、その「個人力」を身につける過程は、本当に「ありたい自分」を確立していくそのものなのです。

この「個人力」というテーマを中心に、これからの時代どのようなマインドセットを持ち行動していくと幸せにつながるか?という澤円さんなりの考え方がまとめられています。個人的にはどれも共感する内容が多く、日々感じてること全部言ってくれた!感があり気持ちよく読めました。

お勧めする読者層

こんな方にはお勧めです!
・個人力と何かを知りたい人
・ありたい自分を確立する方法を知りたい人
・これからの時代に求められる働き方と変化する方法を知りたい人
・個人力が持つ人たちと共に協同して「個人」の幸せにつなげたい人
・澤円さんが目指す生き方を知りたい人

個として何ができ何を選ぶのか

会社員として働いていると、まるで会社名や肩書によって自分の価値が決まると感じている人もいますが、それは会社内の話であって会社の外でどう捉えられるかは別の話なんですよね。外の世界だと、その人自身が何ができてどんな価値を提供できるのか、そういったことが重視されていると感じています。仕事視点で振り返ってみた時、どんな人と一緒に働きたいかと考えると、確かに会社の肩書を振りかざすだけの人よりも、その人がどんなことができて一緒に働いてどんな相乗効果が生まれるのかをよく考えていました。

会社で求められている役割を果たすことは必要なのですが、それが全てと考えて会社の中でしか評価されない人になるのは、私個人としては違和感を抱きます。逆に個の力を伸ばして会社の枠を超えて生きるスタンスはしっくりきています。終身雇用制度が崩壊した今、個人力を活かしたスタイルに共感を抱く方も増えてくるのでは?と予測しています。私自身も1つの会社や会社員であることにこだわっていないので、会社に限らずコミュニティなど会社以外の場所で力を発揮するスタイルを磨いていきたいと思っています!

片っ端から動いて「ありたい自分」を見つける

この本でも「Being(ありたい自分)」というキーワードが何度もでてきますが、Beingを言語化することの重要性を澤円さんはよく述べられています。ただこのBeingを明確にしていくのは、かなり苦戦を強いられるんですよね。いくら過去や自分を分析してみても、なかなか結論がでない。こういう時、この本でも書かれていた「思いつくまま片っ端から行動してみる」というのは、とても良いアプローチだと最近感じています。当たり前のように聞こえるんですが、何も意識していないと日々習慣化されたことばかり無意識に行い、新しい行動できてないんですよね。こうなると当然新しい発見もないので、やりたいことに気づくチャンスも失っていきます。

私の場合は、昨年初めて技術同人誌を執筆するという新しいチャレンジをして「文章を書いて人に伝える」「自分のコンテンツを作る」「オリジナルのものを生み出す」というのは自分にとって面白いし大切なものに感じるという気づきを得ました。これは行動してみないと発見できなかったものです。最近は本業が忙しくて書けていませんでしたが、新しい行動を思いつくままに続けることで、Beingが見えてくるのではないかと感じています。

本物の「脱マニュアル化」が進んでいく

「これが正しいやりかた」「こうすべきだ」という情報発信はどんどん存在感が失われつつあり「個」それぞれの幸せを追い求めることを応援する情報発信が支持されるようになる。確かに自分も後者の情報発信の方に耳を傾けます。そして情報発信していく中で、自分の「個」を開示し、自己成長を果たしながら、他人の成長も応援しあうというのは、まさに理想形だと思いました。

「個」として与え、他者とコラボレートする

本の中で、与える人(ギバー)、受け取る人(テイカー)、帳尻をあわせる人(マッチャー)の話がでてきますが、与える人(何かに貢献しようとする人)のもとに結果的に幸せがやってくるというのは、すごくわかる気がします。特に自分の得意なこと・やりたいことで貢献できると、自分はそこまで大変ではないにも関わらず、相手はすごく喜んでくれて自分も嬉しい気持ちになるんですよね。そして普段から与えるということをしていると、いざ自分が困ったときに助けてもらいやすいですし、一緒に組んで仕事したいという気持ちが自然と芽生えます。

何でもかんでも与える、やりますの精神だと疲弊して続かないと思いますが、Beingに沿って自分が貢献できるところで「与える」を続けていると、結果的に自分の幸せにつながるのではないかと思います。

最後に

これまで澤円さんがVoicyで話していたことや、これまで出版された本で述べられていたことの集大成という感じでしたね。自分と向き合う時間が取れる時に是非読んでみることをお勧めします!


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