差し入れは、個包装で。
ホワイトデーが近づいてきましたね。
お店の女の子からチョコを貰ったお客さまたちへ、過去記事を少し改訂して掲載します。
「差し入れには何をあげたら喜ばれるのか」
以前SODさん主催の「風俗で好かれる為には」的な講演会に出た事があります。そのときに質問で多かったのが差し入れについてでした。
個人的な経験から言えば、この気持ちめっちゃわかります。お土産や差し入れを渡すのって結構考えちゃいますよね。
「お土産いらないから金くれよ」とか言われたらどうしよう……いや言わないだろうけど思ってるだろうな……食べなくてもいいけど一応気持ちだけでも……
とかぶつぶつ考えてしまいます。お土産やプレゼントで失敗(?)した事もたくさんあります。
相手が何を喜ぶかは十人十色。とはいえ今回は差し入れを選ぶにあたって「これだけは抑えよう」的なポイントを書いていこうと思います。
以降はやや乱暴な物言いになるかもしれませんが、少々お付き合いくださいね。
①食べ物は個包装にしろ
これ超大事。「個包装」。ケーキを差し入れるのはもう卒業するんだ。
何年間か風俗で働いていると、たまーに差し入れに何かを混入しようとする人がいる。お店側はもちろん女の子に注意喚起するし、女の子も警戒している。
たとえ何回も指名している仲でも、怖い物は怖いのだ。
さらに、ケーキなんかはその場で食べなきゃいけない空気がどうしても出てしまう。
その点、個包装なら持って帰る事もできる。最悪嫌いな物でもセーフだ。
②消える物を選べ
食べ物意外ならいわゆる「消えもの」にしよう。残る物は、使わない場合最高に困る。
ドラッグストアなんかで買えるようなちょっと便利な日用品なんかいいかもしれない。
「地味に使える」みたいなやつだ。
肌に塗る物は避けよう。体質がある。
高級なボディクリームだったら刺激が弱いなんてことは全くなく、肌が弱い子は身体に塗るものを貰っても複雑な気持ちになるだろう。
具体的にはコレとか
私だったら地味に嬉しい。消耗品だったらSNS映えするようなオシャレな入浴剤とかもいいかもしれない。
たとえ使わなかったとしても写真撮って日記にあげたりSNSに載せたりできるのではなかろうか。
③帰り際に渡せ
「何をあげるか」も大事だが実際は「どうあげるか」の方が大事かもしれない。
何かを人にあげる行為なんて根本的には自己満足だ。
相手が喜んでくれたらいいな、とは思うけれどそれを強制するのは相手にとって苦痛でしかないと私は思う。
会ってすぐに微妙な物貰っても「コレは正直微妙」なんて言えるわけも無いし、感情労働においては喜ぶところまでが仕事の一部なのだ。
だから差し入れは「帰り際に渡す」のがベストだ。
食べ物だったら「スタッフさんや女の子みんなで食べてね」とか付け足しておこう。
④余計な事は言うな
選ぶの一時間あげるの一瞬。どうしても一言コメントしたくなる。選んだエピソードなんかを話したくなる。でもそれはたぶん「余計な事」だ。
もう所有権は相手に渡ったのだから、何も言わず見送ろう。
「いらなかったら捨ててね」なんて言うのは−100点だ。
言った事もあるし言われた事もある私が言うんだから信じていいぞ。
絶対に言うな。約束だ。
そんな事言われなくてもいらなかったら捨てるから大丈夫だ。
「そんなことしないよー」と言ってほしいのが見え見えすぎる。
次にあったときに「アレつかってる?」とかも最悪だ。
あげたものの事は忘れるんだ。
⑤まとめ
では結局どうしたらいいのかまとめると……
「帰り際にサラッと個包装のものを渡す」「反応を求めない」
だ。コレが一番喜ばれる。
喜ばれるというか、「遊び方がわかってる人」的な感じで評価が上がる。
風俗には色々なお客さんが来る。
ケーキを買って来て、「ケーキおいしかった?じゃあ今日はいつもよりサービスしてね」なんて言う人だってそんなに珍しくないのが現実なのだ。
だから差し入れやプレゼントは嬉しくても結構疲れたりする。
相手に喜んでほしい、という気持ちはよくわかる。
風俗嬢にあげるプレゼントを一生懸命考えてくれるような人は、きっと女の子に気を使いすぎてしまうような人が多いと思う。
だからこそ、渡し方で相手に気を使わせてしまうのはあまりにも悲しい。
相手に反応を求めない渡し方はちょっと物足りないかもしれないけれど、そこはちょっとだけカッコつけよう。
そうした気遣いは女の子はちゃんとわかってるし、覚えているから大丈夫。
⑥おまけ
差し入れやプレゼントって本当に難しい。
私は好きな男に高い毛布をプレゼントしてめちゃくちゃ微妙な感じになった事があるぞ!
だって家寒いって言ってたから!伊勢丹で5万する毛布買ったんだよ!!
よく考えたらめちゃくちゃ持って帰るのめんどくさいよね!!
半年後に「今だから言うけどプレゼントに毛布って……」って言われたときは本当に絶望した。今はその毛布に包まって毎晩寝ている。なぜかは察してほしい。答え合わせはやめておこう。
みんなは間違っても毛布は人にあげてはいけない。
⑦最近のこと
上の文章を書いたのは1年以上前だが、その後上司に「30歳を迎える彼女にあげるプレゼント、ブランド物以外だったら何がいいか」と聞かれた。
「30歳の節目だし、何か記念になるものがいい」
と言われ、しばらく悩んだ結果私の出した答えは「高い印鑑」である。
本気だ。もちろんスルーされた。
毛布を買ったあの時と、特に私のセンスは変わっていない。
せりな。
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