夜鷹

寺前の鐘つく夜が高のぼるころ
紅火たつた四辻は、みはる烏もひさしからず
牛尻の紋柄から 格子にうつる謡いまで 
燐となりていかり星 青くく流れけり

いざなぐ亀の尾のさきに糸と繋がる波すぢが界境寂々となりて

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?