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18きっぷ日帰り旅「盛岡発、秋田内陸線ツアー」

2024.09.07(土)

18きっぷが2日間余った。さてどうするか。
日帰りでどこかへ行ってみようか。

しばし考える。とにかく、朝起きることができたら考えよう。


盛岡駅(IGRホーム)

結果、家を4時に起きれたので、ふらーっと盛岡駅へ車移動。
ここからどうするか。

一応、北へ進路を取ろう。
券売機で好摩までの乗車券を買い、0番ホームの大館行に乗り込む。

着く頃には、自分の行き先も決まるだろう。

…決まると良いが。

鹿角花輪駅は気持ちいい秋晴れだった

岩手山を左側に見たことは記憶しているが、全くもって話がまとまらないまま、大館に着いてしまった。

どうするんだ?

青森方面へは特急がすぐに接続しているが、18きっぷということもあり、秋田方面へ下ることにした。名物駅弁の鶏めしも買えるし。

何年ぶりだろうか…大館。7,8年ぶりかもしれない。
前回は仮設駅舎だったと記憶している。新駅舎になってからは初めてだ。

駅前に秋田犬に触れられる施設があるというので行ってみた。

わん。毎日、市内のわんこがローテーションでスペース展示されるそうだ。

とはいえ、ガラス越しであった。そうだよね。
昨今の厳しい動物事情では仕方が無いか。

ん?曇りガラスの向こう側に同じような影が…

いるじゃーん。めっちゃいるじゃーん。
4匹くらい、いた。

飼い主さんたちの散歩コースだったらしい。

そのうちの1匹と戯れる。…でかい。想像の1.5倍でかい。
たぶん喧嘩したら負ける。しないけど。

大館発秋田行に乗り込む。鶏めしを片手に。

鷹ノ巣駅の中に、鷹巣駅

鷹ノ巣で、すぐ降りてしまう。ここから「秋田内陸線」に乗ってみようと思い立つ。

18きっぷは使えないので、別途乗車券を買う。
ちょっと進んでみよう。

そうだなあ…温泉にでも入ろうか。「阿仁前田温泉」。ここを目指すか。

秋田内陸縦貫鉄道「秋田内陸線」。
これまた、ご無沙汰している。15年ぶり…くらいかな?

とにかく、過疎地域を走る。
高校生と免許返納民が乗ってナンボ、というような。
岩手で言えば、二戸~岩泉~川井~遠野、とでも例えればいいだろうか。

その上、冬は岩手と比較できないほど雪が降る。除雪費用もかかる。
鉄路を維持するには、あまりにも無謀な条件というほかない。

自分ができるのは、乗るだけだ。それが応援だ。

しかしながら、車内は気の毒なほど空いている。
1つボックスに1人いればいいような人数。

窓を開け放ち、外の風を入れる。

阿仁合までの区間は開業時期が古いらしく、
ゆっくりと田園地帯を走行する。

土曜日の昼下がり、残暑の日差しが照りつける中、
阿仁前田温泉に到着した。

駅舎内には温泉が併設されている。
とりあえず入浴前に散歩がてら駅前を歩いてみることに。


異常に理容店が多い街だった。誇張ではなく10メートルおきに存在した。どの店も営業していた。熾烈な顧客獲得が繰り広げられているのだろうか。おっかない。


入浴をすませ、ムッとした風に体を預ける。

阿仁合までは15分ほどだった。

阿仁合駅

路線の中間である阿仁合。ここはかつて日本三大銅山のひとつ「阿仁銅山」があり、その鉱石輸送のためこの路線は建設された。

というより、字が阿仁銅山ってのもすげえな。

実は、はじめてここでそれを知った(予習していなかったもんで)。
駅からほど近いところに資料館があり、かつて採鉱に使用された用具や、お雇い外国人が居住した建物もそのまま残っていた。

令和の現代、なんでそんな場所に路線を…?と思うような過疎地域は、かつて東洋に名を轟かせる鉱山があったのだ。昭和53年まで採掘されていたというから、往時を知る住民も多いだろう。

町の規模には似つかわしくない良い雰囲気の寺院も多いあたり、高田(竹駒)と似てるなーと思った。同じ鉱山の町という共通点。

さらに、この一帯はマタギ集落が多く点在する地域でもある。駅横にはマタギの住居が再現された施設があり、ここで休ませてもらった。熊の皮ってゴワゴワしててあんまり触り心地よくないんですな。処理方法の違いにもよるんだろうか?

阿仁合から、角館へ。

第三セクターの地方路線には珍しく、内陸線には「急行」が走る。
もちろん、急行料金を上乗せして乗るものだ。

アテンダントによる観光案内と、冬はこんな感じなんですよという映像が流れるモニター。冬にこそ、魅力があるようだ。来てみたいな。寒いだろうけど。

路線の終点、角館に着いた。
その直前、アテンダントさんが「今日はお祭りです」と言うではないか。

そうなんですか?とりあえず行ってみましょう。

つーか予習していけよな…

城下町らしい、壮麗な山車が数多く練り歩いている。
町全体がお祭りモードだ。いいなあ。

思いがけず良い物を見れた。

こういうとき真っ先に知り合いに会うんじゃねえかと思っちゃうの、田舎者だよな。秋田にいるのにね。

来年は朝から晩まで観に来たいと思った。

角館からは田沢湖線で盛岡へ戻る。
思いがけず屋台で購入した焼きそば、焼き鳥、たこ焼き…を食べながら仙岩トンネルを通過。

田沢湖線って、ボックスシートの対岸がロングシートだから、食べてるところ監視されているようで食欲が進まないんですよね。

角館駅。首都圏のダイヤの乱れをまともに食らい、20分程度遅れてやってきた。

たまには良いじゃないか。何に予定もなくふらーっと行くのも、ね。

ところで、18きっぷはあと1回余っているんですが…

つづく。