自由と規制のはざまで。
■ホーチミン市新政令施行。
・最近のニュース、「ホーチミン市新政令施行5日間で交通違反罰金(6200万円/検挙数6000件超)、サッカー歓喜には打つ手なし」。
・ホーチミン市は「道路交通分野の交通安全秩序に関する行政違反処罰を規定する政令(第168号/2024/ND-CP)が2025年1月1日に施行された」。
・同政令は「信号無視や逆走などへの行政処分が厳罰化されたほか、交通違反に対する点数制度が新たに適用された」。
■交通違反の罰金額。
・先日私の『note(普段と異なるギャップの理由)』でも書き留めたが、『東南アジアサッカー大会』でベトナムが優勝した事で1月5日夜の街中は車やバイクで歓喜の雄叫びをあげる人々で熱狂の渦に包まれていた。当然「市警は全人員を動員して、試合中や試合後の交通安全秩序の維持と混乱を最小限にするよう努めたが、ベトナム代表が3度目の優勝を決めた試合後は、歓喜に沸いた何万人もの市民がバイクで街に繰り出したため、あまりの数に警察もほぼ打つ手なしという状況だった」との事。
・ちなみに新政令における交通違反の罰金額は以下のように定められている。
-信号無視/旧規定5000円~6200円→新規定2万5000~3万7000円。
-運転資格のない者に車両を引き渡す行為/同3700~5000円→同5万~6万2000円。
-蛇行運転/同3万7000~5万円→同5万~6万2000円。
-一方通行道路の逆走/同6200~1万2500円→2万5000~3万7000円。
-飲酒運転(血中アルコール濃度100ml中50~80mg/呼気1l中アルコール濃度0.25~0.4mg)/同2万5000円~3万1000円→同3万7000円~5万。
-飲酒運転(血中アルコール濃度100ml中80mg超/呼気1l中アルコール濃度0.4mg超)/同3万7000円~5万円→同5万~6万2000円。
■何万台のバイクが市内を縦横無尽に走り回る。
・余談、何万台のバイクが市内を縦横無尽に走り回れば、「無法地帯状態」とまではいかないが、あのバイク集団を観れば上述の「警察もほぼ打つ手なし」には納得できる。それほどエンドレスに次から次へとあらゆる通りにバイクが溢れだし騒音を生じさせ、後続バイクは前方の騒音を掻き消しながら更なる爆音を生み走り抜ける。
・私はこの景色に触れるたび「幸せな国だな」、「自由で良いな」と強く感じるのだ。しかし交通違反をすれば高額な罰金を課され、その場で支払いが難しい場合や違反の種類によってはバイクが没収されてしまう事もある。国民の安心安全を守るための新政令は大変有難くも厳しいが、この国の幸せや自由や景色が薄れずにいつまでも残り続けて欲しいとも願っている。