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甥っ子の本気。

■ベトナムの景色を家族へ届けたい。
・私は長年ベトナムで暮らしており、家族にはこの国の景色を是非いつか見てもらいたい、と考えている。
・また両親へは「旅行をプレゼントするので良いタイミングでベトナムに来て欲しい」旨を伝えていた。しかし、両親は彼らの事業で忙しく、また兄弟家族も同様皆それぞれの生活があり、之迄家族の誰かがベトナムに訪れることはなかった。

■日本ではなくベトナムいる私を見て欲しい。
・ある年、私が一時帰国時した際、両親は食事会を設けてくれて家族全員が集合した。その時、私は「もう長年ベトナムに暮らしているのに、誰一人私に会いに来てくれない。一人現地で仕事に励みベトナム語で人々とやり取りをする、そんな頑張っている姿を見て欲しい、『ベトナム語を話している、すご〜い』の一言くらい言ってもらいたいよ」と冗談ぽく調子に乗った風を装いシリアスさを少し薄めて皆に伝えた。
・その私の発信をずっと覚えていたのだろう、ある時甥っ子は直接私に連絡をくれて、「ベトナム行きたいんだけど、ここら辺の時期大丈夫そうかな」と私の予定を確認してきた。本気で「ベトナムに行ってみたい」という彼の気持ちを私は感じ始めた。

■甥っ子を『ベトナムのネオン街』へ連れて行ってみた!
・実際、彼は私に会いにベトナムにやってきた。初ベトナムであり彼にとって見るもの全てが新しく、街中の「毛玉のように団子状に絡み合う電線」、「バイクの洪水」、「ベトナム料理」、「日常の景色」等を写真や映像に収めている。
・私は彼を観光地などへも当然アテンドしている、一方私の日常を共に歩いてもらい「ベトナムの普通の暮らしを感じて欲しい」と考えていた。
・私は彼の滞在期間中の行程を練っていた時、サムネに『甥っ子をベトナムのネオン街へ連れて行ってみた』とYouTubeで動画アップしたらバズるかもしれない、なんてふと邪な考えが頭をよぎった。
・実際、私はユーチューバーではないし、そんな動画を撮るつもりもないが、アイデアを甥っ子にシェアすると、彼はすっかり気に入ってしまった『Ca Phe Sua Da(氷入りベトナムミルク珈琲)』を飲みながら、「それウケるねェ!」とケタケタと笑うのであった。

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