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第九話「これからのニット」
「mino」が⽣まれた2012年の6年後にスタートしたのが、「226(つつむ)」。
こちらは『ヒトと暮らしをつつんで、⼼地よくユーモアあふれる毎⽇へと導くこと』がコンセプト。
これまで、⽣活にまつわるあらゆるものをつつんで、届けている。
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〈お話を聞いた人 プロフィール〉
お名前/斉藤 佳奈子さん
お仕事内容/有限会社サイフク 常務取締役
mino・226のブランドマネージャー、アイテム企画、オンラインショップ運営、広報など
好きな食べ物/ビール
休日の過ごし方/旅行、ガーデニング
好きな言葉/強いもの、賢いものが生き残るのではない。変化できるものが生き残るのだ。
ニットとは/無限の可能性。想像力を広げてもっとポテンシャルを引き出したいもの。
〈インタビューした人〉
料理家 佐藤智香子
食のクリエイティブチーム(株)ワイオリキッチン 代表。
旬の野菜、発酵食品を取り入れたレシピを得意とする。
年間レシピ考案数は300以上。
テレビ・ラジオ・フードプロデュースなど務める。
五泉駅の椅子を226(つつむ)
———「つつむ」。面白いコンセプトで非常に広くて、無限の可能性のある言葉ですよね。
斉藤佳:本当に包めないものはないというくらい、いろんなことがニットでできます。昨年2月には、新潟駅や五泉駅の椅⼦をニットで包みました。
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———私も五泉駅の待合室を見てびっくりしました。無機質になりがちな駅の椅子が、カラフルな毛糸と編み地で包まれて、映えていました。
撮影スポットにもなっていたんじゃないですか?
斎藤佳:多分(笑)。何度もスタッフと五泉駅に通い試行錯誤しました。
でも最終的にはやれちゃうんですよね。職人魂もくすぐられるのでこういうのは面白いです。
ヒット商品の誕生
———「見せるハラマキ」は「226」の大ヒット商品ですよね。
斎藤佳:どこかのバイヤーさんと話していた時に、自分の口からそれって「見せるハラマキみたいなもの?」と言ったことがあったんです。
でもすぐ商品が生まれたわけではなく、しばらく経ってから、ハラマキを作ることになって、その時ネーミングを「あ、あの時の<見せるハラマキ>にしよう」と思ったんです。それが売れました。
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———ネーミングも含め、ズバリですもんね。
斉藤佳:そうなんです。びっくりしました。
いつもスポッとハマるわけではないけれど、商品開発ってこういうことなんだな、と思った瞬間です。
今、ロングスカートがよく売れているんです。
お腹の部分がしっかりあるスカート。展示会でも反応がよくて。
お腹をあたためる効果と、はき心地、きれいなシルエットなど、機能性とデザイン性が高いポイントで両立しています。
洗濯機でも洗えるんですよ。
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斉藤佳:でも、自分が想像したことと売れ行きが違う流れになることはやっぱりあって、こっちじゃなくて、こっちなんだ、と気付かされることもあります。だから商品開発は難しいし・・・
———・・・面白い。
斎藤佳:それなんです(笑)
異業種とのコラボ。新しいアプローチ。
———今回、料理家目線で作るキッチンアイテム、ということでご相談を受けてから、商品開発を共同で行なってきましたが、私も本当に難しさと奥深さを感じました。
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難しかったところは、ニットという特性と、水回り、汚れやすい、というキッチン周りの相反する性質の両立させなくてはいけなくて。
燃えにくい糸(難燃糸)を使ったり、撥水加工を施してもらいました。
一方で、ニットだから体に馴染む、ストンと落ち感のある丈長のかっこいいエプロンができて、前例があまりない「ニットエプロン」という商品を作る事ができたのは嬉しかったです。
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斉藤佳:こういう新しい取り組みは、やはり面白いです。
今回、住宅メーカーさんのモデルハウスを一棟丸々使って展示したり、百貨店でPOPUPをやって直接伝えたり。新しい風が吹くことで、今までなかった視点でニットの可能性が広がる事がわかりました。
ニットのど真ん中にいて思う「ニットのこれから」
———ブランドも商品にもファンができました。
そんな斉藤さんが、これからやりたいことはなんですか?
斉藤佳:五泉ニット全体をを私が語ることはできませんが、「サイフク」として作るニットは「こういうもの」というのを言語化していきたいです。
商品はひと通り出揃ったと感じています。
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「届ける」「売る」ということを真剣にやり始めてまだ浅いので、これからそこをもっと力を入れていきたいと思っています。
具体的にはオンラインショップの売上げアップが、今一番の目標です。
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———ニットの博物館とかやってほしいな〜。
斉藤佳:博物館とまではいきませんが、作ってきた編み地もたくさんあるし、ニットをさらに身近に感じられるような、体験型のなにかあっても面白いのかもしれません。
がんばります!
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