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ポリマルチをしないことの効果?

畑に敷くポリシートを「(ポリ)マルチ」と言います。
この間、このポリマルチの価格はかなり上がっています。昨年2月のウクライナ紛争勃発前と比較すると、3-4割高です。

僕の野菜づくりの師匠は、ポリマルチ好きでした。僕も「愛用(?)」してきたのですが、昨年来、できるだけポリマルチを使わない方法を試してみるようにしています。

この冬感じたのは、根菜類の霜害防止を考えた場合、ポリマルチをしない方が効果的な方法が取れるのかもしれないと言う事です。

過去、霜により、大根、ニンジン、カブ等の根傷みが発生するのは、観測値で最低気温-3℃~-4℃を記録した時です。
畑では一時的にせよ-7℃程度になっていることも考えられます。

根の細胞内には糖分があるため、アイスキャンディー同様、「凝固点降下」がなされ、外気温0℃でも根の凍結は防げるようです。

しかし、外気温が0℃をかなり下回ると凍結が起こり、細胞の破壊が生じるようです。

根を全部土に埋めてしまうと、外気温の変動を受けにくくなり、割りと霜害を受けにくくなります。

また、地表面を雑草が覆っている場合には、前回書いたように、霜害が起きていないことがあるようです。おそらく、放射冷却現象が起きにくい、寒風が直接、根に当たりにくいなどの理由によると思われます。

ポリマルチは、地面全体をポリシートで覆い、野菜を植えるところにだけ穴が空いています。

このため、ポリマルチをした場所は、土寄せをする事ができません。また、雑草も生えません。

ポリマルチの内側には、日中、温められた空気が残ります。ですから、地温はポリマルチをした方があがりますし、その分、野菜の生育も早くなります。

ただ、地面から地表に露出してしまった根菜類の根部は、外気温の低下や寒風に直接さらされます。

このため、ポリマルチをして地温を上昇させても、露出部の霜害防止に役立たないと思われます。

むしろ、ポリマルチをしないで土寄せをしたり、雑草を生やしておいたりした方が、霜害防止に役立つように思われました。

農業の脱石油化を進める上で、一つの手がかりになるかもしれません。


2週間予報は、大寒(1/20)過ぎから日により最低気温が-3℃~-4℃になるとしています。

1/26は-4℃の予想、翌1/27は最低気温0℃以上になりグラフは反転します。

立春まで1週間ちょっとの時季になります。

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