基礎自治体訪問記4.伊豆の国市〔令和2年4月15日(水)〕
伊豆半島北部に位置し、東西南の三方を山に囲まれ、約7割が山間地で、河川が南北に延びる田方平野に流下して狩野川に流れ込む。狩野川に沿うように国道136号、伊豆箱根鉄道が走り、市街地を形成している。人口約47000人。
2005年、伊豆長岡町、大仁町、韮山町が対等合併して成立。現在の市庁舎は、旧伊豆長岡町庁舎にある。
防災の焦点は、平野部は集中豪雨や内水氾濫、山間部は土砂災害。昨年の台風19号では、さまざまな教訓があったという。
① 内水氾濫で、ほぼ予想された地域での浸水、避難だったが、現実に遭遇してみると、年1回の訓練では、決められたことをやるだけなので、まったく訓練になっていなかった。経験不足だった。
② 危機対策室課(1階)と対策本部(3階)の配置が離れていたため、対策本部の指揮所活動が円滑にできなかった。
③ 加えて、危機対策課が電話対応に追われたため、役所内の情報連携、コミュニケーションが取れなかった。避難者の誘導などが滞って、事故につながりかねない状況だった。
④ 避難所の運営についても多くの教訓があった。
・台風時の一時避難などを考えていたので、長期の避難への準備
・受け入れのタイミング、受け入れ時の務処理
・同行避難するペットの受け入れスペースの確保、食事や排泄等の世話等
・避難者への情報提供、特に災害情報、自分の家の状況等々
・(今回は問題にならなかったが)要配慮者の把握
などの教訓を率直に、非常に分かりやすく、切々と語って頂いた。
問題点に真摯に向き合う姿勢がとても印象に残り、その姿勢は、「防災ボランティアの育成」と「地域防災リーダー育成の認定制度確立」という、地域防災活性化の基盤強化に取り組みたいという言葉に表れているように感じました。