わたしを愛し、わたしを嫌う
わたしは、自分に自信のある人が嫌いです。
わたしはとてもよくひねくれているものですから、
自信たっぷりの人を見ると
その人の良くない部分を探して、
どうしてそれで自信が持てるのだろうと思ってしまうのです。
わたしはわたしをあまり好きではありません。
自分に自信を持てません。
人と比べ、人より劣っていることを知り、
その度わたしはわたしを嫌いになるのです。
故に、自信のある人を見ると
わたしは身の丈を知り、こんなにも傷つきこんなにも謙虚に生きているのに
どうしてあなたはそんなに堂々としていられるのだ、
そう思うのです。
つまり悪いのは結局わたしなのです。
わたしはわたしだけが傷つき、もがき、苦しむことが嫌なだけなのです。
他人にもわたしと同じ痛みを感じて欲しいのです。
いいところだけ見て生きていけば良いのでしょうが、
それができない人間だっているのです。
この歳まで生きて、変われる部分と変われない部分を知りました。
無理をしていたらいつの間にか当たり前になっていたこともあれば、
無理をした結果、心が壊れてしまったこともあります。
人は変われ、そしてどうしたって変われないのです。
受け入れました。
そんな自分を。
変われないものは仕方あありません。
これからも自分と向き合っていくために、
変われない部分も愛し、変わろうと必死に足掻く醜い自分を
抱きしめながら、きっとこの先もわたしは生きています。
わたしは誰よりもわたしを嫌い、
そして誰よりも愛しています。
2024.04.28.sai