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モミの木の思い出

もうすぐクリスマスがやってきます。

私が小学生だった頃、我が家にはクリスマスツリーが飾られていました。それは、父が近くのホームセンターで購入してきた本物のモミの木に、オーナメントと電飾を飾った、小さいながらも立派なツリーでした。

私はツリーよりも、近所に住んでいた友人の家に毎年来るサンタクロースが羨ましくて、「私の家にサンタは来ないの?」と親に文句を言っていたのですが、ツリーがあるだけでも贅沢だったな、と今になって思うのです。母は夢のない人だったので、「あの家に来ているサンタはおもちゃ屋さんの人だよ」と現実を教えてくれました。

クリスマスが終わると、飾りを外したモミの木は庭に移動。
日当たりの良い場所に置いてあったのですが、しばらくすると枯れてしまうので、次の年には買い替えていましたが、これも今思うと贅沢でした。

その当時はバブル期だったので、毎年この時期になると新聞にクリスマスプレゼント用のチラシがたくさん入っていて、その中からプレゼントを選ぶのも楽しみでした。そんなにお金のある家ではなかったのですが、高価なものではなくても欲しいものを買ってもらえるということは幸せでした。

普段の暮らしはそんなに裕福ではなかったけど、クリスマスには良い思い出があります。子供の頃の記憶なので、悪いことは忘れているだけかもしれません。

今では毎年、ツリーのない寂しいクリスマスを過ごしています。
あまりに殺風景なので今年はクリスマスらしいものを部屋に飾ろうかと考えています。

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