海をあげる
言葉を失ったあとで、でも感じていたのだけど、
上間さんの文章は凄い。
なにが凄いか。
そこで起きている出来事にじっくり向き合っているので、その濃度が濃い。濃いんだと思う。
だからこそ、言葉は変に難しくしたり、洒落た言い回しにしたりする必要はなくて、
平易で素朴な言葉でも、しっかりと太い糸を紡いで文章になっていく。
密度の濃い太い糸となった文章は、そこに圧倒的なパワーを宿らせている。
すっかり魅力されてしまった。
沖縄をもっと知りたくなった。
しかし、タイトルの「海をあげる」
日本の二語文として妙な違和感というか引っ掛かりがあったが、そこは触れないまま話は進んで。
最後にそのタイトルの意味とともにずん、と問いを投げかけてきた。
考えたいことは、まだまだ山積みだ。