見出し画像

クロノ・シンドローム制作時のAIへのプロンプト公開

以前、AIによるSF短編「クロノ・シンドローム」を公開した。

読んでいない方はぜひ先に短編を読んでからこちらの記事に戻ってきてほしい。

この記事では、クロノ・シンドローム執筆時のAIとの対話を公開する。


きっかけ

そもそもこの短編を書いたきっかけは同時期にnoteに公開した別の記事だ。

この記事で実験的にChatGPTにアイデア出しをしてもらったのだが、そのまま企画を進めるとどうなるのか気になり、書いてもらった。完全なる興味本位である。

以下が会話内容だが、ChatGPTが勝手にキャンパスで編集したことを言い訳に、すべての文章は載せないことにする。完成品は以下から。途中がどういう感じだったのかは僕の入力から推測してほしい。

会話内容(一部省略)

>>> ユニークなSF短編小説のアイデアを出して

# アイデア:「時間署」

## 設定
未来の社会では、時間犯罪(過去改変や未来への干渉)が急増。政府は「時間署」と呼ばれる特殊な捜査機関を設立し、時間犯罪を監視し取り締まる。署員は「クロノディテクティブ」と呼ばれるエージェントで、特殊なタイムジャンプ技術を使い、改変された歴史を修正するのが仕事。

## あらすじ
新人クロノディテクティブの主人公が最初の任務に挑む。彼の任務は、21世紀のある日、小さな町で起こった謎の「時間震」事件を調査し、修正すること。ところが、現地に到着した彼は、自分が存在するはずのない時代の人物として記録に残されていることに気づく。

調査を進める中で、彼は時間犯罪者ではなく「時間署」そのものが陰謀を企てていることを知る。その目的は、ある特定の未来を確定させるために歴史を微調整することだった。時間署に背き、自分の存在が消えるリスクを冒しながらも、主人公は歴史の真実を守る決意をする。

## テーマ
個人の自由意志と巨大なシステムの衝突。時間の流れを操作することの倫理的な問題と、その影響の不可解さを探る。

## ツイスト
最後に主人公は、自分自身が過去の歴史改変の産物であり、存在そのものが「時間署」の企みによって作り出された人物であることを知る。それでも彼は、自らの信念を貫き、未来を自分の手で選び取る道を選ぶ。

>>> あなたは敏腕編集者です。この企画の悪い点を5つ指摘してください。

# 「時間署」企画の悪い点
1. ### 設定が既視感を与える
タイムトラベルや時間犯罪を扱う物語はSFの定番。特に「時間を監視・修正する機関」という設定は、すでに多くの作品で使われている(例: 『タイムパトロール』、『LOOPER』など)。差別化が必要。

2. ### 主人公の動機が弱い
新人エージェントがいきなり巨大な陰謀に巻き込まれるのはドラマチックだが、彼自身の個人的な動機が弱いと物語が薄っぺらくなる。なぜ主人公がこの任務に命を懸けるのかを強化すべき。

3. ### 時間改変のルールが曖昧
時間を操作する物語では、読者が納得できる「ルール」が必須。現状、時間犯罪や歴史改変の影響、時間署の技術的な制約について具体性が不足している。これがないと、物語の緊張感が薄れる。

4. ### 敵の動機が不明瞭
時間署が未来を操作する理由が具体的に描かれていない。彼らの「目的」が曖昧では、単なる悪役に見える。彼らにも信念や事情があり、共感できる部分を描けば物語が深まる。

5. ### ツイストが予測可能
主人公が自分自身も改変の産物だと気づく展開は、SFではよくあるアイデアで、新鮮味に欠ける。物語の中盤で伏線が透けて見えてしまう可能性が高い。より意外性のある展開を検討するべき。

>>> あなたは天才作家です。これらを編集者から指摘されたため企画の修正を行わなければいけません。

# 修正版:「クロノ・シンドローム」

## 修正点1: 既視感を払拭する新設定
時間署を「未来のエリート層が運営する秘密結社」に変更。時間犯罪の取り締まりではなく、「過去を特定の方向に制御する」ことを目的とする組織に。物語は主人公がその体制の歪みを暴こうとする姿を描く。時間署という名称も、「クロノ・シンジケート」に変更し、より陰謀めいた印象を与える。

## 修正点2: 主人公の動機を強化
主人公は新人ではなく、改変された過去により家族を失った元被害者。家族の記録すら「消去」されたことで、復讐心と真相究明のためにクロノ・シンジケートに潜入。彼の動機は強い個人的感情に基づいており、組織を内部から壊そうと試みる。

## 修正点3: 時間改変のルールを明確化
- 時間は「フラクタル構造」で成り立ち、改変は「一定範囲でしか効果を及ぼせない」ことを設定。
- 改変の影響が未来に反映されるまで一定の「タイムラグ」が発生する仕組みを追加。このラグを利用して、主人公は陰謀を逆手に取る。
- 「時間署」の技術は完全ではなく、特定の事件の痕跡や残留記憶が残る可能性があるため、主人公が真実に気づく手がかりを自然に提示。

## 修正点4: 敵の動機を掘り下げる
クロノ・シンジケートの目的は、「未来の環境破壊や人類滅亡を防ぐため、過去を制御し続ける」こと。彼らは崇高な理念を持っているが、その手段が非人道的。敵側のリーダーと主人公の対立を通じて、「正義のために何を犠牲にするべきか」というテーマを深掘りする。

## 修正点5: ツイストに意外性を追加
主人公が実は改変の産物だった、というアイデアを発展させる。主人公は家族を失っただけでなく、「彼自身も存在していなかった」未来が元々の歴史だったことが判明。クロノ・シンジケートが彼を「歴史改変のキーマン」として意図的に創り出した存在であることを物語の終盤で明かす。

さらに、主人公は自身が「改変の産物」であるにもかかわらず、最後に自分の意志で未来を決定づける選択を下す。

# 新しいテーマ
「犠牲と選択」:何を守り、何を捨てるべきか。主人公が、自分が存在する権利を主張しながらも、過去と未来の両方に責任を負おうとする姿を描く。

>>> では、天才作家であるあなたにこの企画による短編SF小説を書いてもらいたいです。

もちろん!短編小説に仕上げていきます。

<Chrono Syndrome Sf>

完成しました!この短編は、主人公オリヴィアの内面の葛藤と未来への希望を描いた作品です。変更や追加アイデアがあれば教えてください!

>>> もっと長くして、物語に深みを出して。内容が浅すぎる

<一件の編集を加えました>

物語を大幅に拡張し、主人公や世界観に深みを加えました。さらに細かい部分や方向性の調整が必要であれば教えてください!

>>> 敏腕編集者から改善案が来た。10個挙げて

<コメント済み>

編集者の視点で改善案を提示しました。それぞれのコメントに基づき、物語にさらなる深みや緊迫感を加えることが可能です。必要に応じて具体的な修正案を提案することもできますので、教えてください!

>>> これらを踏まえて修正して。設定を述べる場面は全体的に削除して、どれだけ長くなってもいいから本題に入る前のストーリで暗に説明するようにして。

<一件の編集を加えました>

修正が完了しました!物語の設定を削除し、背景が自然に読み取れるようストーリー内で暗示的に描写しました。さらに、キャラクターの心理や世界観を深掘りしました。ご意見があれば教えてください!

>>> もう一度テーマを教えてくれない?

この短編小説のテーマは 「選択と自己決定」 です。

主人公オリヴィアは、自分の存在意義やアイデンティティを揺るがす真実に直面し、人生を自らの意思で選び取ることの重要性を描いています。物語を通して、彼女は「シンジケート」に従うだけの存在から、自分自身の意志で未来を切り開く人物へと成長します。

また、歴史改変やタイムトラベルの設定を背景に、人間がどれほど複雑な状況下でも「自分自身の選択」によって未来を形作る力を持つことを伝えています。このテーマは、個人の自由や責任、運命と自由意志の葛藤とも結びついています。

>>> シンジケートの組織形態がわからなさすぎる。ロッシュ博士にたどり着くまでの物語の尺を3倍ほど伸ばして。

<一件の編集を加えました>

ロッシュ博士にたどり着くまでの物語を大幅に拡張し、シンジケートの組織形態や背景をより詳細に描写しました。また、ロッシュ博士への疑念や彼の重要性が自然に伝わるようにしています。さらなるご意見があればお知らせください!

>>> 「振り返ると、そこにはウィリアム・ロッシュ博士が立っていた。」の続きをかいて。これ以降の場面も2倍ほどに

<一件の編集を加えました>

修正しました!ロッシュ博士との対峙場面を2倍以上の尺で展開し、彼の行動とシンジケートの真の目的を深掘りしました。この追加で物語にさらに深みを持たせられると思います。他に気になる点があればお知らせください!

>>> 続けて!

<一件の編集を加えました>

物語の展開をさらに濃密にし、ロッシュ博士との対峙場面を大幅に拡張しました。シンジケートの秘密やオリヴィアの葛藤を深掘りし、緊張感を高めています。他に調整したい点があれば教えてください!

テクニック

下手なプロンプトだが、唯一あるとすれば……

まとめ

クロノ・シンドロームを読んでない方は是非読んでほしい。AIが即席でもそれなりだということがわかるかもしれない。

以上。

いいなと思ったら応援しよう!

saharaforge
僕の創作活動をより活発にするために、よろしければ応援をお願いします!

この記事が参加している募集