リモートワークと製造業
こんにちは。maruねえです。
コロナ渦で、リモートワークやリモートオフィスの整備が随分すすみました。私のかかわっているNPO法人でも、オリンピックに向けて準備していたリモートワーク体制のおかげで、スムーズにリモートオフィス化に成功しました。相談事業もオンラインの機能を活用し、どこにいても電話相談もできる体制を整え、平均年齢50台後半の女性集団なのに、slackやteamsやzoomやスプレットシートなどを駆使した時代の波に乗った仕事をしています。みんな最初は手探りでしたが、最新テクノロジーを駆使できています。
ここで思うのは、世の中の経営陣にもう少し年齢制限の壁の撤廃や固定観念の撤廃がすすむとよいなということです。いくつかの相談現場を持つ中で、感じることは、みな若い人材をとりたがるが、そのリスクを考えていないということ。40代50代の、特に女性を毛嫌いするけれど、その潜在能力を甘くみているということです。
人事から聞こえるのは、せっかく厳選して新入社員を雇用しても、その3割が辞めるどころか、入って発覚するメンタル的な問題や研修期間のうちに辞めてしまう、という現象。方や、私が見てきている40代、50代の、それまでの社会経験と育児経験をこなし、子育てもひと段落し、体力もある、そしていろいろな“予測不能な”出来事に対応してきたメンタルのどっしりした女性たちが、「年齢の壁」と「未経験」によって、スタート地点にも立てない現実があります。
キャリアコンサルタントとしても、ミドルシニアの求人が偏りすぎているのも感じているところ。ベンチャー企業の経営者の中には、年齢にこだわらずポテンシャル採用を率先している方もおられるので、ぜひ、この「中年女子力」をもう少し活用されてみてはどうかと思います。
話変わってタイトルのもうひとつである製造業。ほとんどの製造業では、どんなに逆立ちしてもリモートワークにはなりません。情報通信機器は、だれか製造する人がいて、初めてその後の情報発信が可能となりますし、電車や車等を製造する人がいて、初めて人は移動することができます。そういった製造する技術者が社会のインフラやライフラインを支えているのです。リモートワークは代替可能ですが、製造業は簡単に代替えがききません。しかし、そういった業種が報道されることはほとんありません。メディアで報道される部分は実際の現場とは大きく違います。こういうなかなか目に見えないところに、実はとても大事な産業があり、働く人たちがいます。また物流もいくら自動運転が始まっている部分があるとはいえ、まだまだ人の力が必要です。イギリスでは運転手がおらず、石油はあるのにガソリンが買えないとう状態が起きています。
リモートワークやらリモートオフィスやらファイヤやらがやたら取り沙汰されていますが、人の生活に密着した部分には、やはり実際に動く人の力がまだまだ必要だと思いますし、そういった仕事のほうが、実は必然性からいったらとても高い。そういう産業構造をもっと知る機会が必要なのじゃないかなと思います。
表に見えるものがすべてではない、当たり前に感じていることがすべてではない、一般的なことがすべてではない、そういったことをこの数日に感じる出来事がいくつかあり、そういったことを伝えていくのもキャリアコンサルタントの仕事なのかなと、ふと考えたのでした。
なんだかひとりごとのつぶやきみたいになってしまいました。
最後までお読みいただいてありがとうございました。