二次創作である意味とは

二次創作とは、何かの作品を基に創作を行うことを指す。それはイラスト、漫画、小説と幅広く、時には同人誌として販売される。その作品のキャラクターになりきって遊ぶ「なりきり」も二次創作にあたるだろう。

筆者は二次創作に触れることもあるし、作ったこともある。
しかし本当に好きな作品については「これだけ出来の良い作品に何を足すことがあろうか!」と思ってしまうので、そのような作品の二次創作を漁ることは殆どない。(該当する作品は2作品ほどだが)

二次創作で特徴的なのは、ハードルが低さだ。

自分で一からキャラクターの設定、世界観、コンセプト、シナリオを考えてつくる、一次創作(オリキャラを作って楽しむ創作)と違い、既にあるキャラクターで良いからだ。そして二次創作を作ろうと意欲を掻き立てるキャラクターは、二次創作の作り手の中でもキャラクター像が確立されているからだ。

わかりやすく例えると、フィギュアを作るために一から材料を揃え、デザインを決め、そのキャラクターの設定を基にポージングを決めて撮影することが一次創作、既存の完成品フィギュアを買って自分の知ってるキャラクター像を基にポージングを決めて撮影するのが二次創作と言えるだろう。

一方で、二次創作では「解釈違い」が頻発する。
「このキャラはこんなことしないよ!」と、作品を通して得たそのキャラクター像と異なる場合に言われることがある言葉だ。

第一前提として、一つの作品を触れたことによる解釈、捉え方というのは人それぞれである。
その様々な捉え方から作られる二次創作は、別の捉え方をした人からは解釈違いということになる。

これは筆者の言葉ではなく、他人の受け売りではあるのだが、「キャラクターが台詞を言うときは、キャラクターが喋っているのではなく、キャラクターという仮面を被った作者が喋っている。」のだと。この言葉については、言い得て妙だと思う。

二次創作でも同じ事が言えると思っていて、二次創作におけるキャラクターは「二次創作の作り手が解釈したキャラクター像+ほんの僅かな作り手の意志」によって構成されるのではなかろうか。
これ自体には良し悪しあるとは思うが、これがなくては幅広い二次創作は生まれないのではないか。

筆者は二次創作を見る場合、「その作品を題材にしている必要性があるか」を結構気にしてしまう。
二次創作として題材にするからには、その作品を題材にする意味があって欲しい。
「それ、オリジナルキャラで良いよね?その作品の二次創作である必要性がないよね?」となってしまっては寂しいからだ。
やや偏見ではあるが、同人ゴロなんかは、そういう状態に陥りがちな印象だ。

もう一つは、『原作へのリスペクト』だろう。
基本的なことであるが、二次創作を作る理由というのは、原作に感銘を受けて作る、という一種のリスペクトありきである。
この敬意なしでは、良質な二次創作の文化はなし得ないだろう。

なので筆者のように「きかんしゃジェームスVSラティオス!ジェームスがだいばくはつして終了!」みたいなリスペクトの欠片もない二次創作を作るのは、少々スタンスとしてはオススメし難い。

ネットミーム的な二次創作(東方projectの十六夜咲夜のPAD長、艦これの龍驤のまな板)なんかもヒットすると話題性があって良いんだけども、一方で「原作をイメージが違う!」と苦手な人もいるので…!
特に「原作へのリスペクトがない!」「コンテンツをバズるための消費をしている!」なって言う人もいるので…
(個人的には「話題にならないまま薄れるより、話題になった方がええやろ!」と思っているので、こういうのについては賛)

とは言え、自分が好きなモノを作りたいですよね。
その欲望に正直になるのが一番というものです。

ネットミーム的な二次創作だと、脱税ヨッシーが好きです。

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