田舎の公立中学校で外部指導者を導入してみた話②


先週から始めている東部中サッカー部での実証レポート。

今回は連載の2回目です!

(まだ1回目を読んでいない方は是非、ご覧ください!https://note.com/sagan17masa31/n/ndab65b991e34


前回の記事で最後に予告しておりました通り、2回目の今回は

・指導開始までの準備

・指導開始!

の2本立てでお話していきます。


1 指導開始までの準備

1-① 外部指導者登録

 まず、指導をするにあたって東部中学校の外部指導者として教育委員会に登録をしました。これは、指導をするために必要な登録というより、中体連でベンチに入ってコーチングをするために必要な登録とのことでした。東部中の校長室で、校長先生と顧問の先生に指導上の注意事項などをご説明していただき、外部指導者として承認をしていただきました。

 また佐賀県の中学校では、現状、1つの部活動につき外部指導者は1人までしか登録をできないようです。ここは、これから部活動改革が進む中で制度が変わっていくかもしれません。

1-② チームについて顧問の先生からヒアリング


 次に、顧問の先生から部員の特徴やチームの特徴・課題などを共有していただきました。その際、WIDEから「ヒアリングシート」をformでお渡しし、記入していただきました。

 今回は、私が指導者だったため、

【チーム】・【外部指導者】・【WIDE】 という三者の関係

ではなく、

【チーム】と【外部指導者】=【WIDE】 のニ者の関係

であったため、実際のマッチングのときよりもコミュニケーションが円滑でしたが

実際に第三者の外部指導者をチームとマッチングする際も、

・今回使用したヒアリングシート
三者間の打合せ

などを通して、指導前の調整・準備をサポートしていきたいと考えています!

1-③ 練習試合の視察

指導を開始する1週間ほど前に、チームの状況や選手の特徴を把握するために、練習試合を視察させていただきました!

まず、率直に持った感想は

「めっちゃダラダラしてんじゃん・・」

でした(笑)

ウォーミングアップもダラダラ・・
試合中もニヤニヤ、ダラダラ・・
先生の話も全く聞いていない・・

これはまずいなあ。。。と思いましたが

一方、サッカーの技術に目を向けると

普通にうまい。

「普通に」と言うと失礼かもしれませんが、自分が中学生のとき、こんな技術あったか?と思うくらい、みんな上手でした。

一生懸命やれば、本当にいいチームになりそうなのに、もったいない!
チームとして、「一生懸命」というのはキーワードにしよう!

そう思い、準備に取り掛かりました。

1-④ チームの目標設定・指導計画の策定

顧問の先生からのヒアリングシートと、練習試合で感じたことなどをもとに、中体連までの指導計画を練っていきます。

ヒアリングシートの内容を見ていて思ったのは、顧問の先生のチームに関する理解がすごい。ということ。

サッカーの競技経験が無いとはいえ、そこはさすが教育のプロ。子どもたちの特徴、チームの特徴を事細かに捉え、お伝えいただきました。

生徒のことを一番知っている学校の先生と競技に詳しい指導者。
お互いが持っている強みを指導に生かしていく。


改めて、外部指導者と学校の先生が連携を取ることの大切さや意義深さを実感しました。

先生方から頂いた情報を参考にしつつ、最終的に掲げた目標は

『楽しく、賢く、一生懸命闘えるチームに』

やっぱり、サッカーをやる以上は楽しんで、頭を使いながらやってほしい。
そして、みんなで励まし合いながら「一生懸命」頑張ることができるチームであってほしい。

そういった想いを込めて設定しました!

2 指導開始!

5月17日。いよいよ、指導開始です!

当日は、楽しみな気持ちと不安な気持ちが半々の状態でグラウンドに向かいました。

まずは、選手に自己紹介。

練習試合で見たときより、静かな雰囲気。
生徒たちも少し緊張している様子。

次に、設定したチームの目標について話しました。
真剣な顔つきで聞いてくれました!

話もそこそこに、いざ指導開始!

初日は、

・ウォーミングアップ
・止める蹴る等の基本的な技術
・ゲーム

とシンプルな練習を行いました。

普段は高校生を指導しているため、生徒の反応を見ながら、言葉のかけ方やコミュニケーションの取り方など、中学生に合わせた形を探りながらの指導になりました。

一回目の練習を終えて、すぐに書き留めていたメモがこちら⇩

練習に取り組む態度は今までで一番だったと、顧問の先生は仰っていた。確かに、練習試合のときに比べると少しは良くなったかもしれない。ただ、練習中の私語はまだまだ多く、移動でもダラダラと歩いていたり、一生懸命することを恥ずかしがったりと、改善が必要な部分も多い。癖になっている側面もあると思う。少しずつ変えていくしかない。みんないいものを持っているため、選手の特性を把握して、それを発揮できるような手助けを行いたい。

今、初回指導のときのことを振り返り、一番に思い出すのは、顧問の先生からの喜びのお言葉です。


「こんなに真剣に取り組んでいるところは初めて見た」

正直、嬉しかったです。本当に始まったばかりでしたが、力になれてよかったと思いました。

(余談ですが)これは指導をしていく中で感じるようになった部分ではありますが、東部中のサッカー部の子どもたちにとって、「外部」の指導者であるということで、緊張感が生まれている部分もあるのかもしれません。

いずれにしても、sukusupoが先生方や子どもたちの助けになれていると実感できたこと。これが僕たちにとって大きな一歩目だった気がします。

3 次回予告

今回までは、主に指導開始までの手続きや流れ、出来事などに触れてきました!

次回からは、自分が感じた「外部指導者」の楽しさ、やりがい、難しさなどを書きたいと思います!

指導者に興味がある人、スポーツが好きな人、子どもが好きな人、必見です!


続く




スポーツをしたことのある人であれば一度は感じたことのあるであろう
「コーチ」「監督」「指導者」への憧れ。

憧れの「指導者」をより身近にし、困っている部活動やチームを助ける。


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