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こんにちは。さがみこファームの小出です。
今年のブルーベリーシーズンも終わりを迎えつつあるこの頃ですが、養蜂に関しても夏を過ぎだんだんと冬越しの準備に入っていきます。来年はもうちょっとちゃんと養蜂を行い、たくさんの人にみつばちたちの事を知ってもらったりしたいなぁと画策しています。

さて、みつばちにまつわる情報をいくつか紹介します。皆さんが普段何気なく食べているハチミツやみつばちについてイメージしていただける部分があるかもしれません。

①日本の養蜂業の状況

    下記の資料がわかりやすい公式のものとしてあります。
 bee-42.pdf (maff.go.jp) 養蜂をめぐる情勢(令和4年
11月 農水省)

ここ2年程は飼育戸数、蜂群数ともに増えています。

養蜂の届け出的には増えているとのことですが、ちょっとからくりがありそうですね。というのも下記では直近のはちみつの生産量が減っています。採蜜を目的としない養蜂(授粉用)が増えているというデータも見当たらないです。養蜂されているみつばちの数は基本的には横ばいということでよいのかなぁと個人的には思っています。そもそもこの数字に入っていない養蜂もたくさんあるので、実際はちょっとわからないですね。

さて、さがみこベリーガーデンでは4群のセイヨウミツバチを飼育しています。今年の採蜜量はだいたい100kg(0.1トン)くらいです。
日本全国のはちみつの生産量は2,745トン!

ですが、実は国内のはちみつ消費のうち95%ほどは海外からの輸入です。特に加工品はほぼ輸入品のはちみつが使われているのが現状です。皆さんがスーパーで見かける国産はちみつは全体の5%だけなんですね。国産のはちみつを手に入れることがいかに難しいかわかります。

さて、みなさんは"生はちみつ"って知っていますか?
"生はちみつ"とは熱処理を行っていないはちみつの事をさします。(生はちみつの貴重さや栄養的な価値などはググってみてください。たくさん情報が出てきます。)その"生はちみつ"の生産量は国内流通量の0.1%以下だそうです。あんまりちゃんとした文献にあたれていないのでぼやかしていますが、国内流通量はとても少ないです。国内生産量2,700トンのうちの0.1%なので2.7トンとなります。ざっくり年間で2万本くらいしか生産がされていないことになります。

国産の"生はちみつ"生産量=年間2万本と聞くと想像しやすいですね。
もし"生はちみつ"が売っていたらぜひ買ってみてください。その地域の個性的なはちみつに出会えるはずです。

さがみこベリーガーデンのはちみつは"生はちみつ"です。栄養素が・・とかではなく農園の近くの自然の蜜をそのまま味わってもらいたいということで加熱処理やもちろん混ぜ物はしていません。ちょっとお高いですが、ぜひ味わってみてください。農園のある地域の自然を感じていただける味になっています。

ちなみに、皆さんがスーパーなどではちみつを購入する際、ラベル表記をチェックしていますか?はちみつといっても実は様々です。

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A.純粋はちみつ・・無精製で添加物なしのはちみつ(熱処理はしてもOK)
B.精製はちみつ・・純粋はちみつを精製して、タンパク質、ビタミン・ミネラル、におい、色などを取り除いて使いやすくしたはちみつ
C.加糖はちみつ・・純粋はちみつに人工甘味料や水あめなどを加えたもの(はちみつは60%以上含有)
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スーパーなどで売っているはちみつは上記のどれかに該当するはずです。
Bの精製はちみつは加工品に使われるのがメインのため店頭ではあまりないかもしれませんね。A.純粋はちみつが価格的には一番高価で、純粋はちみつの中の生はちみつはより高価なものになります。

はちみつの95%は輸入ですので、原産地もチェックすると良いですよ。ドイツやルーマニアのほかニュージーランドなどは非常に厳しい品質管理がされていますので安心です。

はちみつは健康によいということで日常から使っていただきたいですが、加糖のはちみつを大量摂取すると糖尿病のリスクが高まるという話もあるようです。できれば信頼できる作り手のはちみつを購入されるのが良いですね。

②みつばちの寿命が激減?

トピックスの2つ目は、みつばちの寿命についてです。みつばち、特に働きバチの寿命はおよそ1か月といわれています。そんな短命なみつばちですがみつばちの寿命が50年で50%も短くなっているとの研究があります。

Honey bee life spans are 50% shorter today than they were 50 years ago (phys.org)

この文献では、みつばちの寿命は飼育環境が改善されているにも関わらず、大きく短命化していると記載されています。しかもそれは環境要因ではなく遺伝的要因によるものだと推察されています。アメリカでの研究ですので、日本をはじめ諸外国ではどうなのか気になるところではありますが、みつばちを取り巻く環境も刻々と難しいものになっているのかもしれません。

日本ではニホンミツバチが減少しているという話も聞きますし、みつばちがとても貴重な存在になる日が来るのかもしれません。みつばちは世界の作物の1/3の花粉の媒介者となっているとの話を聞いたことがあります。もしみつばちが減っていくということはそれだけ人間にも影響が出てくるのかもしれませんね。

そう考えると、みつばちたちがとても大事な存在に思えてきませんか?
さがみこベリーガーデンでは今後養蜂の規模を少しだけ拡大していきたいと思っています。ぜひみつばちの事や自然のことに興味のある方に一緒に参加していただきたいと思っています。

③さがみこベリーガーデンの養蜂部計画

来年から年会員の方向けに養蜂体験をプログラム化しようと思っています。
養蜂作業に参加いただけるようにしたいなと。
部活動のような形でワイワイと養蜂体験を身近に感じてもらいたいです。
詳細は現在検討中ですので追って告知します。
かわいいみつばちをみながらのんびり作業するのはとてもよい時間の使い方ですよ。
気になる方はcontact@sagamicofarm.co.jpまでお問合せ下さい。

2023.08.16  小出 竜士



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