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SBGに拡がる非日常の世界


「あなたはなぜ山に登るのか」
「そこに山があるから」
Why did you want to climb Mount Everest? Because it’s there.(原文)

これは1920年代、国威発揚をかけたイギリスのエベレスト遠征隊に隊員として3度参加し、3度目の挑戦の後行方不明になったイギリスの有名な登山家ジョージ・マロリー(1924.6.8or9没37歳)の名言(迷言?)としてニューヨークタイムスに掲載されたものです。わかったようでわからないような問答ですが、何やら哲学的でいいですね。ひとの気持ちなんて、ひとそれぞれでそんなものかもしれません。

Why did you want to visit Sagamico Berry Garden? Because it’s there. 

普通観光農園として紹介されるブルーベリー園と言えば、夏のシーズンにブルーベリー狩りを楽しみに行く場所で、それ以上でもそれ以下でもないと思いますが、SBGに限って言えば、必ずしもそうではありません。ただそこにブルーベリーがあるだけでなくその他にもいろいろな価値が詰まっていますから、ウーン、何と答えたらいいのか、確かにBecause it’s there. なんですよ。もう少し具体的に言うと、来てみてはじめて体感できる多様な非日常の世界がそこに拡がっています。そんなSBGの多様な顔のいくつかを紹介しましょう。
 
その1(山裾に拡がる緑の楽園)
 相模原の津久井から国道413号線を山中湖方面に車で数分走ると前戸の集落があります。集落から国道を挟んで北へ道志川に流入する沢沿いの農道を少し下ると、すぐ右手に段々の農地が広がっています。北に石老山からのびる尾根(写真)、南に仙洞寺山から続く山波が眺望でき、山裾に拡がる雑木の森に囲まれた緑地の中にSBGのソーラーシェアリングが設置されています。輝く太陽光パネル、その下ですくすく育つブルーベリー、拡がる緑の原っぱ、耳を澄ますと小鳥のさえずり。アーいいなあ! 自然との共生ってこういうことを言うのでしょうね。
 
その2(まずはブルーベリーの摘み取り体験を!)
今がシーズン真っ只中! 摘んで、食べて、持帰る! 36種類1100本のブルーベリーが養液ポット栽培という方式で育てられ、6月中旬から8月末にかけて順次成熟します。びっくりするほど大粒のもの、程よい甘味のもの、チョット酸味が効いたもの、ピンク色したもの等々。さあ、みなさんいらっしゃい。味くらべしませんか。
 
その3(自然と共存した自然エネルギー発電所)
 最近は太陽光発電というと景観破壊の代名詞のように言われることも多く、長年太陽光発電事業に携わってきた私たちとして忸怩たる思いがあります。自然エネルギーを作るために自然を破壊するなんて本末転倒です。ここSBGには現在設備容量272kWの太陽光発電設備がソーラーシェアリングという形で設置されていますが、私たちはここに自然と共存し自然に調和した新しい景観をつくるんだという気持ちで取り組んできました。百聞は一見に如かず、ぜひ見に来てください。
 
その4(SDGsを遊んで学べる未来型農園)
 今春相模原市が発行した小冊子「さがみはらSDGsまなべるマップ」に“SDGsを学ぶ旅に出よう”のキャッチフレーズのもとに市内22カ所のサイトが掲載されていますが、そのひとつとしてSBGが紹介されています。
 年数回、近くにある公立の小中一貫校の生徒さんたちが農作業のお手伝いに来てくれますが、先生たちもここをSDGsの生きた教材として高く評価し活用してくれています。
 
その5(青空の下でゆったり楽しめる会員制・予約制)
 ブルーベリー摘みに一度来てそれで終わりではなく、SBGは四季を通して繰り返して訪れたいと思ってもらえる場所でありたいと考えています。そのための会員制であり予約制なのです。不特定の大勢の人たちが一気に押し寄せたら、スタッフの手も回らないし、地元の人たちにも迷惑がかかるし、来園された方々にも楽しく過ごしていただけないでしょう。
繰り返して来てもらえるということは、SBGにそれだけの価値がなければならないということの裏返しです。
会員のみなさんに価値を認めてもらえるよう、私たちスタッフ一同一生懸命がんばります。
 
(2023.7.8 山川陽一)

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