見出し画像

シュガーマンのマーケティング 30の法則

伝説のダイレクトマーケッターであるシュガーマンのマーケティングやセールスにおいて重要な、人間の本能的なトリガーについて紹介した一冊。

シュガーマン自信が体験した経験などの実例を用いてわかりやすく説明されている。

自分が後々見返しやすいように書き留めたものを掲載。

1,一貫性の原理
一旦購買を決定したお客はついで買いをするなど、最初の購買行動と一致した行動を取り続けようとする
最初は必ず簡単なものを買わせることがコツ
→買う決断をしやすいもの

2,適切なアピールポイント
どの商品にも特有の性質や個性があり、お客が共感できる特徴がある
商品の特性とお客との接点を正しく把握することが重要

3,顧客の特徴
お客を知ること
お客がどういう感情的理由で商品を購入しようとしているのかを正しく把握する必要がある

4,欠点の告知
商品に明らかな欠点がある時に真っ先にそれを伝えるべきである。また欠点を取り上げて上で他のメリットで克服することも重要である。

5,抵抗感の克服
売り込む製品について消費者が抵抗を感じうる要素を書き出す。そしてその反対側にその抵抗感を克服してチャンスに変換する方法を書き出す。(この際消費者が気にならないような余計な抵抗感まで書き出してしまうと余計な抵抗感を生み出してしまうので、消費者目線であることに注意する)

6,巻き込みとオーナーシップ
お客に売り込む時になるべく製品についての体験をしてもらう(車なら試乗してもらうもドアを開け閉めしてもらうもよし、CTスキャンマシーンなら部品の一部を手に取ってもらうだけでも効果は違う)
もし対面じゃない場合は使用しているシーンを想起するような文章を用いる(商品を擬似体験させる)
一例として電子辞書をセールスする際に広告のスペルミスを見つけたらその分割り引くという手法の広告を出した。これはまさしく巻き込み型の広告である。

7,誠実さ
誠実さとは言行一致・有言実行のことであり、口先と実態が乖離していたら信頼はしてもらえない。

8,物語(ストーリー)
人はエピソードなどに関心を持つ。講演などで実体験に基づいた話などが始まると人々の興味を引きやすいことからもわかる。

9,権威
購買決定をする際、お客は誰もが権威に頼りたがる。その分野の専門家とされる人や企業から商品を買うことができれば、お客にとって大きな価値となる。

10,お買い得感
どんなにお金持ちの人でもその商品が適切な値段で提供されているのか気になる。
よって嘘偽りない他社製品との比較や、自社製品の値段が高いものなどと比較するとよい。
お買い得感の根拠も必要
例1)電卓を売る際に他社では有名なアスリートを広告に起用しているから広告費分が上乗せされて当社の電卓より高くなっている。性能も良い電卓が広告費を削減したことで当社でなら安く買える
→安く買える理由に納得感もあるし、シンプルに他社より安いお買い得感もある。
例2)資金調達する際に上手な人は法外な値段をふっかけてから理想の値段をいう。
上記の心理で相手は普通に頼まれるより安く感じて払いやすくなる

11,感覚
人は感覚で購買を決定し、理屈で納得させる
セールスライティングにおいて重要なのは人は文章読む時何かしらのイメージをしながら読んでいるということである。
例えば『モーテルのおばあさん』と『コテージの老夫婦』では同じ人物を指していたとしても読み手からしたら全く抱く印象が違う。
この印象の違いを正しく操れるようになることが重要。

12,理屈による正当化
感覚で購買のきっかけを作ったら理屈で納得させなくてはならない。
なぜその商品をお客様が買う必要があるのか論理的な説明が必要になる。
(技術的優位性、節約、効率性…)

13,強欲
人は値段を下げると購入意思決定をしやすくなる。
値段をあげればあげる商品についての教育や説得が必要になる。

14,信頼性・信憑性
これは権威性も含まれるが、商品が信用するに値することを説明する
(大袈裟な表現や嘘偽りはもちろんこれに反する)

15,満足の確約
例えば通常のところ1ヶ月間満足いただけなければ返品可能といった部分を、商品購入からいついかなる時も満足されなかったら返品に応じます。に変更する。
するとお客様は『そこまでするの?』『損しちゃうんじゃない?そんなにいい商品なの?』と考える。
これこそが満足の確約である。(そこまでするならこの商品を買って満足しないわけないと思わせる)

16,リンキング
何か商品を売り込む時にすでに消費者の脳内ある何かと結びつけて説明することでわかりやすくる。
例えば煙探知機を天井に張り付いてる鼻に例え、四六時中匂いを嗅いでいて異種がしたらブーっとなってくれる。
またはガソリンタンクに一錠入れるだけで燃費が良くなり、エンジンを綺麗にする奇跡の錠剤は『車のビタミン剤』と比喩した。
流行にリンクさせて販売数を増やすのもリンキングの一つの手法である。

17,帰属欲求
人々は何かしらの集団に帰属したいと言う欲求がある。
例えばベンツを買う人は『ベンツを購入する富裕層であり余裕がある人たち』の集団に入りたくて購入する。
このように商品に紐づいた購買層のイメージ、逆に自社の商品を購入する人はどのような帰属意識を持っている人たちなのか?それがわかった上でどのようなアプローチを取るべきなのか?考える頃が重要である。

18,収集欲求
コレクターなどの特定のものを集める人間がいるが、コレクターに限らず人間は皆等しく収集欲求を持っている。
500円玉で10万円貯めれる貯金本のような、徐々に穴が埋まりピースが埋まっていく快感、達成感は誰しも一回は味わったことがある。
この収集欲求をうまく使うことも重要である。
本書では飛行機の尾翼コレクションを調査の一環として買ったら、尾翼を収めるための立派な棚が一緒に届き、これを埋めないといけないような罪悪感に近いものを感じたと書いてある(コレクションを収めるものを無料で同梱するのは収集欲求を刺激する上で良い手法)

19,切迫感
なるべくセールスの最後において今すぐ買うべき理由、先送りさせない理由を話す必要がある。
しかしこれが嘘であったり不誠実な発言であると意味がなくなってしまう。
またお客様に『一度主人と相談する』や『また考え直してから来ます』などといった言葉を言われたら基本的にはゲームオーバーなので、なりふり構わず厚かましく切迫感を感じさせる。

20,限定
これは多くの人が身をもって体感したことあるトリガー。
限定と言われるとその限定のものを持つ数少ない人になりたいと言う帰属意識が働く。
生産数をわざと絞ったり、通し番号を振って限定数しか発行しないなどはこれに当たる。

21,単純明快さ
たくさんの選択肢があることは一見お客様にとって良いことのように見えるが、複雑化してお客様の購買意欲を下げることになる。
なるべくわかりやすく、伝わりやすく、選択しやすいように提案することが重要である。

22,罪悪感
人は相手に何か奉仕されるとお返ししなきゃと言う心理が生まれる
無償で飴をもらったり、何か必要以上に尽くしてもらったりすると罪悪感が生まれて購入することでギリを返そうとする。(ギブ&テイクの原則に則っている)

23,具体性
なるべく具体的な表現を用いて消費者に伝えたほうが信憑性がましてなお良い。
例)『何mもの血管』→『390kmの血管』と言う言い方の方が良い
『足の裏には末端神経が集まっている』→『足の裏には72000の神経が集まっている』

24,親近感
消費者は親近感があるものを一番に頭に浮かべる
例)多くの人は好きな数字を思い浮かべてもらうと7と答える
宣伝を繰り返したり、馴染み深いロゴを用いて親近感を持ってもらうことが重要
頻繁に宣伝を差し替えたりするのは悪手

25,パターンニング
『うなづきタグ』と言うものがあり、『今日は天気いいですね?』『お車大事にされていますね?』といった『はい』という返事をしやすい質問を投げかけ続ける。
そのように連続して『はい』と答えさせ続けるとセールスの話の際にも『はい』と言ってもらいやすい。
またセールス相手が親近感を抱きやすいように、相手と同じような服装だったり言葉を使うことも一つの手。

26,期待感
消費者は商品に対して何かしらの期待を抱いて購入決断をする。
例)ギャンブル→お金が増えるんじゃないか
PC→もっと生産性が上がるんじゃないか
このように自分が販売する商品に対する消費者の期待を見極めて活かすことが重要。

27,好奇心
退屈なセールスをせず、消費者の好奇心を引き続けるよう心がける。
『好奇心の種』と言われる『でもこれだけじゃないんです』『ここからがすごいんです』と言った言葉は使いやすく、好奇心も引きやすい

28,市場とのマッチング
自分のやりたいこと100%では市場に受け入れられないことも多くある
消費者や市場で受けるものに媚びて、寄せることもとても重要である

29,考えさせる力
面白い映画とは結末までにいかに多く予想を立てさせ、結末に至るかにかかっている
広告においても全てを伝えてしまわないようにして、消費者にメッセージを自分で考えてもらう余白を残すほうが良い
説明しすぎなようにする

30,正直さ
正直さは最も強力なトリガーで消費者を味方にできる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?