ヒューマンエラーの原因:意思決定の天秤モデル
ここまで、「心理学者レヴィンの行動の法則」、「コフカの人間行動の説明」についてお話してきました。
今日は3つ目「意思決定の天秤モデル」です。
図にするとこんな感じです。
前回のコフカの人間行動の説明に出てきた「心理的空間」に基づいて、「どちらを選ぶと自分に利益・損失があるか」を考えて合理的で損失が少ない判断を下そうとします。
何だか、頭の中の天使と悪魔みたいですね😅
そして、物事はそんなにシンプルじゃないので実際はこんな感じに
いくつものパターンの中から合理的で損失の少ない判断をします。
これまでの話をまとめると
まず、周りの物理的環境と自分の人間要因に影響されながら状況のマッピングを行い心理的空間を作り出します。
その心理的空間の中で意思決定の天秤が働いて正しいと判断した合理的で損失の少ない行動を取ります。
この中で重要なのはやっぱり心理的空間になってきます。
ここが間違っていると正しい判断をしても結果はエラーになってしまいます。
エラーを防ぐには、マッピングエラーを引き起こす原因を排除する事が重要になります。
その為にスタッフへの教育を行うことで人間要因のエラー原因を減らす、物理的環境を間違いを起こしにくい環境にするといった対策が取られます。
でも、人間にはエラー要因が多すぎるので、「人は必ず間違える」という観点に立って対策を立てる事が重要になります。
個人差はありますがミスをしない人間なんていないですから。
思えば、僕は常に注意力を働かせて仕事をするといった事が得意ではありません。テキトーという訳ではないのですが凡ミスが割と多いです。
なので、『凡ミスをする人がミスをせずに働けるような働きやすい環境作りを自分がすれば良いんだ!』というのが自分が医療安全を学び始めた原点だったな~と書きながら再確認しました😀
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