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新しい意味を与えるということ

Safeolog研究所の山川です。

前回、田中さんがデザイン・ドリブン・イノベーションが「新しい意味を与える」という話をされていました。今回は、それに関係する話です。

先週、5泊6日のTグループwithナラティブ、という研修会に参加者として参加していました。Tグループというのは非構成のワークショップと言われているものですが、参加者同士が自由に会話をしながら、75分のセッションを12回~13回実施するものです。ファシリテーターはいますが、特に何か指示をするわけでもなく、参加者の会話に加わりながら、たまに質問をしたりして、会話を深める役割です。

(Tグループ情報は下記をご覧ください)
https://tnoko-tg-202502-2.peatix.com/

なので、そこで何が起こるかが構成されているわけではないという意味で「非構成」という冠がつけられています。私はTグループに参加するのは2度目ですが、参加者同士の関係性や会話が回を経るごとに深まり、それと同時に自分自身への探究も進むという印象を持っています。

そして、今回はwithナラティブということで、各セッションの後に、ナラティブセラピーで使われているリフレクティングという手法により、Tグループの参加者以外のメンバー3人(Rチーム)がセッションの会話を聞き、それに関して自分の中で浮かび上がってきたことに関して会話をするプロセスが加わります。

今回は、このリフレクティングにより自分の見え方やグループの反応にどんな変化が起こるかを知りたくて参加しました。結論としては、セッションをまったく別の観点から見るための視点が得られた感じです。自分はセッションの中で会話をしているので、そのセッションをどうみているかという視点があります。ただ、それをRチームがリフレクティングすることにより、自分の見方とは違いセッションの描像が浮かび上がるという感じでしょうか。

しかもRチームの会話はTグループの参加者には向けられていないので、フィードバックではありません。この点は、聞いている私たちが安全な場にいて、客観的に自分たちが話した会話を眺めることができるという意味で、かなり重要な点ではないかと思います。

最初の田中さんの話に戻ると、このことは「新しい意味を与える」ことになっているのではないかという点が、このエッセイを書いている趣旨です。

私たちは、一度物事を見る眼鏡をかけると、なかなか別の眼鏡をかけることが難しくなりますが、リフレクティングは安全に別の眼鏡をかけてみる練習として機能するかもしれないなというのが率直な感想です。

                文/山川 修(Safeology研究所 代表)

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