空海と宇宙
瓶ヶ森からみた室戸岬と弘法大師
ある夏の日、瓶ヶ森へご来光を見に行った。コロナ禍前のことである。山歩きができていたなんて今となっては夢のまた夢だが書き起こす。
星がまたたく頃ヘッドライトを灯し、眠る石鎚を横目にゆっくりゆっくり歩く。その登山道にもまた、ヘッドライトをつけた誰かの小さな光を見る。月明かりとヘッドライトで足下を照らし一歩づつ高度をあげる。小さな命たちがまだ眠る時間。静けさに自分と仲間の足音、自分の吐く呼吸音だけが聞こえる。闇は少しづつ色を変えてゆく。山頂で朝日を待つ。体が冷えないようにザックにいつも入れているカッパを羽織る。日の出前は特に風が強くなる。山頂からは室戸岬の灯台まで見える。これは、同行した船乗りの仲間が教えてくれたのだが、各灯台の灯りの点滅の間隔はそれぞれ定められているそうで、その秒数でそこが室戸なのだとわかるのだとか。船乗りにとっては灯台の灯りは道標なのだ。
空が白み始め、星たちはいつのまに消えている。刻々と雲は色や形を変え、夜と朝の狭間のあさぎいろを体感する。灯台の点滅ももう確認することができない。
360度のパノラマ。そんな夏の一コマ。
その年の秋。瓶ヶ森からみた室戸へふと行ってみたくなり、車を走らす。。。遠い。
伊尾木洞や気になっていたカレー屋さんにより、室戸ジオパークを堪能。山育ちの自分にはない感覚。どこまでも続きそうな海とうねりに圧倒される。
室戸岬をぐるり東側に回ると、御厨人窟につく。こちらは若き日のお大師さまが修行して開眼したとされている場所。虚空蔵菩薩の化身である光り輝く“明星(金星)”を口から体内に迎えるという超常現象を経て厳しい修行を完遂されたそう。その逸話はハウルのカルシファーを連想するなぁ。。
お大師さんの偉業はあちこちで語り継がれている。茶や、灸を中国から日本へ医療として持ち込んだともされている空海。本当に一人の人物がなし得たことなのか。超人ぶりが色々と気になる。私は、弘法大師の「灸とは心に灯をともすものなり」という言葉が好きで灯台の灯りのように心にしまっている。
そう、今勉強中のインド占星術のナクシャトラも空海が持ち込んだのだと今日清水先生の無料動画で教えていただき驚愕!!東寺の五重塔の仏像配置は宇宙と繋がっていると聞いたことがあったが、なるほど、お大師様ら占星術を学ばれていたからなんだーと!!
なんとなく、始めたインド占星術の魅力に沼っている。
ジョーティッシュ
光の科学
なんて、また名前が素敵すぎる。
インド占星術、奥が深すぎ、、何をどう学ぶかとウロウロしながら大御所の清水先生の無料動画の講座にメルマガ登録してみた。
瓶ヶ森のとある夏の日から室戸岬の先の弘法大師の世界にまたいま、時空の繋がりを感じるのであった。