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日常に散りばめられた美をひろい集めたい美容師

「美とは何なのか」
「人はなぜ美を求めるのか」
これは科学的に証明することが難しい問題です。

宇宙の美しさ、人柄の美しさ、芸術の美しさなどは目で見ることができるので、美は存在しているんだろうなという事はなんとなく感じています。

けれど、
「美そのもの」は手にとったり、目で見ることができないので想像力を働かせながら憶測で考えることしかできません。

古代から現代まで、多くの哲学者、心理学者、脳科学者などが「美とは何か」「善とは何か」について考えを巡らせてきました。

という事は、
美の問題が背景にある時代、国、文化、地域、育った環境などの影響も受けることを考えると、学者に限らず人によって様々な見解が生じるということです。

美に対しての答えは、1つに限定されるようなものではなくて、あいまいさやゆらぎのある問題であることを前提に考え学んでいくものなのだと思います。

個人的には、自分の生まれたこの時代、生まれ育った日本という国、現在生活している地域、美容師として働く今の状況の中で、

「日常に散りばめられている美」を集めながら、これからも美について自分なりの答えを探し求めていきたいと思います。

そのためには、個人の考えがかたよりすぎないように、哲学や脳科学などの力を借りながら、できる限り広い視点で美について考えることが大切だと思っています。


「単に輝きを発するよりも照明するほうがより大いなることであるように、単に観想するよりも観想の実りを他者に伝えるほうがより大いなることである」                
     トマス・アクゥナス


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