会食恐怖症②
(私のnote暗いー。すいませんね。ラストちゃんと盛り返しますからね。)
対策をする
会社の飲み会、合コンや結婚式の二次会など、年齢的にそういうものが目白押しみたいなお年頃になりまして、相変わらず食べられない私。
でも、好きなんですよ、みんなでワイワイ。
腹がちぎれるかいうくらい笑ったりしてね。
集まるの大好き。
ただ、ひとつ。飯が食えないだけ。
編み出した対策で最も有効だったのは、幹事をやること。
忙しいんですよね、幹事って。
集まりがあると聞けば、じゃあ私幹事やるかーみたいに気だるそうに、実はそれ以外に逃げ道がない切羽詰まった裏の顔を隠しながら、盛り上げ役に徹する。
これが一番楽でした。
なんせ食べんでいいからね。
だって忙しいんだもの、幹事は。
「そこ、次なに飲むー?」
「あ、店員さん呼ぶね!」
なんつってね。
問題はそこから先ですよ。
なんだかよくわかんないけど、今度は2人で…みたいなことを言ってくるやつがいる。
無理なんだって。2人でごはんは。
そうは言えないので「今度ねー」と返して、ひとりで泣く日々。
それでもデートするような相手もときにはいたので、お茶して映画みてバイバイ、忙しぶって「食事の予定入ってるからお茶だけなら」とか言ってなんとかしのぐ。それの繰り返し。
まぁ、そんな関係は長く続かないんですよ。
嘘ついてるからね。
で、新たに気になる人ができました。
仲良くなりたい、けどごはん食べられないから食事に誘えない。いつものパターン。
どうしよう。
「転勤になるかもしれないんすよ。」
気になる人からある日急に言われました。
これはもう二度と会えなくなるやつ。
誘わねば。
しかし飯が食えない。
どうしよう。
「あ、えっと、じゃあ今度飲みに行きませんか?」
…言っちゃった。私、お酒飲まないのに。
それでデートすることになりました。
ごはんが出てきて…やっぱりダメだ。
全然食べられない。
「俺、もらってもいいですか?腹減ってて。」
食べないのかと聞かない人、初めてでした。
こんなん惚れるやん。
後で聞いたら、緊張して食べられないんだろうから食べてあげようと思っただけ、とのこと。
それにしたってこのさりげなさ。
惚れるやん。
しかも、次も、その次もその次も食べられなかったんです。
それでもなにも聞かずに私の分も食べてくれました。
月日がすぎて、この人には話してもいいかなと思えたので、実は…と今までのことを話しました。
「そっか。まぁ、俺が食えばよくない?」
ずいぶんとさっぱりした返答に面食らったけれどやさしい人だなぁと思いました。
「無理しなくていいからね」
それが彼の口癖になり、今に至ります。
そう、彼は今、私の夫です。
今でもいつもいつも心配してくれます。
夫の実家とかね、ごはん残しづらいときとか。
こうやって文字にするととても素敵な男性みたいですね。(まるでそうではないみたいな言い方)
少なくとも私にはこういう人が良かったのかもしれない。
ちなみに私はもう平気です、というわけではなくて、ダメな時ももちろんあります。
いままさに悩んでいる方に私なんかがかけられる言葉はなかなか見つからないけれど、よくわからないなりに受け入れようとしてくれる人がもしそばにいるならば、大切にしても良い人かもしれません。
それと、年齢もあるかもね。
年を取ると図太くなりますから。
中年になるのも案外悪くないです。
いい意味で先を楽しみにしてもらえたら、と。