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アイスるアイス

毎日、晩ご飯のデザートとしてアイスクリームを食べるというのが自粛期間中のルーティンになっていた。

レディボーデンのバニラアイス(BIGサイズ)を冷凍庫にストックし、毎晩そのカップから削って器へ移し、日毎いろいろなトッピングを施して食べる。

ココナッツオイルを混ぜたり
オリーブオイルとお塩を掛けたり 
ミックスナッツをトッピングしたり

母親が実家から送ってくれた食料の中に"黒豆の煮物"を発見した時には、それもアイスのトッピングにしたり。

どれもこれも美味しくて、食事の締めの役割を見事に全うしてくれる。

ひょっとして、
ひょっとすると、
バニラアイスって何にでも合うのでは?!
…と思うほど
そのバリエーションの豊かさに感動していた。

トッピングを変えて様々なフレーバーを楽しんでいればもちろんアイスクリーム生活は続いてゆく訳で

4月、そして5月中旬ごろまでのアイスクリーム生活はこれまでにないほどの"毎日継続記録"を更新していた。

以前は"食べたい時に食べる"くらいのペースだったのに

バリエーションを増やしたいが故に

完全に習慣化されたのである。

そんなとき

ある情報を入手した。

それは
「アイスクリームは二の腕のお肉と化す」という聞き捨てならぬ情報。

私はもう慌てふためき、自分の二の腕を掴んだ。
やはり。
たぷたぷしている。
しかし、このたぷたぷは今に始まったことではない。

昔から上半身は華奢で、肉肉しいと自覚したことはなかった私が二の腕のお肉を気にし出したのは、
忘れもしない昨年の夏頃であった。

ノースリーブを着て写真に写った自分に大変大きなショックを受けたのである。
その理由こそ!
二の腕がパンパンだったから。なのだ。

普段はそこまででもないと油断していたが、肘を曲げた途端に二の腕のお肉が押し広げられて思いもしない太さになっていたのだった。

あのとき相当なショックを受けた筈なのに。 
私はなぜ二の腕に効くストレッチをする事だけを考えていたのか。
私はなぜもっと自身の食生活を睨まなかったのか。

アイスを食べたいという気持ちよりも、アイスを毎日食べていた自分への憎悪が強く湧いた。

説得力はないかもしれないが、私は割と食に気を使う質なのである。

そんな健康志向な私を無我夢中にさせたアイスクリームはやはり、人の心と胃袋を鷲掴みにする愛しくも罪深い存在であったのだと悟った。

そして。アイスクリームが二の腕のお肉をつける
ということを知ったあの日から、
私の新たな"アイスクリー無"生活が始まったのである。もう暫く大好きなアイスクリームを食べていない。全ては、二の腕のお肉ではなく美しさを得る為!

まぁこうして書いた文を読んでいると、実に極端であるが、、。どうしても食べたい!という欲が出てそのアイスクリームが不要不急のものでなくなるまで、私はアイスクリー無生活を続けることをここに誓う。

アイスるアイスに当分の暇乞いをして
私は夏を迎える準備をしている。


❤︎最後まで読んでくださりありがとうございます。

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