チベット便り017 クンダリニー・クライシス
ナマステ~!キャンプ内の小さな本屋さんで買った「チベタン・ブッディスト・シンボルズ・ノーリッジ・カード」は、金色の背景にチベット仏教のシンボルがロバート・ビアによって細密な線画で描かれている。
シンドローム症候群
私は、何でも病や症候群にしたがる輩を、シンドロームシンドロームと心の中で呼んでいる。理由付けが無ければ、受け入れられない心の狭さを棚に上げ、ただの自然現象を超常現象だとか、奇跡だとかセレンディピティ(必然)だとかで片付けるのだ。
世の中、意味のない事も多々あって、自ら意味のあるものにしようと思えば、何だって意味あるものになる。要は、自分次第なのだ。
世界は、思い込みで出来ている。同じ現象を目の当たりにしても、受け手が変われば真実は何通りにもなるのだ。真実は、一つではなく、私にとっての真実と他者にとっての真実は別物だからだ。他者にとっての短所が、自分にとっては長所だったり、自分にとっての短所が、他者にとっては長所におもえたりする。また、過去の自分の受け取り方と今の自分の受け取り方も違うから、昔短所に感じていたことだって、今となっては長所だったりする。
病気だから大目に見て下さい。とか、憐れみを切望したり、情けを糧にしたりして、自分をどんどん憐れな者へと誘導して、下手するとそこにしか快感を見いだせなくなる。周りからの評価を窺って、そこから抜け出すために頑張っている自分を演じる。身を削って、衰弱する自分に酔いしれていた。
最近、幸せって「なるもの」じゃなくて、「気づくもの」なんじゃないかと思う。そこに気づいたら、もうすでに幸せ。押し付けられた善悪や幸不幸の概念にうんざりし、救世主を待ち望んだり、白馬にのった王子様を待ち望んだりして、自分の力で幸せになるのを放棄する。で、そこには既に「幸せじゃない自分」がいるから、本質の幸せを享受できない。
チベタン仏教シンボル知識カード
作者 ロバート・ビアのバイオグラフィー
クンダリニーの目覚め
クンダリニー ヒンドゥの伝統における「とぐろを巻いた蛇」を意味する、人体内に存在する根源的な生命エネルギー。脊椎の付け根ムーラダーラにある神聖な女性的力動であるシャクティの一種。シヴァ派タントラ(宇宙原理を体感するための知恵。シャクティの教義を説く聖典。)の重要な概念。このエネルギーは、タントラの実践を通じて培われ、目覚めると精神的解放に繋がります。クンダリニーは、シャクティズムにおける最高の存在パールヴァティに関連付けられています。
クンダリニーの目覚めは、さまざまな方法で起こり、多くのヨーガのシステムでは、呼吸、姿勢、マントラの詠唱によって、クンダリニーを目覚めさせることに焦点を当てています。クンダリニー・ヨーガは、シャクティズムとタントラの教えの影響を受け、マントラ、タントラ、ヤントラ、アーサナ、瞑想の定期的な実践を通じてクンダリニーエネルギーの覚醒を目指します。
思想としては、正統派ヒンドゥとは別種の救済、サムサーラ(解脱)の道を説き、シャクティを重視する秘儀的な潮流、霊的方法論で、のちに仏教、チベット仏教において密教として発展しました。タントラは転じて教義一般を指す普通名詞になったため、思想としてのタントラは、特定の思想体系を意味するものではありません。
クンダリニーは、シャクティパット(グルや教師による精神的な伝達)、またはヨーガや瞑想などの精神的な実践によって目覚めさせることができると考えられています。
クンダリニーの覚醒には、能動的アプローチと受動的アプローチの 2 つがあり、アクティブなアプローチには、有能なグルの指導の下、体系的な身体運動と集中、視覚化、プラーナヤーマ(呼吸の練習)、瞑想のテクニックが含まれます。
受動的なアプローチは、クンダリニーを積極的に目覚めさせようとするのではなく、目覚めへのすべての障害を手放す降伏の道です。受動的アプローチの主要な部分はシャクティパットであり、ある個人のクンダリニーが、すでに経験を積んだ別の個人によって目覚めさせられます。シャクティパットはクンダリニーを一時的に育成するだけで、学習者に基礎として使用する経験を与えます。クンダリニーの目覚めの経験は、準備ができていても、準備ができていなくても起こります。
ヒンドゥの伝統によれば、このスピリチュアルなエネルギーを統合できるようにするためには、通常、事前に体と神経系を注意深く浄化し、強化する期間が必要です。ヨーガとタントラでは、クンダリニーは、グル(教師)によって目覚めさせることができると提案していますが、体と精神は、プラーナヤーマや呼吸制御、体操、視覚化、マントラの詠唱などのヨーガによって準備されなければなりません。心を開いて道をたどることが勧められます。
伝統的に、人々はインドのアシュラムを訪れ、定期的な瞑想、マントラの詠唱、スピリチュアルな研究、クンダリニー・ヨーガなどの物理的なアーサナの練習によって、眠っているクンダリニー エネルギーを目覚めさせました。
クンダリニー症候群
クンダリニーは、明確な理由もなく自然に目覚めたり、事故、臨死体験、出産、精神的外傷、極度の精神的ストレスなどの強烈な個人的経験によって引き起こされることもあると述べる人もいます。いくつかの情報源では、自発的な目覚めを「神の恩寵」とする一方、おそらく過去生における精神的な実践に帰する準備のできていない状態で、または、優れたグルの助けなしに自発的に目覚めた時、「クンダリニー クライシス」「精神的緊急事態」または「クンダリニー シンドローム」と呼ばれる経験が生じる可能性があります。
症状はクンダリニーの覚醒に似ていると言われていますが、不快で圧倒されたり、制御不能になったりします。プラクティショナーが、クンダリニーに相応の敬意を持たず、狭い自己中心的な方法でアプローチした場合にも、不快な副作用が生じると言われています。 クンダリニーは、私たちの知性を凌駕する、高度に創造的な知性であると言われています。したがって、クンダリニーの覚醒には降伏が必要です。それは自我によって操作できるエネルギーではありません。
クンダリニーは、サトルボディ(微細体・幽体・神秘体)とナディ(エネルギー経路)で発生すると考えられています。各チャクラには特別な特性が含まれており、適切なトレーニングを行うことで、これらのチャクラを介してクンダリニーを動かすことで、これらの特性を表現したり開いたりすることができます。
クンダリニー は、人間の体内で眠っている潜在的な力として説明されます。それは、ナディ(エネルギー経路)、チャクラ(サイキック・センター)、プラーナ(微細なエネルギー)、およびビンドゥ(エッセンスの滴)で構成される「微細体」の構成要素の一つです。
クンダリニー は、背骨の付け根でとぐろを巻いていると説明されています。位置の説明は、直腸からへそまでわずかに異なる場合があります。クンダリニーは三角形の仙骨にコイル状に存在すると言われています。
ムーラダーラ・チャクラのクンダリニーシャクティは、パールヴァティ女神として考えられ、それが頭へと上昇すると、サハスラーラ・チャクラ、最高の存在シヴァ神と一体化します。その後、実践者は、深い瞑想と無限の至福に夢中になります。
クンダリニーの目覚めに関連する霊的緊急事態との区別は、文化に精通していない精神科医によって急性精神病エピソードとみなされる可能性があり、特定のヨーガの練習で発生する、振幅の増加の生物学的変化は、急性精神病につながる可能性があります。
クンダリニー症候群は、霊的・精神的・身体的な準備ができていないにもかかわらず、意図的または事故等によりクンダリニーがある程度覚醒してしまったために、様々な快・不快の症状を発症すること。精神医学の分野で研究が進められているが、研究途上であり、科学的・客観的根拠に乏しいため、研究者によって考え方が異なっている。
他の病気にもみられる症状を、自分でクンダリニー症候群だと思い込むケースが多いとされ、実際にクンダリニー症候群であるにもかかわらず単なる精神病と誤診されるケースもある。
中毒症状や病気、過労、仙骨付近の負傷、臨死体験などにより発症する可能性がある。特に臨死体験経験者が、最もクンダリニーの上昇に近い経験をしているという主張が、欧米の研究者を中心になされている。他に、急進的な解脱願望を抱いた状態、または神への絶対帰依を欠いた状態での修行の継続の結果や、さらには人生の困難、交通事故などにより身体にかかる衝撃、出産時のショックなどによっても誘発されるおそれがあるという説がある。なお、薬物を利用した覚醒は偽りのものであり、アクシデントに陥りクンダリニーが堕胎してしまう危険性が高いとされます。
また、クンダリニーを思い通りに、意図的に上昇させようとするクンダリニーヨーガを激しく修行し実践する場合、その「思い通りに、意図的に」とは真我ではなく、小我にとってのそれであるため、クンダリニーが、動的なナディであるピンガラー・ナーディーのみを通ってサマーディ(三昧)に入定してしまうことがあり、このようなケースにおいてもクンダリニー症候群が発症します。自律神経系のうち交感神経系の暴走からくる自律神経失調症をはじめ、至福恍惚感、全身の激しい脈動、脈拍数の増加、高血圧、片頭痛、急性または慢性の疲労、性欲の昂進または減退、統合失調症的症状、幻視・幻聴、抑鬱、神経症などを発症するおそれがあります。
元々、境界性や自己愛性の病を患っていたり、精神病を潜在的に抱えている患者は、クンダリニー覚醒に先立って元々の病が押し出されるという説もある。
制御・鎮静方法
統御、鎮静させるには、クンダリニーの知性に心身を委ねる。ピンガラー・ナーディーとイダー・ナーディーの不均衡を、鼻孔の左右どちらかで呼吸することにより調節する。土の上でアーシング(放電)する。首から下を冷水の中に沈める等の方法が有効とされる。また、労働環境や生活様式の改善、感情の解放、執着を手放し、瞑想状態でのアーサナ(姿勢)なども対処法として考えられる。
くるちゃんグルになる。
ほどよくクンダリニーを覚醒させたところで、くるにビンディをつければグルになれることがわかった。ババばばぁからグル・クルに昇格ってことで。お後がよろしいかな?
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