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ヒマラヤ便り28号 The mystery of 108

ナマステ!ヘッダーの写真は、インドの山奥で修行を積んでた時に見た、いつかの満月。日記内の写真は全てヒマラヤで撮ったものです。さて、今夜は、ヒンドゥと仏教で重要視される108回の謎に迫ります。

と、大風呂敷を広げてみたものの、結論から言いますと、「結局なんだかわからねぇ。」けど、なんかすごい。108 times 。煩悩の数だという印象が一番でしたが、調べたけど「で?」でした。

カイラス山やチベット密教について興味を持つと、「108」にシヴァシヴァ出会います。悟りを開いて仏になる前のブッダ、ゴータマ・シッダールタはヒンドゥ教徒でしたので、ヒンドゥから見た仏教は、ヒンドゥの分派のような捉え方のようです。どこかの宗教と、発生だけ見れば似ていますが、「在り方」がまったく違いますね。

もうすぐ満ちるチャンドラ

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写真↑は、朔の後11から12日のチャンドラで、あと2−3日で望になります。

108回の謎に迫るには、月を知らねばなりません。朔(アマヴァスヤ)から、約7日で明るい部分が半分になり上弦の月(右側が白)に、さらに約7日で全部が明るくなる望(プルニマ)になります。アマヴァシャの翌日からプルニマまでの15日をシュクラ・パクシャ(白分)とし、満ちてゆく(暗い部分が減り、明るい部分が増えていく)ターンです。

望(プルニマ)からは、約7日で暗い部分が半分になり下弦の月(左側が白)に、さらに約7日で全部が暗くなる朔(アマヴァスヤ)になります。プルニマの翌日から朔までの15日をクリシュナ・パクシャ(黒分)とし、欠けていく(明るい部分が減り、暗い部分が増えていく)ターンです。

シュクラパクシャ(白分)の三日月

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写真↑は、朔のあと3−4日のヒマラヤの地上から見た三日月です。右側が白いのでクレッセント(上弦の三日月)です。シヴァ神の頭に飾られています。そのため、シヴァは崇拝者から親しみを込めて「チャンドラセカラ」月を戴く者とも呼ばれています。

因みに、クリシュナパクシャ(黒分)の13日目、つまり朔(アマヴァスヤ)の2日前は、左側が白い三日月 デクレッセント(下弦の三日月)になります。

天体は古来より、人間にとって、肉眼で確認できる、方向、リズム、刻を知らせてくれる知恵の源であったと推測しました。

種明かしの様で、興ざめ感は否めませんし、それはそれとして、近代人の知恵として受け入れますが、先人からすると「だから言ったじゃん。」機械使ったり、触らなくてもわかってた。自然を破壊したり、神の領域にズカズカ足を踏み入れたりして、競い合って実際に行く存在ではないし、死んだら行くところで、"Seriously?(正気か?)"と思ってしまう。実際行ったかとか私にゃどーでもいい。地球から見てどうかが人間にとって重要なのであって、錯覚もまた地球上の人間にとっては重要なことだ。

チャンドラ(月)のプロフィール

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ロマンを欠いた表現をすると、月は、地球の周りを巡る唯一の衛星で、27日7h43,193mの周期で自転している。太陽系の衛星中で5番目に大きい。地球から見て太陽の次に明るい。自ら光る星ではなく太陽光を反射して地球からは光って見える。直経34,743km。表面積38,000,000平方km。

地球から見た月の明るい部分と暗い部分は、毎日形が変わり、グレゴリオ暦に換算すると約29、5日周期で同じ形になる。

月の軌道は楕円なので、地心距離は(地球の中心と月の中心の距離)366,000km~407,000kmの間で変わり、人間の目で見た視直径も変わる。数十パーセントの変化だが、近ければ大きく明るく、遠ければ小さく見える。地平線近くで見える月は大きく見えるが、これは目の錯覚で、頭上に見える月の方が地心距離(地球の中心と月の中心の距離)で観れば、地球半径分6,400km近い。

月は、同じ面を地球に向けているが、月が地球の周りを一周する約27,3日の間に、月自体も約27,3日で1回転しているため、地球からは同じ面が見えている。最初から同じ周期だったわけではなく、徐々に同調、安定に至ったと思われる。

月神チャンドラのプロフィール

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ヒンドゥ暦の真髄であるヒンドゥ神話に登場するナヴァグラハ(9惑星)の一人月神チャンドラは、なかなかのプレイボーイ。27人も妻がいる!インド占星術とインド天文学における月宿ナクシャトラがその妻たちで、太陽の通り道である黄道と5,2度ずれた月の通り道である白道に沿った27の星座。全員ダクシャの娘。

恋多き男チャンドラの数ある恋愛エピソードの中で知っておきたいのは、賢者ブリハスパティの妻で星の女神ターラーを略奪したスキャンダル。ブリハスパティもナヴァグラハ(9惑星)の一人で木星を支配する。神々の教師。インドラ(帝釈天)やアグニ(火天)に賛歌を書いたりしていた。

チャンドラはブリハスパティの妻ターラーと恋に落ち、駆け落ちしました。ブリハスパティは妻奪還のため戦いました。ナヴァグラハの一人でアスラの教師であるシュクラ(金星を支配)はチャンドラ側につき、ブリハスパティ側についたブラフマー神の仲裁によってターラーは戻ってきましたが、この時ターラーは身ごもっていました。美しい男児ブダが生まれ、チャンドラとブリハスパティ双方が自分が父親であると主張し再び争いました。ブラフマー神がターラーに質問し、ターラーはチャンドラが父親であると答え、争いは終わりました。ブダもナヴァグラハの一人で水星を支配しています。

こんなお話も

チャンドラは、27人の妻のうちロヒニを最も愛し、ほとんどの時間をロヒニと過ごします。実は、チャンドラはロヒニだけと結婚したかったのですが、ロヒニの父ダクシャは他の26人の娘とも結婚することを要求し、チャンドラは渋々承諾しました。ロヒニとばかり過ごすことに、ほかの26人の妻たちは、父ダクシャに不平を言っています。

月への近道

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死において完全な解放を成就するため、シヴァ神の頭頂から溢れ出る知恵の滴が流れるガンジス川(女神ガンガはパールヴァティの姉妹)の中腹にあるヴァラナシで、死を待ちながら永遠の真理に溶け入ってゆこうとします。死者の魂は一度月に往き、解脱するか生まれ変わるかが問われます。月に住む死の王ヤマ(閻魔大王)は、ヤムナー川の女神ヤミーの双子の兄で、人類で一番初めに亡くなって月に往き、その後経験を生かし死者の進む道を見出し、冥界の入り口にて死者の生前の罪を裁きます。ヴァラナシは月への1番の近道だといわれ、亡くなると薪の布施が集められ、ガンガの岸辺で荼毘に付され、灰はガンガに還されます。カイラス山の巡礼では、最初にヤマ・ドワール(閻魔の門)をくぐってから巡礼を開始します。

ついに108の謎が解けたような解けてないような

さまざまな説があるが、9×12=108がわかりやすい。12が1クールで、神秘の数9を12回ってことで、なんとか折り合いをつけたが、お気に入り度では次の説。

太陽の直径1,392,000km ×108=150,336,000km                                                太陽と地球の距離 最短147,100,000km 最長152,100,000km

月の直径34,743km ×108=375,224km                                                                月と地球の距離 最短366,000km 最長407,000km

なんか、やっぱすげー。ちなみに、太陽の直径は、地球の直径の109倍だそうで、もうこの際108倍で良くね?と思った。で?




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