Vol.2-音と詩に込めた思ひ
-今回は「襷-tasuki-」の作詞・作曲を手掛けたkogakusyu翔の吉村靖弘さんにお話をお聞きしました。-
“災害が起きたこと、復興で力をあわせたこと何代も伝え残すために”
さえこ : 吉村さんが「襷」を作る事になったきっかけってどんな始まりだったんですか?
吉村靖弘: 東日本大震災をきっかけに和音祭という災害復興支援チャリティーイベントを毎年やっています。皷聖泉(※1)も実行委員として共に支え合っているのですが、そのフィナーレを飾る「道-Michi-」という曲があるんです。皷聖泉もまた独自で、災害復興応援チャリティーイベント「弥生まつり」を開催されていて。代表の深川さんより、和音祭の「道-Michi-」のような曲を弥生まつりにも作って欲しい!と、依頼を受けました。
さえこ : 東日本大震災をきっかけに「道-Michi-」と「襷-tasuki-」はできたんですね。兄弟みたい。
吉村靖弘: そうゆう事ですね。和音祭と弥生まつりは兄弟イベントです。
さえこ : 繋がっているんですね。深川さんが和音祭での「道」のような曲を作ってほしいと依頼されたのはどんなところからなのでしょう。
吉村靖弘: 単純に曲調の事だと思いました。「道」もそうですが、どこか懐かしく力が湧いてくる様な曲を意識したので、「襷」も同じようなイメージで作ろうと思いました。
さえこ : どちらもステキな曲ですよね。
吉村靖弘: ありがとうございます😊
さえこ : 和音祭にも伺った事がありますが、弥生祭りでも「道」って演奏されていませんでしたか?
吉村靖弘: 毎年、弥生まつりでも道は演奏しています!和音祭では皷聖泉が襷を演奏しています。
さえこ : 兄弟が揃うイベントなんですね。
吉村靖弘: そうです。
さえこ : 今はコロナでイベントが。。
吉村靖弘: なーんにも出来ません😢
さえこ : やっぱり影響でていますか?
吉村靖弘: 2ヶ月何にもありません😭でも仕方ないです。この人生最大の暇時間を有意義に楽しんでいます 笑
さえこ : 筋トレ見ました。Facebookだったかインスタだったか。
吉村靖弘: 筋トレは最近毎日しています 笑
さえこ : そんな中。「襷」のCD &DVDができましたね。
吉村靖弘: やっと出来ましたね!曲が出来た時から深川さんと、いつか必ずCDを作って作品として残したいね!って。
さえこ : 深川さん、夢が叶ったっておっしゃっていました。
吉村靖弘: そうですね。僕も嬉しいです😂
さえこ : 「襷」という曲ができたのはいつ頃なんですか?
吉村靖弘: 6年くらい前だったと思います。
さえこ : 歌詞はその数年後についたんでしたよね?深川さんの2年前ぐらいの誕生日あたりにできていたような。
吉村靖弘: まさにそうです。ずっと歌詞が欲しい!と言ってもらっていたので、サプライズでプレゼントしました。あの時は玳潤さんと小宮さんにも協力していただきました。ありがとうございます😊
さえこ : そうですよね!吉村さんが歌詞を作って、玳潤さんが歌詞を書いて、私が狐の絵をつける♪
吉村靖弘: です❗️
さえこ : 楽しかったですよね♪
吉村靖弘: あれは楽しかったです!
さえこ : あの時でよりいっそうkogakusyu翔さんと皷聖泉さんの仲良しがすごく感じられて。私もあの時に仲間に入れてもらえてうきうきしました♪みんな最高だなって。
吉村靖弘: こちらこそです!
“風化させないという思い”
さえこ : 今回のジャケットデザインのご依頼の時に歌詞を何度も見ました。歌詞作りってどんな工程なのですか?
吉村靖弘: 襷の場合は被災地の風景を思い出して、頭に浮かんだワードをメロディーにはめていきました。
さえこ : 被災地に足を運んでいるから思い描ける本当の風景なのだろうなぁ。あの歌を口ずさめる人多いですよね。
吉村靖弘: 本当に嬉しい事です。
さえこ : この曲を依頼した深川さんは吉村さんにとってどんな方なのでしょうか。
吉村靖弘: 母のような存在ですかね…本当に自分より他人を優先し、損得で動かない方です。深川さんが大変な時でも僕らの事を心配してくれて…最高に良い意味で不器用な方。器用に生きるより、不器用に生きる事で学べる事も多いと思うので。尊敬しています。
吉村靖弘: イライラしすぎなところありますけどね 笑笑
さえこ : 笑笑 最後のおまけが言えるのが仲良しの秘訣ですね♪
吉村靖弘: ですかね 笑
さえこ : このCD&DVDでは吉村さんは作詞作曲以外にも関わってらっしゃいますか?
吉村靖弘: CDやMVでも実際に篠笛演奏しています。あとはレコーディングの時にディレクションしたり、MVの内容も映像会社と編集に立ち合ったりもしました。
さえこ : 大活躍ですね!
吉村靖弘: いやいや😅
さえこ : CD&DVDを手にするのがより楽しみになりました。
吉村靖弘: あ、そか。まだ映像もフルでは見てないですか?
さえこ : 観てないです〜
吉村靖弘: お楽しみにーーー
さえこ : わくわく
さえこ : では最後に、このトークをみてくださった方々に「襷」への思いをお願いします♪
吉村靖弘: 復興が進めば進むほど、災害の爪跡は消えていきます。それは誰もが望んでいる事。ただ災害が起きた時の状況や心境。それと共に復興が進んでいく状況や心境。そこで暮らしていく方々の想いは何代も何代も伝え残していかなくてはなりません。聴くと、災害の事や復興の事を想える。そんな音で残したいと思いました。想いを伝え残す為の「襷」。そんな曲であって欲しい。と、願いを込めて…。
さえこ : 心のこもったメッセージありがとうございます!「襷」についてたくさん知れてとてもうれしい時間でした!
吉村靖弘: 想いを知ってもらえる機会を作ってもらえて嬉しいです。ありがとうございます😊
吉村靖弘
愛知県出身。6歳より父親の影響で和太鼓、9歳より篠笛を始める。15歳で和太鼓プロ集団「志多ら」に 4年間参加。その後約2年間、時勝矢一路氏に師事。「DRUM TAO」在籍時には、 東京での北島三郎座長1カ月公演に参加するなど、数多くの舞台経験歴を持ち、演奏家として26年目となる。2000年に独立し「kogakusyu翔」を結成させ、 和楽器と洋楽器を融合させた音楽を確立し その世界でも高い評価を受けている。 今年で結成20周年をむかえ、楽曲は多くのテレビ番組でも使用されるなど、さらに活動の場を広げている。 Kogakusyu翔のリーダーとして活躍しながらも、 バイオリン・ピアノ・ダンスなどで構成されるユニット「MUSIC CIRCUS」にも参加。和太鼓、篠笛の指導もするなど、 各方面のアーティストとのセッションやコラボレーションも行っている。
(※1)いずみ太鼓皷聖泉(いずみたいこ こせいせん)大阪府和泉市で和太鼓演奏活動をしているアマチュアグループ。メンバーは小学2年生~50歳代。立ち上げ時には太鼓奏者で元鬼太鼓座のメンバーの時勝矢一路(じしょうや いちろ)が指導を行っていたが、現在は、皷聖泉の代表である深川みゆきと繋がりのあるプロの方と指導を行っている。和泉地域を中心に年間60回以上の演奏活動を行い、2011年の東日本大震災以降は毎年チャリティーイベントを開催。福島県いわき市でも毎年演奏を行っている。平成25年(2013年)1月19日にはいずみの国和泉市PR大使に就任。