八雲 魂を癒す旅
ベトナム展目当てに松江に行ったら、なんと雨の予定で中止。降ってないのに。
ああ、フォーが食べたっかった。
せっかく来たので 小泉八雲記念館に向かう。
怪談の朗読コーナーや本多数で、なかなか良かった。
その後隣の八雲居宅跡を見学。広くはないが見事な庭があり、西洋人の八雲が
このシンプルな慎ましい日本家屋になぜ住んだのか、想像してみた。
八雲にはここは豊かな物語の場所だったのではないかと思った。
寂しかった幼少期、目の怪我、養い親の破産。
これらの苦境を八雲いやハーンは書く事で跳ね返した。
怪談の底には悲しさと優しさが流れていた。
日本に帰化したのは何故なんだろう。
日本で家族を持って、家族を守ろうという強い想いが生まれたのだろうか。
居宅跡を見て、ハーンの拭いきれない母親への思慕を感じた。
ハーンは八雲となり、家族と地位を得てなお思慕の念を作品に織り込んで行ったのではないか。
居宅 にはぐるり庭があり、池があり、カエルがいた。
カエルを蛇が呑むのを悲しんで、
蛇に自分の食べる肉をやり、カエルをのまないでくれと頼んだそうだ。
怪談話の怖さはやがて哀惜に通づる。
八雲が日本でいくらかでも心癒されたならいいなと思った。