「2024.03.24」週刊書評まとめ:古い羅針盤135
先週の評点:
「メディア教育宣言ーデジタル社会をどう生きるか」(〇):デビッド・バッキンガム, 水越 伸他、「エコノミック・ヒットマンの世界侵略 米中の覇権が交錯するグローバル経済のダークサイド」(〇):ジョン・パーキンス、 権田敦司、「セブン-イレブン1号店 繁盛する商い (PHP新書)」(◎):山本憲司。
「メデア教育・・」はやや狭義のIT産業の現実社会への悪影響について、やや反対意見側として論じている。確かに、コロナ禍で活躍したのは、IT技術だ。それを事前に想定しておけば、あれほどの混乱が教育現場には起きなかったようにも思える。尤も、氏が語るのは、IT教育環境が揃った米国での話。日本よりもっと進んだ世界での悩み事でもある。「エコノミック・・」は醜悪な欧米諸国の世界制覇のプロセスを克明に記した暴露本でもある。其処まで信じるべきかは読者の見識に拠るだろうが、あのスノーデン事件を考えれば、権力者たちの偽善は日常茶飯事の事かと思っている。「セブン・・」はこの日本では極めて稀なデフレ経済下でも成長を続けたコンビニ業界のサクセスストーリである。その第一線者の生の記録簿。大切にしたい書籍である。
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