站樁功のすすめ
こんにちは。気功師の佐伯です。
この記事では古くからある気功法の站樁功について紹介します。
負荷の掛け方にコツは要りますが、1日5分のトレーニングで十分に効果が見込めます。
日々の習慣として取り入れてみてはいかがでしょうか。
站樁功のポーズは単純で、さらに負荷の調整が非常に簡単です。
膝や足首を痛めている人はほぼ立ち姿のままの状態で気の考え方を学ぶこともできるでしょう。
「頭も身体もガンガン鍛えたいぜ!」という方は、記事内で紹介しているやり方を実践してみてください。
さて、筋肉に負荷をかけると心にカオスの状態を生み出すことができます。
カオスとカタカナにすると不思議なイメージかもしれませんが、混沌、つまり慌ただしい、騒がしい状態ですね。
心が波立つ状態は不快でしょうが、この状態で平静を保つ練習をするのはかなり効率の良いやり方です。
リラックスの練習や、イメージトレーニングだけをこなすよりも、より早く自分の心のクセを掴むことができます。
ただし、できれば5分くらいは持続して欲しいので、自分の太ももの筋力の限界を見極めるためにも徐々に深くしてみてください。
站樁功中に「さすがに深すぎたかも」と感じたら、膝を伸ばして太ももにかかる負荷を和らげてオッケーです。
それでは具体的なレクチャーに参りましょう。
1.まずはタイマーを用意する
練習時間に上限を設けておきます。今回は5分です。
短いようにも思われるかもしれませんが、站樁功と並行して気の操作を練習しているとあっという間です。
どちらかというと「短い時間内にやり切る」という方針で訓練に取り組んでもらうとより良い成長を遂げられるでしょう。
僕は Timer Plus というアプリを使って站樁功を続けています。
アンドロイドでもiPhoneでも使えるようなので、持っている端末で使えるようなら試してみてください。
2.足の小指と薬指を意識して使う
足の指、特に小指と薬指を意識して使いたいので裸足を推奨します。
立った状態で足の指を大きく開いて、そのまま床を掴み、足の指の腹で床を引っ張ってください。
そのとき、特に足の小指と薬指に意識を向けます。
上手に足指で床を掴むことができると、脚全体の筋肉の出力も上がるので、站樁功の姿勢を維持しやすくなります。
太ももよりも、足指を特に意識して站樁功に取り組んでもらうと「辛すぎず」続けることができるでしょう。
何事も土台からということです。
3.下半身は力を入れ、上半身は力を抜く
站樁功は負荷をかけようとすると、いわば空気椅子の状態に近づきます。
なので、筋肉の働きとしては下半身が力を発揮している状態です。
ですが上半身は脱力を心がけなければいけません。
上記の写真のように、腕は身体の前で輪を作るように出していますから、その分の筋力は使ってオッケーです。
ただし、太ももにかかる負荷につられて、腕、肩、首を緊張させないように気を付けます。
初めのうちは、力が入っていることに気付いたら、その都度脱力をしてください。
何度でも何度でも、気付いたら抜くので構いませんから、適宜脱力を試みましょう。
慣れてくるにしたがって、脱力状態を長く維持できるようになります。
5分経ったら休み、また次の日もトライしてみましょう!
上級編にうつる前に
ここから先は、より深く変性意識を生成するための上級編です。
気功の知識と経験を積みたい方は実践をおすすめします。
さて、ついでにこちらの本も合わせて紹介しておきます。
2024年1月現在、アマゾンの紙の本売り切れているようです…
大型書店の在庫か、残るは中古市場で探すしかなさそうです。
電子でもオッケーならこちらを。
さて、少し内容を引用します。
「心の平静」は何もパフォーマーだけに必要な資質ではなく、一般的な営みの中で生きる僕らにも必要なシーンがあるでしょう。
現に、人前で緊張しない方法を求めている人は大勢います。
これに対処する方法として、自分でカオスの状態を作り、そのカオスの中で平静を保つ練習をすることが站樁功でできるので紹介しています。
カオスの中に入っていっても心の平静を保つコツが掴めてくると、それは純粋に気功の能力へと変わります。
簡単に言ってしまえば、他人の妨害や突然のアクシデントに影響を受けにくくなるということです。
負荷をかけたことによる太ももの痛みも不快なものでしょう。
ですが、この状態の中でこそ気の操作について真剣に頭を働かせておくと、のちのち大きな実力を発揮するための下地となります。
上級編① 足指から地の気を吸い上げる
足の指で床を掴むことに慣れてきたら、だいぶ脚全体の神経に意識が通うようになったと考えていいでしょう。
特に、足の小指と薬指ですね。
さて、自分の足指から「かぎ爪が生えた」とイメージしてみてください。
こんなイメージです。
そして、足指から電気が伝わるかのように、地面から気が伝わり、脚を昇ってお腹に満たされていくと考えます。
知っているなら「下丹田」に気が満ちていくと考えてください。
足指で床を掴むことに慣れれば慣れるほど、站樁功の姿勢も維持しやすくなり、同時に指や爪から気が伝わってくるイメージも感じやすくなります。
そしてより一層、姿勢の安定と気を感じる練習ができるので、身体で気に触れる感覚を養いやすくなるでしょう。
上級編② 腕の中で気の玉をぐるぐるまわす
次は前に出した腕の中で気のボールをまわしていきます。
だいたいテニスボールくらいの大きさの気の玉をイメージして、腕の骨をガイドにぐるぐる周回させてみましょう。
ゆっくりと、指先からひじの関節、そして肩の関節へとじわじわ動かしていきます。
右回りで一周まわしたら、左回りでも一周まわしましょう。
右に二周まわしたら、左に二周。
左右のどちらが先でもかまいませんが、左右の周回数でバランスを取ることを念頭においてください。
もし「気の玉」がわかりにくいのであれば、「意識を動かす」と考えてみましょう。
「腕の内部をなぞるようにして意識を移動させていく」と考えると、同じことができます。
もちろんこのときも、「下半身は力を入れ、上半身は力を抜く」状態が続きます。
さらに、気の操作に対して頭を働かせてもらいます。
身体に負荷をかけつつ、心の平静を保ち、気を感じるために頭を働かせるというまさにカオスな状態です。
とはいえ、じきに脚も身体全体も慣れてくれます。
そうなると、地から気を集めることや、腕の内部に意識を巡らすことへ集中を発揮できるようになるのですが、この辺りから時間があっという間に過ぎるように感じ出します。
ここからが重要なポイントなんですが、瞑想は時間に上限を設定した方が効率を圧縮することができます。
ツボに入ると何時間でもできてしまうのが瞑想(ここでは站樁功)です。
しかし、ピークの瞬間はツボに入ったときからわずかな時間の間だけです。
そもそも瞑想を何時間もやりたいわけじゃなくて、良い意識状態を維持するコツを得て、趣味や仕事に活かしたいですよね。
自分の一番の目的を忘れないようにしてください。
だから站樁功の上限を5分に設定したのです。(続けたとしても10分から15分くらいが限度で良いでしょう)
この点はよく覚えておいてください。
さて、身体に負荷をかけながら気の操作を練習していると、気を操作する感覚が記憶に良く残るようになります。
もちろん「心の平静」を理解することが大前提なのですが、気功が上手くなりたい理由があるならば乗り越えられるはずです。
過ごした時間の濃密さ、価値は、訓練のやり方をどれだけ工夫できたかで決まると言っても良いでしょう。
この記事が参考になれば幸いです!
記事のサムネイル画像の引用元
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