行動を変えるデザインを読んでみた(1)
こんにちは。せっかくなので、O'Reilly出版の「行動を変えるデザイン」を個人的に各章ごとに面白かった部分と、考えたことを記録として残していきます。
ひとまず、第一部を挙げました。徐々に更新していきます😀
(※🥝👩💻は私が感じたコメントになります)
第1章 心は次にやることをどうやって決めているのか
ファストアンドスローなどで語られるような、行動心理学・行動経済学の結果を引用しながらの導入の章でした。
・私たちが選択する際、「直感」の心理と「熟考」の心理2つに分かれる。
・ほとんどの日常では、行動を決めるときは意識的ではなく、「直感」の心理である。
・人は複数の選択をするのは苦手であり、判断するのは一瞬である。
・人々は習慣に基づいて行動する。習慣は身につけられるがやめにくい。
・経験的な物事(習慣)は直感的か自動的な即座の判断に基づいて行動する(ファストアンドスローのシステム1の話)
・意識的に考えているときもヒューリスティックが働いてる(常に脳は手を抜来たくなる)
・周囲の人の影響を受ける(ポジティブにも、ネガティブにも)
・人々は「簡単」「慣れ親しんでいる」「リワードがある」「見た目が良い」「緊急性がある」「実際にできる」ことを優先しやすい・人々は「簡単」「慣れ親しんでいる」「リワードがある」「見た目が良い」「緊急性がある」「実際にできる」ことを優先しやすい
🥝👩💻この章の中で、直感的判断は「過去の経験によって、気づかぬうちに直感的反応と行動が生じている」(p.57)という認知の説明がありました。 常に私たちの日常には「普通」がまとわりついていて、なんとなく受け入れてしまう出来事がたくさんあります。私は大学時代、文化人類学の研究を通じて、他者の世界を知り「あたりまえが当たり前」ではないことを知りました。だからこそ、常に「当たり前をなぜ?」と考えることを意識したり、他者を知ってみたりする行動をなるべく意識してみると面白い視点を得ることが多いかもしれません。
第2章 なぜ他でもないその行動をするのか
私たちが行動に移すには、5つのステップを通過してから行動している。この5つのステップを「CREATEアクションファネル」と言い、内容を解説する章でした。
CREATEアクションファネル
Cue(キュー)/Reaction(反応)/Evaluation(評価)/Ability(アビリティ)/Timing(タイミング)/Execute(実行)の5つが揃ってCREATE。
シンプルに言うと以下の言葉で表現できます。
あっ(キュー)
やりたいなあ(反応)
やったらいいことあるかなあ(評価)
やれそうだなあ(アビリティ)
今やりたいなあ(タイミング)
参照:
https://note.com/aijilog/n/nd294923329c9?magazine_key=mf6301567071f
しかしながら、この5つのステージは複雑であり、あるエリアが弱いところは、別のエリアが強ければ埋め合わせができる。
🥝👩💻このような理論があると、プロダクトを作る際に、なにが離脱点になるか・なっているかを整理できると感じました。しかし、心理応用を使用する前に、そのプロダクトを使ってくれている「顧客理解」がいちばん重要で原点であるとどのプロダクトを使用していても感じさせられる場面が多いです。
第3章 行動を変える戦略
CREATEアクションファネルを全て通過した後、私たちは実際に行動を起こすためにプロダクトはどんな手助けをできる戦略を大きく分けて3つ紹介していました。
①チート戦略
楽にさせる戦略。行動そのものを変えるより、技術的な解決を考え設計する方がはるかに効果的なことが多い。
技術的解決は3つある。
・舞台裏で行動を自動化する
Bluetoothのイヤホンと言った接続機器を一度接続したら自動で繋がる
Uber Eatsなど料理配達の住所の設定
・ デフォルト化
Zoomとか入室するときカメラON音声OFFの設定
Macのアプリ
・既にある行動のついでに行動ができるようにする
Youtubeの広告動画を待っている際に、アンケートに答える
ガストなどすかいらーくのオーダーIPADなどで、注文した後待っている間などにアンケートの協力が出てくる
②習慣化戦略
繰り返しの行動を定着させる戦略。習慣をつくる、変える
習慣の3つの要件。
明快なキュー(きっかけ)
変わらないルーティン(繰り返す動作)
価値あるリワード(報酬)
③意識化戦略
意識的な行動を助ける戦略。自発的に行動を変えてもらうこと
🥝👩💻人間って常にしっかりはしていなく、できるだけ怠けたい生き物なんですね。私も新卒1年目の時によく先輩から手を抜く時と抜かないときを分けろって新よくアドバイスされてました。良いプロダクトデザインの1つの基準として、「がんばらなくていいデザイン」を意識できるかがカギなんだと感じました。
また下記のジマタロさんの記事と深津さんのラジオがとても面白く考えさせられることが多かったです!
最後に
少し話が脱線するかも知れませんが、3章を読んだ時に、花森安治さんの「1つの内閣を変えるよりも、1つの家のみそ汁の作り方を変えることの方が、ずっとむつかしいに違いない。」という文章を思い出しました(2013 灯をともす言葉)。この詩のように、生活者の生活は止めることができないし、今まで行動してきたことに対して変化を加えることは自身の気合いや動機がないと変えられないと思います。
そんな中でプロダクトという存在は、変えたいという意志を楽に手助けしてくれる存在であるのではないかと思います。
ということで、第1部だけでこんな長くなってしまいました😩笑
次は、第2部を記述したいと思います!ありがとうございました。