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労組満足度向上術(5/16)活動の整理とグランド・デザインの策定

書記長になり、なぜ1年で組合員の満足を向上させることができたのか?今回はそのポイントについてお話ししてみたいと思います。全部で16個のポイントに絞って全16回にわたってご紹介したいと思います。

ポイントその5 活動の整理とグランド・デザインの策定

組合の活動とは、実に多様です。私が一般組合員であったときと、今を比べると、自分から見えていた活動は、全体の2割だったのだと気づきました。これは、決して私が一般組合員として怠けていたからというわけではなく、完全に見えなかったからです。

労働組合の専従は、従業員のイベント係か?みんなと飲んでるだけか?そう思う方は多いですし、私も執行委員や代表委員をやっていたときは、そのことに対して完全に真っ向から否定することは困難でした。

しかし、そのことこそが労働組合として気をつけなくてはならないことです。組合員は見える部分で労働組合を評価しかないのです。それは仕方のないことです。だって見えない部分をどれだけ想像しても、実感を持つことは困難です。そして、見えない部分が存在していることを伝えることすら、普段専従者と合う機会のない方々に周知することも困難です。となれば、見える活動でどれだけ労働組合が何を考え、どうしていきたいのかを、しっかりと見せていく必要があります。

そこでまず行ったのが、自分が書記長になったときに行っている業務を、組合員から見える業務と、組合員から見えない業務に分類することでした。そして組合員から見える業務が現状どのように見えるかを徹底的に考えたり、自分が一般の組合員のときにどのように見えていたかを考えました。

そして、どのように改善すればよいかを考えていきました。指標は、組合員に対してどのような価値があり、どれだけその価値を認めてもらえるのか。どれくらいの人が関わり、どれくらい届くか。色々な指標を元に各活動をベンチマークしていきました。平たく言えば、労働組合が掲げているミッション・ビジョン・バリューを実現するのに有効な施策はどれなのかを、見直したことになります。

すると、何を最優先に取り組まなくてはならないか、アジェンダを作ることができました。このアジェンダを策定した結果、先述の委員のコミットメントが重要という結論も含まれており、着手したといえます。

活動のグランド・デザインは1年が経った今もまだ大枠が固まっていません。おそらくこの点は3年位はかかるかと思います。また組織によっても多様だと思います。その組織にあった最適なグランド・デザインがあると思います。

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